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聴覚障害者留学
 
 このブログは、2004年度より特定非営利活動法人(NPO)日本ASL協会が日本財団の助成の下実施しております「日本財団聴覚障害者海外奨学金事業」の奨学生がアメリカ留学の様子および帰国後の活動などについてお届けするものです。
 コメントでいただくご質問はブログに書かれている内容の範囲のみでお願いします。それ以外の留学に関するご質問は日本ASL協会の留学担当にお問い合わせ下さい。
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2014年9月生活記録 第7期生 中川美幸[2014年10月20日(Mon)]
こんにちは。いよいよ秋学期が始まってからもう数週間経ち、DCでの生活も一年を過ぎました。

★授業★
☆Classroom based Assessment 評価を基にしたクラス
今学期で一番難しいクラスだと思います。初日からもう分厚いテキストを読んで、レポートも、、、
実習を通してクラスを評価することを学びます。
最近は、クラスの評価をなぜ行うのかを色々な資料を読んで話し合うのです。

☆Integrative Methods for Early Childhood Education 幼少期教育の統合メソッド
とても面白いクラスです。色々な活動が盛り込まれており、先週は外に出て、何を使って教えるかを学びました。
今週も、自分の小さい頃の環境はどうだったかを皆で様々な材料を使って発表しました。私の作品は以下の通りです。
624幼少時のイメージ.jpg

また、既にテーマを決めたプロジェクトも始まり、グループで何度も話し合いました。グループで一つのウェブページを作るのです。誰も作った経験がなかったので、とても苦労しました。でも楽しかったです。
グループウエブサイトコピー.png
みんなで作ったウェブページ

☆ECE Curriculum 幼少期教育カリキュラム
カリキュラム、理論、法律を学ぶクラスです。毎週いろいろな理論やカリキュラム、プロジェクトを勉強しています。
vgy.jpg
Vygotskyの理論をまとめてイラストにしたもの

☆Field Experience 実習
9月からは
メリーランド州のフレデリック聾学校で実習が始まりました。
私のいるクラスはPreKindergarten(4−5歳児クラス)です。
児童は多くて、18人でした。基本的に二つに分かれるのですが、目的、活動内容に合わせて、全体から4つのクラスに分けたりします。
フレデリック聾学校は、ケンダル聾学校ともフリーモント聾学校とも全く違うポリシー、指導方法で有名な学校だったので、すごく行きたかったのです。本当にとてもすごいカリキュラムです。このクラスは朝8時から午後2時50分まで色々な活動が盛り込まれています。
(例)
8:00センター活動
名前を書く練習をしてから、それぞれの活動に入ります。英単語のセンターでは、一つの単語に関連した絵と英単語を描きます。例えば、Eなら、エレファントという象の英単語を書いて、手形で象の形を作ります。パズルのセンターでは、各テーマに合わせたパズルを皆でやります。例えば、今回のテーマが農家だったので、豚、牛などのパズルをやっていました。
9:00 Language Art
絵本読み聞かせや英語を使った工作などを通して英語を学びます。
9:50〜11:00算数と科学 
先週は豚や牛の住んでいるところを調べて絵を描いたり、動物の数を数えたりしました。
11:00〜11:30体育 
体や手を動かすなど、遊びを通して学びます。

体を動かす部屋.JPG
体を鍛えるための部屋

感情ポスター.jpg
幼稚部の子供たちは手話や英語で気持ちを伝えることが難しいので、気持ちを伝えるためのポスター

animal pazzle.jpg
動物のテーマに合わせたパズル

E 象.jpg
毎日ABC順に英単語を書いています

MSDFrederick.JPG
お世話になっているフレデリック聾学校

☆面白い朝食☆
ここDCにきてから朝食というものをまったく食べていなかった私。病院で栄養不足だと怒られたのに、ここに来ても全然食べられないのです。だから、週末はできる限りしっかりと食べようと、ルームメイトが連れて行ってくれました。日本とは全く違いますが、食欲が出てきて沢山食べられました。
ギャロデット大学近くのHストリートにあるお店で、Mimosaというオレンジジュースとお酒を混ぜたドリンクが人気で、無制限飲み放題で12ドルと安く、皆で飲みながら、アメリカ流のブランチ(フライドポテト、卵、ソーセージなど)を分け合って食べました。その後、ルームメイトは酔っぱらって寝込んだのですが、私は普通に大学に戻って勉強を始めたので、お酒が強すぎると言われました。去年は大学に閉じこもっていたのですが、できる限りご飯をしっかり食べる努力もしなければなりませんね(汗)
2014年7月生活記録 第9期生 福田桂[2014年10月20日(Mon)]

 大変遅い報告となってしまいましたが、
秋学期からギャロデット大学の国際聴講生プログラム(= International Visiting Student Program)への進学が決まったことを、はじめにお知らせしたい。
 大学側からの結果は合否に関わらず、2週間くらい出ると言われていたが、3ヶ月もかかりました。結局、第一希望だった学部入学にはできず、このプログラムを選択しました。入学申し込みはかなりギリギリの期間であったが、希望通り大学への入学、みなさんに良い報告できたことをうれしく思います。今後ともご支援のほどよろしくお願いします。

Deaf In Prison -ろう者刑務所-
 6月27日にDCARA主催「ろう者刑務所」のワークショップに参加しました。
カリフォルニア州刑務所での勤務経験のある方と支援団体HEARD(= Helping Educate to Advance the Rights of the Deaf)のスタッフが刑務所におけるろう受刑者の状況を話させていただきました。
全米唯一のろう者だけの刑務所はニューヨークにあります。他の州には健常者と生活しており、専門職員含む周囲とのコミュニケーション手段と情報・アクセスの保障が充実されていないなどの問題は山積みありました。
 盲ろう受刑者の現状にも触れ、全盲のため家族や周囲との会話機会が恵まれず、入所前後から完全に孤立したまま生活が続いています。精神医学的治療と必要以上のコミュニケーション支援が必要となります。

DCARAが制作した予告動画



 6月中旬から3週間だけ一人での生活をしました。
ルームメイトが自国への里帰り旅行に行っていたので、短い期間であったが日本での一人暮らし時代を懐かしく思いました。サマークラスの期間中はクラスとチューターがあり、終わった後自転車で大学の山の上から一気に降りて、沿道の風景ともに毎日楽しみながら走りました。結構楽しく運動できているので気持ちがいいですね。

 ASLと数学だけのクラスなので、自身のコミュニケーションスキルを上達すべくASLを取りました。基本的自己スキルを分析するが、自分の弱みの改善を中心に取り組みました。


 サマークラスを終えたあと、
 すぐに通訳介助者の車で2時間くらいかかったところのキャンプ地に向かいました。某盲ろう者キャンプです。当キャンプは7月19日から1週間実施されていたが、私にはクラスがあり途中から参加しました。4日間の中では、ヨセミテ国立公園への散策と乗馬体験、プール、アートワーク、キャンプファイヤーなど多種多様の楽しみが盛りたくさんありました。
IMG_2968.JPG
ステージショーの様子(盲ろう自身の好きなことを話す)
 
 アメリカは多くの人々がキャンプ愛好者と言われており、各地で開催されています。盲ろう者も例年楽しみのイベントです。
最も有名なキャンプは、シアトルのライトハウス主催 Seabeck Deaf-Blind Retreat で、毎年8月の第4週にワシントン州に1週間ほど開催しています。今年は大学での授業開始と重なっていたため、できれば来年参加したいと思います。日本でも、盲ろう者キャンプというものを近い将来実現したいと考えているので、今回参加して、大変よい参考材料となりました。
2014年9月生活記録 第10期生 辻功一 [2014年10月15日(Wed)]

こんにちは、今日も生きています。
10期生の辻 功一です。

ここフリーモントもめっきり涼しくなり、着る服のバリエーションが増えて楽しくなってきたこの頃です。
そういえば先日、アメリカに来て以来、初めての雨が降りました。
カリフォルニア州の水不足は深刻で、今月末から来年の春にかけての雨期が頼みの綱なんだそうです。
雨はあまり好きではないのですが、褐色のMission Peakが潤いを得て、若葉色に染まっていく風景を見られるのが楽しみです。

Mission Peakから望むサンフランシスコ湾
<Mission Peakから望むサンフランシスコ湾>

Deaf communityクラスでは時折野外学習があり、今回はDCARAという聾者サポート団体のオフィスへ訪問しました。
運転免許や裁判など法律に関する相談、立ち会い、あるいは家庭内の相談、聴覚障害児もしくはCODAの育児や教育のアドバイス、家族へのASLの指導、そして家族同士の交流の場を設けるなど、多岐にわたって活動を行っており、年度収支も約2億円とかなり規模が大きい本格的な団体です。
オーロニ大学にもDCARAのオフィスがあり、大勢の学生が利用しています。
聾者と聴者お互いが適材適所というか、分け隔てなく各自のポジションで責任を持って遂行しており、聾者と聴者が共存共栄を図る工夫が随所にちりばめられていて興味深かったです。

DCARAオフィスにて解説に力が入るTom教授戦闘機と鳥の編隊
<写真左:DCARAオフィスにて解説に力が入るTom教授/写真右:戦闘機と鳥の編隊>

休日はたまにサンノゼやサンフランシスコまで足を伸ばし、服を購入したり日本人向けのストアで食材を調達しています。
先日は映画を観に行ったのですが、初めて字幕が表示される装置を利用しました。
世界どこでも同じだと思うのですが、基本的に自国映画には字幕がついていないですよね。アメリカではハリウッド発の映画がたくさんあるぶん、字幕の無い映画がほとんどです。
私が利用した装置はドリンクホルダーに差し込んで、スクリーンのすぐ下にくるよう自分で調整するタイプですが、他にもGoogle Glassのような眼鏡タイプもあるそうです。
字幕がスクリーン内に無いので最初は戸惑いましたが、すぐに慣れたし英語の勉強にもなるので、たまには映画を観るのもいいかなと思いました。

装置をドリンクホルダーに差し込んだ状態スクリーンと装置
<写真左:装置をドリンクホルダーに差し込んだ状態/写真右:スクリーンと装置>

以上です。
日本ASL協会から8,320km離れたオーロニ大学からの報告でした。
ありがとうございました。
今月のコロンブス
郵便物や新聞は配達車から家に向かって配達物を放り投げるのが配達であることを発見
ゴミ収集車も車に付いてるアームでゴミ箱を拾い上げているし、基本的に車から降りないんだなと。

2014年9月生活記録 第10期生 山本綾乃[2014年10月14日(Tue)]
太陽が顔を出す時間が短くなり、季節の変わり目を感じています。
月末には、渡米後初めて恵みの雨が降り、気持ちよかったです。
カリフォルニアは水不足なので、水を大切に使おうという意識が高いです。
IMG_2450.JPG
(秋は夕暮れ:道ばたに落ちていた紅葉と松ぼっくり)

9月の学習内容を報告します。

Grammar
現在形から現在完了形まで学習しました。
中高時代の英語の復習という形で受けています。
しばしばテストがあるので、その都度授業の確認ができます。


Reading & Writing
「ハンバーガー」というキーワードを頭に入れて
様々なエッセイを読んだり、書いたりしています。

エッセイをハンバーガーに例えると
自分の言葉がパンで、引用文が肉やサラダと解釈します。
このハンバーガーをたくさん作ることで
よりおいしい(内容の濃い)エッセイが出来上がるのです。

自分の意見に、より近い表現ができるように
英語力やアイデアを高める練習をしています。


Deaf Culture
”聞こえない自分と向き合う”
これがこの授業の大きなテーマです。
現在、デフカルチャーとADA法(アメリカ障害者法)を同時進行で学習しています。

自分の経験を言葉で表現したり
他者の話に耳を傾けたりして
聞こえない自分を様々な角度から見つめる大切な機会となっています。

今月の発見は、デフアイデンティティにも種類があるということでした。
私は今まで、アイデンティティがあるかないかという視点で捉えていましたが
細かく見ると、様々なカテゴリーがあるのです。

ろうと聴、両方の文化に入ることを楽しむ人
両方とも楽しめるが、ろう文化の方が心地よい人
どちらかというと聴文化の方が刺激的な人
どちらにも入れない人
ろう者といっても、家族、学校、職場など
彼らをとりまく環境によって異なるのです。
大切なのは、いま自分がどのカテゴリーに属するかを知り
情報を集めた上で、選択し、説明できることです。

ADA法(アメリカ障害者法)
ADA法が実際に施行されているかを検証するために
病院や警察、交通会社、健康センターなどに問い合わせます。

私のテーマは「学校」です。
アメリカの通常学校に通うろう児は
すべての授業に手話通訳を付ける体制が整備されています。
しかし、その通訳者の質はほんものなのだろうか。
手話が「できる」と手話を「極める」とでは
ろう児の理解や学力も変わってくると思います。
質の高い通訳を起用できているのだろうか。
それを検証するために、これから三つの地域の通常学校に問い合わせる予定です。


Deaf Community
Tom教授が書いた本を用いて、デフカルチャーを学んでいます。

1、相手を呼ぶとき、電気をパチパチ(つけたり消したり)します。
またテーブルや床を叩いて呼びます。
このようにろう者は、光や振動を使ってお互いを呼び合うのです。
私が最も注意してほしいことは、肩を叩く時です。
いきなり背後から肩を叩かれると驚いてしまいます。
人々がたくさん集まるイベントなら予想がつくのでまだしも
集中して机に向かっている時はすごく驚いてしまいます。
この場合は私の視野に手を出して呼びかけてくれるとありがたいです。

2、ろう者は、一度集まると長い時間会話し続けます。
手話サークルやろう者のイベントなど
活動終了後もその場に留まり、手話で楽しそうに話す彼らを見たことはありませんか。
それには理由があるのです。
ろう者のほとんどは聞こえる両親の元に誕生します。
聴者の家族に囲まれ、昔は手話が禁止されていました。
さらに電話ができず、遠隔でのコミュニケーションが困難でした。
そのため、集まった時に会話を楽しむだけでなく、次回会う約束をするのです。
いつどこで誰と何をするのか、そういった細かい情報を確認しあうのです。
現在は、メールやテレビ電話が普及していますが、
やはり実際に相手と面と向かって話す楽しさには勝てないようです。
昔ながらの伝統が続いているのではないかという解釈です。

他にも多くの例があるので、毎月紹介していきたいと思います。

一つ注意しなければいけないことは
ろう者と聴者が共存して生きていくために
それぞれの文化を尊重し合う必要があることを
常に心に留めておくことです。

その他

Welcome Back Day
新学期が始まってから一ヶ月が過ぎ
先日、新入生歓迎会が行われました。
オーロニ大学の学長のあいさつから始まり
教授や新入生の紹介
テレビ電話、健康センター、図書関係、ギャロデット大学など
様々なプログラムの説明がありました。
これからのオーロニ大学での生活がますます楽しみになりました。

IMG_1286.JPG
(オーロニ大学の先生方)


Deaf movie
フリーモントろう学校で
ろう者の映画が上映されました。
IMG_1308.JPG
(映画上映の様子)

あらすじ
ろうの少年は、学校や家族に恵まれず
苦しい思いをしていました。
アニメに出るろう者のヒーローが、唯一彼の支えでした。
とある日、ヒーローが学校にやってきました。
少年は手話を使って堂々と発言します。
同級生は手話に興味を持ち、次第に仲良くなるという話です。

一般学校にインテグレートするろう児が
友達や質の高い教育に恵まれず
苦しい思いをするのは世界中どこも同じ課題です。
ろう者の問題を取り上げた内容でありながらも
ユーモアやラブストーリーを忘れないアメリカらしい映画でした。

教育現場では、教師の対応が大切になります。
今回の映画では、ろう者を学校に招き、授業を行うこと
読み取り通訳をあえて行わず、分からない環境を作ることの工夫がありました。

自分の役割とは何だろうか。
今後の留学生活で、この課題を解決するための
引き出しを一つずつ増やしていきたいです。