渡米後、早くもオーロニ大学での秋学期が終了しようとしています。
今の仲間たちとともに切磋琢磨しあえるのもあと半年。
時の早さを感じる今日この頃です。
Grammar、Reading 、Writing毎回、新たな文法を学んでは様々な英文を読み、エッセイを書いています。
毎日ASLや英語に触れているためか
気付けば英文が自然と目に入り
文節ごとにまとめて捉える習慣がつくようになりました。
最終試験も近づいているので、復習を重ねながら進めていきたいと考えています。
英文に触れる時間をさらに増やせるよう、自ら読書タイムを作っていきたいと思います。
Deaf cultureこのクラスは聴者クラス、ろう者クラスと分かれていて
授業時間は異なりますが、同じ内容を学習しています。
先日、聴者とろう者が同じ時間に集まって、お互いに質問しながら討論しました。
最も盛んだった話題は人工内耳についてでした。
(討論の様子:
クラスには聴学生、盲ろう学生、手話初心者の難聴学生もいたため
それぞれに対応した手話通訳や文字要約筆記がついていた)
現在、医療の進歩の影響で早い時期から人工内耳を装着するろう児が増加しています。
中には両耳に人工内耳を装着する子どももいます。
早期のろう児に人工内耳を装着するかどうかという課題については
聴者はもちろん、ろう者の中でも意見が分かれます。
デフカルチャーのクラスにも人工内耳を両耳に装着している学生がいます。
片耳は三歳ごろに、両親が聞く機会を与えるために装着させたとのこと。
もう片方は、中学時代に自分の意思で装着したそうです。
彼女とは同じ秋学期に入学しましたが、ろう者といるときは人工内耳を装着していません。
聴者と会話するときや自動車を運転するとき、趣味で音楽を聴くときは付けています。
彼女にとって人工内耳は体の一部であり、堂々と語る姿はとても輝いています。
Tom教授曰く、人工内耳を付けている人はろう者ではないのだろうか?
答えはNo.
たとえ人工内耳を装着していたとしても少なからず限界があります。
しかし、より多くの聴く機会を得ることができるメリットもあります。
”彼女はろうの友達がいるし、
手話を使っているから、ろうコミュティへアクセスしていることになるよ。
わたしたちは彼女を大歓迎するし、あなたの存在を認めるよ”
というメッセージが心に響きました。
ろう文化やろう教育に関する課題はどこの国も同じです。
世界中の仲間と議論を重ねることを通して、
自分の考えや解決の糸口の引き出しを増やし、
教育現場で臨機応変に対応できるようにすることが
留学目的の一つであることから大変勉強になりました。
Deaf communityフリーモントろう学校を見学しました。
学校の土地や建物の広さに驚きましたが、それだけではありません。
フリーモント市はアメリカの中でもろうコミュニティの強い町です。
なぜなら、ろう学校には400人もの児童生徒が在籍しているのですから。
さらに教員もほとんどがギャロデット大学を卒業したろう者です。
聴者教員もASL能力が高い方が集まっており、質の良いろう教育が盛んに行われています。
ほとんどが単一の児童生徒であり、
重複の児童生徒の受け入れもしています。
すべての子どもが授業をきちんと理解できるよう
教師は専門的な指導力が求められます。
まさにろう者のろう者によるろう者のためのろう学校です。
(フリーモントろう学校
上:建物の壁には生徒がデザインした絵でにぎわう
左:小学部校舎の様子、右:視覚的な教材がたくさん展示されている)
その他*バースデーパーティー9月、ホームステイ先の息子さんに双子の赤ちゃんが誕生しました。
赤ちゃんのバースデーパーティーが開かれ、
ステイ先にたくさんの人たちが集まりました。
小さな子どもに目がない私は、無垢でかわいい赤ちゃんにメロメロでした!
アメリカのバースデーパーティーは、招待された人がそれぞれ一品ずつ料理を持参し、
カード付きのプレゼントを用意します。
日本では相手の喜びそうなプレゼントをイメージして贈り物をする習慣がありますが、
アメリカは、夫婦が欲しい物リストをアップしており、その中から選ぶそうです。
誰かが買ったというのも分かるので、プレゼントが重なる心配もありません。
そしてパーティー当日にみんなから頂いたプレゼントを披露します。
さらに夫婦の両親から、夫婦の子ども時代のグッズ発表があります。
息子さんはぬいぐるみと白いひもで、奥さんは子どもの頃の写真でした。
また一つアメリカ文化を体験することができました。
(左上:同年代の赤ちゃんのご面談
右下:子ども時代のグッズ披露の様子)
*Thanksgiving DayThanks givings day とは、日本でいうお正月です。
お店や銀行、郵便局などすべてが閉まります。
アメリカ人にとっては家族や友達が集まって静かに過ごす大切な日なので、
みんな飛行機に乗って実家へ一時帰国したそうです。
私をはじめ留学生はオーロニ大学の数学の先生の家で
オーロニファミリーによるパーティーをしました。
先生方が一品ずつアメリカ料理を準備して下さいました。
ターキーをはじめ、様々なアメリカ料理をおいしく頂きながら交流しました。
(上:アメリカ料理をおいしく頂く留学生たち)
*クリスマスイルミネーションアメリカのクリスマスは11月下旬から徐々に準備が始まります。
ある日、家に帰ると今まで見たことのないような光景を目の当たりにし、感動で涙があふれました。
ホームステイ先や隣家は特にイルミネーションに力を入れており、周辺を明るく照らしています。
まるで、私の帰りを大歓迎してくれているかのようでとてもうれしいです。
これがアメリカのクリスマスなのだととても感動しています。
(暗い夜を明るく照らすクリスマスイルミネーション)
今月はASL協会の野崎さんや根本さんが視察に来て下さり、
直に近況報告をさせていただくことができました。
いよいよ秋学期最後の月です。
近頃は恵みの雨がたくさん降っているので、幸運が起こり続けると信じ、
来月も努力を惜しまずに楽しく頑張っていきたいと思います。