”舟から落ちるな、呼吸しろ!” これはライフジャケットの講習会ではありません。れっきとした指導案作りの講義です。
F教授の技術を用いた指導案作りの授業(EDU600-01 K-12 Curriculum and Instructional Technology)では、1週間分の指導案をはじめ、ビデオ動画、プレジ(動くパワーポイント)、ブログなどを作っています。
アメリカの大学は宿題や課題が毎日山のように出されるのです。
宿題が多すぎても落第するな、船(クラス)から落ちるなというジョークなのです。
とある日、F教授が本当にライフジャケット(救命胴衣)を持ってきました。
教授と学生全員、三時間のクラス中ずっと装着していました。正直苦しかったです…(笑)
なぜアメリカの大学は課題がこんなにも多いのか…。疑問に感じていました。
それを明かしてくれたホームページを知り合いを通して見つけたので、ぜひ目を通してみて下さい。
http://ucberkeley.hatchstudioinc.com/archives/1359 …要するに、大学の成績が今後の進路に影響するため、勉強熱心なのですね。
EDU785-01 Field Experience and Seminar: Deaf Education (フィードワーク)4つの学校を見学しました。どの学校にも共通していることは、教室がカラフルであることです。初めは学習に集中できるのかと疑問でしたが、見学を重ねていくうちに様々な色が混ざった教室は、間接的に人種や言語の多様性を認めている気がして気持ちがいいと思えるようになってきました。
*The River School (リバー校)
場所:ワシントンD.C.
対象:1歳〜12歳の幼児童
聴児(言語障害)、難聴児
生徒数:(確認中)
特徴:口話教育。教室や体育館などの壁に雑音を吸収するパッドがある。ケンダルろう学校と連携しているため、手話を完全否定しているわけではない、各教室に本が100冊以上ある。隣の図書館と連携し、新しい本をどんどん取り寄せて、言葉の教育に力を入れている。
雰囲気:校内はやや狭いが、ガラス張りの壁なのでスムーズにコミュニケーションが図れる。
*Clerc Center (ケンダルろう学校)
場所:ギャロデット大学内
対象:早期教育〜高校
生徒数:(確認中)
特徴:アメリカのろう学校でもトップクラスに入る教育を行っている。
雰囲気:とても広く、のびのびとしている。
幼稚部を中心に見学したため、以下の写真はいずれも幼稚部に関するものです。
(視覚的な教室環境)
(移動中も友達と顔を見ながらお話できるね)
(いすは強制的に座るためにあるのではなく、リラックスするためにある)
*Rockville High School(ロックビル高校)
場所:メリーランド州
対象:高校生
生徒数:400人(ろう学生のみ)
特徴:一般高校、ろうプログラムがある
手話、口話、キュードサイン、ホームサインなど様々な表現方法
ろう教員がいれば、聴教員もきちんと修士の聴覚障害免許を取得した先生方が配属される。教室内にはテレビ電話もある。外国のろう難聴学生が多数を占めており、大学進学者は少なめ。
雰囲気:廊下に座って昼食を食べている姿には、カルチャーショックを受けた。
*Maryland School for the Deaf, Frederick(メリーランドろう学校 フレッデリック校)
場所:メリーランド州
対象:早期教育〜高等部、専攻科
重複児も多く、21歳まで受け入れる。
生徒数:500人
雰囲気:敷地が広く、生徒たちからものびのびとした雰囲気が伝わってきた。
(小学部の教室:壁には英語、天井には球体ボールが飾られている)
EDU631-01 Literacy Teaching and Learning: Elementary GradesF教授の講義と同じく、このクラスでも指導案作りが始まりました。
主に絵本を用いて、読むこと、書くこと、それぞれ二つずつ作り毎週短授業を行います。
毎週個別指導をして下さるので、課題がよく分かります。
EDU701-01 Deaf Learners and Education in Bilingual Communitiesこのクラスは集団討論に重きを置いています。
課題には、英語とアメリカ手話の両方があります。なぜならアメリカのろう学校の先生は、両方の技術をもった先生が必要であるからです。バランスよく課題が出されていて、ギャロデット大学の方針が伝わってきます。
ここでギャロデット大学の方針を少しお話させて頂きます。
*バイリンガル教育のギャロデット大学
ギャロデット大学は手話のイメージが強いですが、実はバイリンガル教育を目指した大学なのです。バイリンガル教育とは、書記英語とアメリカ手話の両方を大切にする方針です。たとえば、講義はもちろんアメリカ手話が必要で、パワーポイントには英語が使われます。課題は、英語とアメリカ手話(映像)の両方を通して、自分の考えをまとめて提出します。卒論や修論は、教育学部の場合は英語が中心となりますが、手話専攻ではASLも認められているそうです。
ハロウィン
10月といえば、ハロウィンですね!
今年のハロウィンは本格的なお化け屋敷に行ったり、
ケンダルろう学校のハロウィンパーティに参加させて頂いたり、
ろうアメリカ人の家でハロウィンパーティをしました。
(ろうアメリカ人の家:飾り、料理、仮装コンテストどれも凝っていた)
一般的なハロウィンから、ろうの子どもたち、ろう学生たちの
三つの視点から楽しむことができました。
誘って下さったMさん貴重な機会をありがとうございました!