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聴覚障害者留学
 
 このブログは、2004年度より特定非営利活動法人(NPO)日本ASL協会が日本財団の助成の下実施しております「日本財団聴覚障害者海外奨学金事業」の奨学生がアメリカ留学の様子および帰国後の活動などについてお届けするものです。
 コメントでいただくご質問はブログに書かれている内容の範囲のみでお願いします。それ以外の留学に関するご質問は日本ASL協会の留学担当にお問い合わせ下さい。
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2020年4月生活記録【第13期生 山田茉侑】[2020年05月08日(Fri)]
2020年4月生活記録【第13期生 山田茉侑】

みなさまこんにちは。
新型コロナウイルス で依然として厳しい状況が続いておりますね。みなさまにも心身ともにかなり影響が及んでいることと心配しております。
さて、実習が終わってこの1ヶ月は、2019年9月生活記録で紹介した卒業制作の手話絵本の日本手話バージョンを作っておりました。その絵本ができあがりましたので、ぜひ在宅中のろうの子どもたちへ贈りたいと思います。


ボストン大学院のろう教育課程では、卒業論文を書く代わりに手話絵本を作ることになっています。手話ベースの教材を作り、少しでもろうの子どもたちの発達に貢献するためです。



mi0.5.png
(手話絵本「ムロと🤟」)



この手話絵本では、4歳児以降で就学年齢のお子さんを対象に作りました。手話を獲得中の子どもから手話で育った子どもまで、誰もが楽しく遊べることを目標にしました。 家で子ども一人でも遊ぶことができます。また、他人数クラスでも使えるようにしました。
遊ぶには、最新版にアップロードしたKeynoteが必要です。



日本手話バージョン
ダウンロードはこちらから
https://www.icloud.com/keynote/0lt6nz5tTr0eFY5v6BkNRcsDA#Muro_%26_ILY_(JSL)__3



アメリカ手話バージョン
ダウンロードはこちらから
https://www.icloud.com/keynote/0CwAjMs-9uq2knFy_qL26cI2Q?fbclid=IwAR17VvuX2lazl7tW5mrfoTAJGC2zJON2ng10soLyLAK-Q-3R6B3uRgXN_rc#Muro_%26_ILY



上のリンクをダウンロードすると、iCloud上でkeynoteが開きます。
(データ容量が大きいため、WiFiに繋げることを推奨します。)


mi1.png
(左上の緑丸で囲んだ右向き三角1︎を押すと、手話絵本がスタートします)



使用しているデバイス(iPhone, iPad, MacbookなどのApple製品)で遊びたい場合は、右上にある「Keynoteで開く (open in Keynote)」をクリックしてください。手話動画とアニメーションのタイムラグを減らすため、iCloud上ではなくKeynote上で遊ぶことをおすすめいたします。


mi2.png
(「Open in Keynote」右上の緑丸で囲みました)





以下、概説です。ただ、基本的に概説を読まなくても遊べるようにはなっております。



タイトル「ムロと🤟」

◆内容
主人公ムロは、地球のエネルギー源である🤟を管理していました。しかし、他の惑星からきたクェスが🤟を奪い去ってしまい、地球からあるあらゆる明かりが消えてしまうのです。ムロは、🤟を取り戻そうとクェスを必死に追いかけることにしましたが…。



◆劇とナレーター
子どもたちがわかりやすいように、絵本は主に劇で進められます。劇中は誰もが内容にアクセスできるよう、簡単な手話単語を選びました。

mi3.png
(劇中の様子)



劇のすぐ後に、ナレーターが改めて手話で反復します。手話を獲得または習得中の方でも、ナレーターの手話にアクセスできるように、ナレーターのお話しに合わせて劇中の写真が画面下方に浮かびあがるようにしました。

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(ナレーターの様子)



◆参加型手話絵本
主人公ムロは、数々のトラブルに巻き込まれてしまいます。この手話絵本は、子どもたちの協力が不可欠です。全部で3回、子どもたちに選択を求めてきます。



mi5.png
(1、2回目の選択肢:正誤問題)



2〜3つの選択肢の中からより良い答えを選ぶことで、先に進めるようになっています。最初の2回の選択肢は正誤問題なので、はっきりとした答えがあります。

最後の3回目の選択肢の場合は、答えがありません。それぞれおもしろい結末を用意しました。ぜひ、全ての選択肢を経験して遊んでみてください。



mi6.png
(最後の選択肢:答えがありません)



また、最後の選択肢(スライド25)で「一緒に使う(3番目の選択肢)」を選んだ場合は、子どものアイデアを要します。保護者のみなさん方、先生方、ぜひ子どもたちと話し合ってみてください。



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(一緒に使う: 最後の3番目の選択肢)



◆日本手話バージョン、アメリカ手話バージョン
せっかくなので、両方の言語の絵本を作りました。内容は全く同じです。ぜひ、日本手話バージョンで遊んだ後に、アメリカ手話バージョンで遊んでみてください。子どもたちが、幼い頃から他の国の言語の一つであるアメリカ手話に触れることは、何物にも替えがたい経験になるでしょう。
一部分、アメリカ手話の知識が必要な場面が出てきます。ぜひ、異なる文化の一つとして子どもたちに紹介してみてください。

mi8.png
(異なる手話)



左側の手話🤟は、世界共通で「I L O V E  Y O U」という意味を持ちます。ムロがずっと追いかけていたエネルギー源の手話ですね。そして、右側の手話は、「I REALLY LOVE YOU」という意味を持ちます。人差し指と中指の形が、「REALLY」の頭文字R(アメリカ手話の指文字)になっていることに気づきましたでしょうか。家族や本当に大切な人にしか表さない手話だそうです。



◆使い方
ブログのトップで紹介したリンクをクリックして、iCloud上で遊んでみてください。Keynoteの最新バージョンがあることと、MacのiCloudにサインインして、iCloud DriveがKeynote用にオンになっている必要があります。クリック後、画面に反映するまで少し時間がかかるかもしれません。Mac、iPad、iPhoneで遊びたい場合は、iCloud上の手話絵本の右上にある「open in Keynote」をクリックしてください。
また、操作方法の詳しい説明は、ブログの最後に載せました。





最後に…
この手話絵本、S N S上でもアップロードします。みなさま、ぜひシェアして日本中のろうの子どもたちに届くよう協力してくださると嬉しいです。また、子どもだけではなく、手話を学習中の方みなさんも楽しめること、大保証します。
学校で教材の一つとして使用してくださるのも大歓迎です。
保護者方や先生方へ、もしも子どもたちと一緒に遊ぶ際は、主人公ムロがトラブルにあったときに、それぞれの選択肢を選んだらどうなるか予想しながら話し合ってみてください。

意見、感想などありましたら、ぜひご連絡ください。

最後になりますが、みなさま、どうかご無事で、健康的な生活を送られていることを祈っております。それでは翌月にまたお会いしましょう。



◆操作方法
手話絵本は、以下の構成になっております。
1)キャラクターの紹介(スライド3)
2)練習(スライド4-11)
3)劇(スライド12-33)
4)ナレーター(スライド12-33)
5)地図(スライド34)
6)手話単語帳(スライド35-36)
7)作者(スライド38)
8)おれい(スライド38)



物語を進めるためには、画面の右下にある、「→」を押して進めてください。

mi10.png
(進む: 右下、緑丸で囲みました)



誤った選択肢を選んだ場合は、右下にある戻るボタンを押すことで選択肢に戻ることができます。

mi11.png
(戻る:  右下、緑丸で囲みました)



2)練習(スライド4-11)
絵本が始まる前に2回、練習できるようにしました。一つ目は答えのある問題です。2つ目は答えのない問題です。



5)地図(スライド34)
もしも他のスライドに飛びたい場合は、地図を使うことで簡単に飛ぶことができるようにしました。すべてのスライドの左下に、世界地図の絵がありますので、それをクリックしてみてください。

mi12.png
(地図: 左下、黒丸で囲みました)
Posted by 山田 at 12:11 | 奨学生生活記録 | この記事のURL
2020年4月生活記録【第16期生 皆川愛】[2020年05月08日(Fri)]
まだ新型コロナウイルスが猛威を振るっていますね。
今月は、「健康格差ととろう者」についてです。

カチンコ動画はこちらより


@パンデミック下での健康格差(0:26)
A日本における健康格差(3:04)
Bろうコミュニティにおける健康格差(4:19)
C手話による調査の開発(6:17)
Dアンケート調査ご協力の依頼(10:49)

@パンデミック下での米国における健康格差
現在、米国では、新型コロナウイルスによる全米での黒人の死亡率が、
アジア人の2.4倍、白人の2.6倍というデータを打ち出しています(APM Research Lab, 2020)。

コロナウイルス自体は誰のことも差別せず、公平で、あらゆる階層にとっての脅威であるにも関わらずです。
実際、王族や宰相から、国民的英雄も襲いました。
しかしながら、医療制度へのアクセスの不公平さ、
職種によってハイリスクな環境に身を置き続けなければならない人がたくさんいるのです。

黒人だからという理由で健康格差が起こるのではなく、
従来の喘息の有病率が高いこと(CDC, 2020)、
黒人を取り巻く労働状況、例えばブルーカラー職種が多いためテレワークが困難(U.S. Bureau of Labor Statistics, 2018)
保険の適用範囲によって、治療における保険が適用不可、
などによる、社会的経済的地位が結びついていると考えられます。
1.jpg


さらに、喘息の有病率が高いことは、黒人の居住地の環境や遺伝が大きく影響していると言います(U.S. Department of Health and Human Services Office of Minority Health, 2015)。

それが人種ごとの不平等、健康格差です。

ただ注意しなければならないのは、その人種の者全てそうだというわけではなく、そういう傾向がある、というものです。

健康格差はなぜ起きるのでしょうか?
それには様々な要因があり、健康の社会的決定要因 (Social Determination of Health)と呼ばれます。

A日本における老後の健康格差
日本でも、所得や学歴、運動量、社会参加、地域の結びつきなどの社会階層間において、
老後の健康に格差が生じることがわかっています(日本老年学的評価研究, 2014)。
2.jpg


Bろうコミュニティにおける健康格差
日本のろう者の中でも健康格差が起きているのでしょうか?
それは未だわかっていません。なぜなら、研究が未だなされていないからです。

米国では、ギャロデット大学にある、
ろう健康研究センター(以下、研究室 正式には”Center for Deaf Health Equiety”)を中心に、
ろうコミュニティにおける健康格差の研究、介入に取り組んでいます。 
今学期より、パートタイムで働かせていただいています。
スクリーンショット 2020-05-06 13.32.50.png

センター長はプールナ・クシャルナガル先生 (Dr. Poorna Kushalnagar)で、
2017年に設立して以来、国立衛生研究所(NIH)などの政府機関から千万単位の助成金を受けて、
手話を主に言語とするろう者にアメリカ大規模研究をされています。
一年に5〜10本の論文も書かれているほどで、
手話を含め全てのペースがとても早く、ついていくのに必死ですが、
聡明で、厳しさもありながら温かい先生です。
私にとってろう女性のロールモデルとなっています。
D37EB502-B878-47C9-B785-8450B1E88AFB.jpg

(夏に開催された世界ろう者会議の時にて、
 左がクシャルナガル先生)
後ろのポスターは(Kushalnagar et al, 2019)の参考文献参照

Cろう・難聴者を対象にした新型コロナウイルスにまつわる意識調査と手話による調査の開発
今回、クシャルナガル先生のご指導の元、
ギャロデット大学の助教授である高山亨太先生とともに、
新型コロナウイルスにまつわるろうコミュニティを対象にした調査を実施させていただく機会に恵まれました。

全ての質問・回答に、日本語とともに日本手話動画が記載されています。
スクリーンショット 2020-05-07 13.24.49.png

(写真はデモグラフィックの一例)

アメリカ手話から日本手話の翻訳に始まり、逆翻訳、参照を経て妥当性の検証をするなど、
多大な方々にご協力いただきました。
世界ろう者会議でのポスターの内容をもとに、日本手話動画作成のプロセスを記します。

@順翻訳(Forward translation):アメリカ手話⑴→日本手話への翻訳
バイリンガルのろう者がアメリカ手話ビデオを元に日本手話へ翻訳します。

A逆翻訳(Back translation):日本手話→アメリカ手話⑵への逆翻訳
他のバイリンガルのろう者が日本手話ビデオを見て、アメリカ手話に翻訳します。
この際、逆翻訳の担当者は⑴のビデオを見ることはできません。

B調和(Reconciliation):アメリカ手話⑴⇄アメリカ手話⑵との参照
アメリカ手話のろう通訳士、@とAとは他のバイリンガルのろう者との二人が
同言語である⑴と⑵のビデオを見て、内容に相違がないか検証します。
必要時、バイリンガルのろう者は、日本手話のビデオの確認も行います。

スライド3.jpeg


Bの段階で、⑴と⑵の内容に相違があった場合、フィードバックを受けて、@からやり直します。
2度繰り返すこともありました。
内容に相違がない場合は、承認となり、Cの認知面接へ移ります。
3.jpg


C認知面接(Cognitive interview):
Bの段階で承認を得たビデオ(下書きの段階)を数名のろう者に見せ、
本人が回答したことについて、面接者がそれにまつわる質問をし、内容妥当性について確認を行います。
また、調査についてののフィードバックも同時に頂きます。
4.jpg


D校正と本撮影:日本手話ビデオの作成
下書きのビデオを忠実に、また必要時これらのフィードバックを参考にし、本撮影にかかります。

昨日リリースしたところ、動画が重くて再生できないないといった物理的な面や、
ネット環境がない人への調査参加へのアクセスなど、次の課題があることは承知の上ですが、
同意書から全質問・回答、終わりのお礼まで全てにおいて手話でアクセスできる調査は国内で初めてに等しいと思います。

ろう者は多くの場面で、言語バリアの観点から調査の対象から外されてきたことがあります。
取りこぼしがないように調査の対象に含め、
ろう者における健康格差について様々な要因とともに追究していくことが求められると考えます。

最後にろう・難聴者のみなさまにこちらの調査の協力をお願いできますと幸いです。
所要時間:10〜15分
締め切り:5月24日
目的:新型コロナウイルスにまつわる気持ちや知識についてお伺いし、
   公的機関からの手話でアクセスできる情報の提供や、自宅待機における孤独への支援など、
   今後の活動、研究の指針にしたいと考えています。
こちら、もしくはQRコードより
QR_830079.png


スクリーンショット 2020-05-06 18.43.43.png


絶対皆さまに還元できるように活動してまいりますので、
ご協力・応援のほど、よろしくお願いいたします。

<参考文献>
APM Research Lab. (2020). COVID19 Deaths by race and ethinicity in the U.S. Retrieved from
https://www.apmresearchlab.org/covid/deaths-by-race#reporting

Center for Disease Control and Prevention. (2020). Asthma Surveillance Data. Retrieved from https://www.cdc.gov/asthma/asthmadata.htm

Kushalnagar, P., Paludneviciene, R., Rivera, D. Bruce, S, Mirus, K., Ryan, C., & Minakawa, A., & Kallen, M. (2019). Moving from research to practice: Making patient reported outcomes measure accessible in signed languages for Deaf people. 2019 World Congress of the World Federation of the Deaf, Paris, France.

日本老年学的研究評価. (2014). http://www.mcw-forum.or.jp/image_report/DL/20180314-1.pdf

U.S. department of Health and Human Services Office of Minority Health. (2015). https://www.minorityhealth.hhs.gov/omh/browse.aspx?lvl=4&lvlid=15
Posted by 皆川 at 11:33 | 奨学生生活記録 | この記事のURL
2020年4月生活記録【第13期生 橋本重人】[2020年05月08日(Fri)]
「障害プライドパレードって知ってる?」

ギャロデット大学のOSWD (Office for Students With Disabilities/障害学生のためのオフィス)で働いている時に、あるボスにそう聞かれました。初めて接する名称に驚きながら詳しく聞いてみると、最近アメリカのあちこちでこういったパレードが開催されるようになっているそうです。

今回はこの「障害プライドパレード」について少し話したいと思います。
この名称の通り、障害者を祝うためのパレードです。 The disability Pride Associationのホームページでは「障害についての考え方や定義を変える、障害に対するスティグマ(偏見)をなくし、障害とは自然なことであり、障害のある人たちの多様性の信念を促すことを目的にしているパレードである」と述べています。
https://www.disabilityprideparade.org/parade-mission.html

初めて開催されたのはイリノイ州のシカゴでした。アメリカで一番開催数の多い州はシカゴであり、毎年行われています。なぜシカゴなのか理由はわかりませんが、首都のワシントンD.C.では開催されていないことに少し驚きました。そのため、ボスは是非ともワシントンD.C.でもこのようなプライドパレードを行うことができたらという気持ちがあるとのことです。ワシントンD.C.では、その知名度がまだまだ低いため、ギャロデット大学のOSWD特定の掲示板にそれに関する情報を集めて掲示して欲しいと頼まれ、私ともう一人の学生と二人で協力しながら情報を集めたり、掲示用レイアウトを考えたりしました。入念にチェックの必要のある作業だったため、完成するまでほぼ一ヶ月かかりました。その力作はこちらです。
そのボスに許可は得ております。

IMG-2978.jpg
学生がその掲示板の前に立ち止まって読んでいる場面を見かけると、よっしゃ!という気持ちになります。

今年(2020年)のシカゴではADA(アメリカ障害者法)制定30周年記念として大規模なパレードを行う予定だったのですが、コロナ影響でどうなるかは分からないそうです。


それから、ボスに勧められた映画が印象に残ったので、そのことを書きたいと思います。タイトルは「Crip Camp: A disability Revolution」という映画です。ADAが定められていなかった頃、障害のある人々の中には学校や職場で対等に接してもらえなかったり、いじめや差別の経験をしたり、また自信がなく自分から行動を起こそうとしない人がたくさんいました。普段の生活では、周りがサポートしてくれているから『してもらって当然』、または、周りを頼りにしてしまっているからこの理不尽な状況でも我慢する、そんな環境で社会参加する機会を与えてもらえずにいたのでした。そこで、Larry Allison(ラリー・アリソン)という人がニューヨーク州でサマーキャンプJened(イェンド)を立ち上げ、様々な障害のある人々が集まって、ともに生活しました。障害のある人々自らが役割分担して、責任を持って行動する。例えば、インタビューを行う、ゲームを考える、司会進行をするなど、キャンプ外では障害があるからといって経験させてもらえなかったことばかりでした。また、ワークショップでは、苦しい、寂しい気持ちや理不尽な経験したことを共有することで、「僕だけではないんだ」とキャンパー同士の絆が強まっていきました。ある女性、Judith Heumann(ジュディ・ウーマン)さんは、キャンプ後、社会に自分たちのことを訴えたい気持ちが強くなり、代表としてカリフォルニアのバークレーで仲間と団結し、ホワイトハウスへ署名運動したり、泊り込みをしながらデモ運動をしたりして、ついにADAが認められるようになりました。それが認められるようになるまでの過程が記録されているドキュメンタリーがこの映画です。




このように、仲間と語り合ったり、ともに過ごしたりすることで自分に自信がついたり、安心したりしますよね。また、おかしいと思ったことをみんなで話し合ったり確認したりすることでどんな方法がベストなのかを考えることもできます。そんな集まりがあるからこそ、力を一つにして活動を起こすきっかけにもなります。みんなで力を合わせて行動を起こすというのはとても勇気のいることだと思います。仲間がいるからこそ、周りからどう言われようともその信念は揺るぎません。そんなみんなの行動がADAと結び付けられたなんてすごいことだと思います。日本も昔の人々が戦ってきたからこそ、いまの恩恵があるということを忘れずにいたいです。個人的に自主課題研究で様々な州のろう学校の先生にインタビューを行いましたが、やはりろう発達障害学生のインクルージョン教育を促すには、教員一人の力だけでは太刀打ちできません。同僚の先生、主任や校長、専門家、医療関係の人たちとのチームを組んで取り組むことが大切であるとこの映画を観てさらに確信するようになりました。

そんな情報を教えてくださったボスに感謝しています。ちなみに、そのボスはOSWDのカウンセリング担当、ノートテイクのコーディネーターでもあり、政治関係の講義まで担当をしている多忙な女性の方です。聴者でとても気さくな方なので、OSWDの利用者はよく彼女の元へ会いに行きます。私も分からないことや疑問に思ったことなどがあったら、すぐに彼女に尋ねますが、彼女は嫌な顔一つもせず丁寧に対応をしてくださいました。1年間半、共に働くことができたことは貴重な経験です。
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Posted by 橋本 at 11:13 | 奨学生生活記録 | この記事のURL