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聴覚障害者留学
 
 このブログは、2004年度より特定非営利活動法人(NPO)日本ASL協会が日本財団の助成の下実施しております「日本財団聴覚障害者海外奨学金事業」の奨学生がアメリカ留学の様子および帰国後の活動などについてお届けするものです。
 コメントでいただくご質問はブログに書かれている内容の範囲のみでお願いします。それ以外の留学に関するご質問は日本ASL協会の留学担当にお問い合わせ下さい。
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2013年11月生活記録 (第5期生 川俣郁美) [2013年12月27日(Fri)]
sunset at chapel hall.jpg
図書館から見たサンセット
いつ見ても絵になるチャペルホール(右)! 


あっという間に11月。院生初の学期もついに後半となった。各クラスの最終課題に取りかかりはじめたが、 毎週課せられる読書や課題の量が学部生の時よりも多く、それらをこなすだけで精一杯で、最終課題が思うように進まず苦労した。気分転換にいつもと違う場所で友人と一緒に勉強したり、友人やクラスメイトにアドバイスをもらったりして、なんとか今学期も周りに助けられながらやり過ごす事ができた。

happiness of chai.jpg
チャイティーで一息。底にハートが☆


◆◇研究論文の信頼性・妥当性の検証◇◆◇
研究法入門クラス の学期末課題は、各自テーマを決め、テーマに合った3つの研究論文を読み、それぞれの研究の信頼性と妥当性を検証・評価することであった。

私は「雇用分野におけるADA法の効果」に関する研究論文を評価することにした。1990年にADA法が制定されてから20年以上経つが、まだ新しい分野だからか、効果に関する研究論文はまだ少ない。ろう者に限定した研究は1つしか見つからなかったため、他の2つは障害者全般と盲者に関する研究論文にした。

障害者全般に関する研究論文は、雇用機会均等委員会に雇用差別の救済申し立てを行った障害者の障害の種類、性別、年齢、人種を比較したものである。盲者に関する論文は、盲者が職場で配慮を要望する際に生じる障壁について研究したもの、ろう者に関する論文は、職場でのろう非雇用者に対する配慮の実施率についての研究であった。

研究の研究手法を分析し、信頼性・妥当性を検証していく。各パートごとに細かいチェックが求められるが、チェックポイントをいくつか紹介したい。

- 先行研究を十分にレビューし、研究課題の背景を多角的に理解した上で、
今回の研究の必要性が明確に述べられているか?
- 参照文献は信頼性の高い文献であるか?(一次資料か二次資料か)
- 参照文献におけるバイアスは考慮されているか?(研究機関名)
- サンプリングで選出された調査対象者は母集団をうまく反映できているか?
(例:サンプル数、選出方法、サンプルの属性分析)
- データはどのように収集されたか?(量的研究か質的研究か、
例:テスト、アンケート、インタビュー、観察)
- 調査対象者とのやりとりや、調査に使用されたテストやアンケート用紙等では、
対象者が理解しやすく明確な言葉が使われたか?
- データ分析の際、トライアンギュレーション、ピア・デブリーフィング、
メンバー・チェックなどは行われたか?
- 研究の欠点や課題点は把握しているか? 
などなど。

このクラスを通して、全ての論文の研究結果が信頼できる結果ではないということを学んだ。また、研究の費用や時間の関係で、しっかりとした研究ができなかった論文もある。研究課題が重要なものでも、研究手法がおろそかな場合、研究結果の信頼性は低くなる。


autumn carpet.jpg
落ち葉のカーペット


2013年も残りわずかとなりました。
今年も皆様の暖かいご支援のおかげで、学士号取得、
さらに大学院進学も果たす事ができました。
略儀ながら書面にてお礼申し上げます。
皆様がよいお年をお迎えすることをお祈りいたします。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。

第5期生 川俣郁美
2013年11月生活記録 第7期生 中川美幸[2013年12月27日(Fri)]
−感謝の11月−
一日遅れましたが、メリークリスマス!!
11月も泣きましたが、先月と比べたら、減りました。 今までは授業についていくのが精一杯だったけれども、チューナーのおかげで、成績はまあまあ順調のようですので、余裕を持たなければと思いつつも、図書館から抜けだせません。レポートがどんどん出てくるので、11月後半には徹夜も増えてしまいました。感謝祭で休みの間も2日ほど徹夜してしまいました。(聾学校の写真などはパソコンが壊れた時にデータも消えました。なので、後程、アップいたします。)


☆授業よりも宿題に追われています!☆
★リサーチ:Introduction to Research
リサーチのクラスでは、最後の研究批評に合わせて、サンプリングだけでなく、統計学、データ分析、解釈方法を学びました。私は数学が苦手なので、ちんぷんかんぷんでした。11月末の批評レポートは38ページにもなりました!生まれて初めての38ページです。(英語ですが、、)

★ろう者の学習と教育:Deaf Learners & Education I Bilingual Communities
印象に残ったビデオのタイトルは「Still I Rise 」です。黒人だけがろう学校に入れられていたことを知っていますか?私は知っていたものの、ビデオをみて鳥肌がたちました。いま、私達は平和に暮らしています。しかし、ギャロデット大学でも黒人だけで固まるグループを見ていて、差別が残っていると感じました。例えば、クラスでディスカッションを行いますが、黒人と白人が自然に分れてしまいます。先生が意図的に言わない限り、教育を学ぶ生徒たち自身がそういう状況になってしまうようでは、将来教師になるべきではないと思いました。
http://www.youtube.com/watch?v=k9GPLYW1ep4#t=577

11月からソーシャルメディアという課題で毎週生徒の発表があります。11月はSさんの全米ろう連盟のまとめ発表に興味を引かれました。生徒のほとんどはそれを知らないので、Sさんはもっと知らせるべきだと言いました。つまり、ソーシャルメディアは進んでいるのですが、意外といろいろな協会、黒人差別、国際社会の様子をメディアを見るまで知らない人が多いのです。
Sさんの発表で参考にさせていただいたもの
(1)インターネットの映画サイト(Netflix)は字幕が少なかったですが、これから2年以内に字幕が100%つくことになります。
(2)アメリカでは緊急事態のとき携帯から911を押すことですぐに連絡ができるようです。
(3)全米ろう連盟(National Association of the Deaf)のウエブサイト等
http://www.nad.org
https://www.facebook.com/NAD1880 https://twitter.com/@NADTWEETS

★幼稚部から高等部までのカリキュラム技術:Curriculum & Instructional Technology
カリキュラムに毎週毎週苦しんでいるクラスですが、Prezi(パワーポイントに近いソフト)にはまっています。さらに、先週は外国人にそれを教えました。アメリカのは州によって、学校の数、先生の数、人種、財政(予算など)、人口、生徒の成績などを比べることができるのです。私達が作った教育計画に合わせて、州の教育状況も知る必要があるということを学びました。
http://nces.ed.gov/programs/stateprofiles/

★小学校の読み書きの指導と学習:Literacy Teaching and Learning: Elementary
11月は主に、読むための指導案や書くための指導案、教室環境の提案などをたくさん書かされました。カリキュラムのクラスでもそうでしたが、ここアメリカは書類作成が多いのです。教育実習では200ページ書いたという先輩もいたので、少しずつ慣れていかなければなりません。

★学校見学:Field Experience & Seminar
11月は難聴学級(中学部)とキュードスピーチの学校(小学部)を見に行きました。

(1)難聴学級
いろいろなコミュニケーション手段が使われていました。たとえば、手話、英語対応手話、キュードスピーチ、指文字などがありました。一緒に見学した私の同級生が、生徒に声は通じますかと質問しました。生徒は、声は通じないので、高校に進学するかどうか分かりませんと答えました。この難聴学級では、生徒の半数以上が手話を使っていたのです。想像とは違っていたので驚きました。
つまり、生徒たちは自分に手話が必要なことを知っていたのです。

(2)キュードスピーチの学校(小学部)
キュードスピーチを主とした学校で、ろうの先生もカウンセラーもキュードを使っていました。普通のクラスに合流できるのですが、手話通訳ではなく、キュード通訳を使っていました。でも、子どもたちには笑顔が全くなかったので、とても残念でたまりませんでした。

http://www.youtube.com/watch?v=plPw4H-ZsMg
キュードスピーチの様子のビデオです☆

ろう学校見学の様子(後程アップいたします。)

☆やっとイベントへ☆
11月といえば、感謝祭の日です!!
勉強漬けの日々で、1週間のうち2日しか出かけられませんでした。締め切り迫るレポートが山ほどあったので、出かけた分、徹夜もしなければならなかったのです。出かけるか、徹夜するか、悩みましたが、ギャロデット大学主催のAmishツアー (the Pennsylvania Amish in Lancaster County) に行く価値があると説得されて行くことにしました。アメリカの田舎は初めてなので、とても楽しかったです。初めて雪が降る中、様々な場所を観光しました。ディナーも感謝祭に合わせていろいろなものが出てきました。

http://www.padutchcountry.com/activities/amish-activities.asp
ツアーでいったところです☆
2013年10月生活記録 (第5期生 川俣郁美)[2013年12月24日(Tue)]
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大学に行く度に通り過ぎる一本の木

10月に入り、米政府がシャットダウン(一時機能停止)した。シャットダウンに合わせて気温も急激に冷え込み始め、やっとコートとブーツの出番が来たかと思えば、30 度を超える夏の気温に戻ったり、雨が一週間続いたりと、不安定な天気が続いた。ハローウィンが近づく頃には0度近くにもなった。季節の変わり目、緑色の木々が日に日に黄色・オレンジ・赤に染まっていく風景にはホッと心が和む。


◆◇Pro-Tactile◇◆◇

PT.jpg
講演案内のポスター
左からAJ Granda氏、Jelica Nuccio氏

今学期に入り、Pro-Tactile(プロタクタイル)という言葉をよく耳にするようになった。「Pro」は「賛成」•「支持」、「Tactile」は「触覚」を意味する。触覚を有効利用して、 ろう盲者とのコミュニケーションをより確実かつ円滑にしようというものです。10月29日、ProTactileの先駆者であるAJ Granda氏とJelica Nuccio氏による講演が行われた。

ProTactile.jpg
講演の様子(クリックして拡大)

まず会場に入って驚いたのが、通訳者の数である。ざっと15人程の有資格ろう手話通訳者が配置されていた。司会者も ろう盲学生であり、Granda氏とNuccio氏の略歴を簡単に紹介した後、2人をステージに迎えた。2人がステージに立つと、私たちは挙げた両手をひらひらさせて拍手喝采した。するとGranda氏は言った。「聴流の拍手は聴覚を使った拍手(Granda氏とNuccio氏、手をパチパチさせる)。ろう流の拍手は視覚を使った拍手(両手をひらひら)。じゃあ、 ろう盲流は?(どんどんどん!) そう、足踏みよ。触覚で伝えるのよ。」とたんに大きな地響きが会場にとどろいた。拍手ひとつで相手に賞賛・歓迎・感動・感謝が相手に伝わる。会場がひとつになれる。ボディランゲージのパワーを思い知った。講演しょっぱなからインパクト大。

Granda氏とNuccio氏はアッシャー症候群で、元々はろう者だったが、のちろう盲となったそうだ。

ろう盲者と一口に言っても、個人個人でコミュニケーションの方法が違う。触手話や、相手の見え方に合わせて、相手から少し離れて手話をしたり、近くで手話をしたり、手話の動きを小さくして手話をしたり、実に様々である。明るい所では近くで手話をするが、暗い所では触手話を利用するなど、場所によってコミュニケーションの方法を調整したりする時もある。

Pro-Tactileでは、手を肩や膝に置いて、相手に「ここにいるよ、あなたを見ていますよ」ということを相手に伝える。相づちを打つときは、相手のひじ・足などをぽんぽん叩く。たまに叩く速度を早くしたりして、「あ〜!わかる!」といった強い同感を示したり、ギュッと握って「え!?」と驚きを示したりもする。トイレなどで席を外すときは、その都度理由を伝え、どのくらいで戻るのか伝えるといい。弱視の相手を呼ぶ時、肩をぽんぽん叩いたあと、相手が自分の目を見るまで手を肩から離さないようにすることで、相手が私の位置を判断しやすくなる。長さを伝えるときは、伸ばした相手の腕をものさしにして、「指先からここまで」と長さを伝えるとより分かりやすい。などなど。

先ほど述べたように、コミュニケーション手段は十人十色。一番大切なのは「伝える」こと。この場合はこうだ、など勝手に思い込まないで、相手に確認し、お互いにとって一番良い方法を開発していく事が重要である。

また、ろう盲者の社会経験の機会を奪わない事の大切さを教わった。なんでも「やってあげる」のは良くない。例えば車に乗る時。晴眼者はろう盲者に「ここで待ってて、ドアを開けるね。」といい、 ドアを開け、車の屋根に頭をぶつけないようにと、頭を押さえつけてろう盲者を座らせる。コーヒーをいれる時も、「コーヒーいる?ここで待ってて」と言ってコーヒーをいれてから戻ってくる。「なんでもやってあげる」ことで、社会参加の権利を奪い、自立もできなくなってしまう。車のドアまで案内し、ドアノブに触れさせるだけでいい。ろう盲者は自分でドアを開け、屋根を探りあて、車に乗る。コーヒーもろう盲者自身が自分でいれる時は、どこに何があるのか説明する。もし晴眼者がコーヒーをいれる時は、ろう盲者を晴眼者の利き腕の前腕に触れさせたままにする。そうすることで、ろう盲者はどうコーヒーをいれているのかがわかる。

「なんでもやってあげる」のではなく、一人の人間として尊重しあい、「情報保障」をする。それだけで、私たちの人生が豊かになる。どんどんどん(足踏み)!


various mini squash.jpg
スーパーにどーん。色とりどりのカボチャ。

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ハローウィンパーティで作ったジャックオーランタン☆
私のチームはガリ勉!?メガネちゃん。メガネちゃんはそのあと
カボチャスコーンやカボチャパイになったりと大活躍してくれました。


2013年11月生活記録 第9期生 福田桂[2013年12月22日(Sun)]

 手話通訳者ワークショップへの参加とギャロデット大学訪問を通して、出会いと新たな発見によって自身の変化がありました。

A Meeting of NorCRID

 11月2日(土)、ろう者ための北部カリフォルニア登録通訳者=NorCRID(Northern California Registry of Interpreters for the Deaf)の会議がオーロニ大学にて行われ、前半はワークショップ、後半はビジネスミーティングがありました。アメリカに来て日がまだ浅くASLの読み取りも上達していない私は、この会議で内容を理解できるかな?と間近まで参加を悩みましたが、大学のろう教授が講演されることでろうコミュニティについて学べる機会であり、ASL読み取りのトレーニングにもなるだろうと、参加してきました。
 参加者の多くはろう者であったことに最も驚きました、ろう盲者は私を含め3名参加しており、私には主催者側が用意してくださったろう盲者向けのろう通訳者が付き、さらに全体通訳者が配置され、Certified Deaf Interpreter(略:CDI)有資格のろう通訳士でありました。彼は舞台上での講演者の横に立ち、参加者の質問等を要約せず、手話の表現を完全なコピーする形で通訳されておりました。日本では全く考えられないほど、ろう者中心のワークショップであったことは、かなり新鮮で面白く思えました。日本ではろう通訳士の登録制度がまだ整っていないので、将来的にはろう者の通訳士の活動を認められるようになってほしいと思います。さらに、ろう盲者向けにおいても若手通訳・介助者と男性の通訳・介助者の増加と必要性を求められていますので、その育成が急務であり大きな課題となっています。
 そして、私の通訳は男性2名が組んでおり、私はこれまでほとんど聴者女性の手話通訳者に通訳を受けていましたので、チーム通訳として男性が通訳するのはこれまでにないまるで違った感じを覚えました。他のろう盲者にはスクリーンの文字が小さいのと白色の背景が見えにくいため、スクリーンに書かれている内容も通訳が加えられていました。
 ワークショップでは、オーロニ大学のThomas K. Holcomb博士の講演は手話通訳者コミュニティの将来、説明責任と透明性についてでした。通訳を利用すると、なぜ聴覚障がい者は暗いことが多いのか?ろう者における通訳者利用の例を挙げ、通訳サービスに対して説明責任を果たすことで信頼を得ることが可能となり、通訳の役割、資格、作業計画、業務の質などを求められる。透明性は意思決定を行う、他人と情報を共有することの重要など話しておられました。Tomは大学でろう教育を担当し、ろう文化を研究していた偉大なろう教授です。私は彼のクラスを受けていませんが、今回の機会で学ばせていただいたことは貴重な収穫でした。

- - 余談 - -
英語の個人指導で私を指導してくださっているShelly教授はろう者学部でのASL通訳者養成プログラムを担当されており、とても気さくな人で親しませてもらっています。彼女は33年間もの長い間にわたり同クラスを指導、ASLが堪能で手話通訳者としても活動しておられて功労賞(The Distinguished Service Award)を受賞されたのです!おめでとうございます!

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Tom博士の講演
(スクリーンの内容 Welcome to Ohlone! A World of Cultures: United in Learning)
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ワークショップの様子
Lynnette氏(右)、全体通訳のろう通訳士(左)

Gallaudet University訪問

 11月7日の夜からワシントンD.C.に5日間ほど滞在してきました。ギャロデット大学への訪問が目的で、大学キャンパス周辺を案内させていただきました。ろうコミュニティ的な大学にはろう盲学生が多く在学しており、キャンパス内に通訳者派遣事務所があるため、オーロニ大学と比べ情報保障などのろう盲者への支援はかなり充実していることが知られています。さらに、ろう盲者への支援に関する様々なプログラムがあることから、ギャロデット大学進学を希望しています。

ろう盲者3団体合同交流会
 メリーランド州でメトロ・ワシントンろう盲者協会(MWADB)、ボルチモアろう盲協会(BADB)、コロンビアライトハウス(CLB)3団体による合同交流会に参加する機会があり、参加者のろう盲者、SSP、CDIらと交流し、ギャロデット大学の通訳学部の教授とも出会いました。その教授は自らCDIを持ち、ろう盲者通訳も指導しているそうです。盲ろう者支援には通訳・介助に関することも含まれるので、私自身も通訳・介助の経験があることもあり、ぜひとも学びたいと思っているクラスであります。ちなみに、ろう盲者でもCDIの資格を取得することはできるか?と質問したところ、出来るとのことでした。将来、可能な限り挑戦できればと考えています。

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メトロ・ワシントンろう盲者協会会長と撮影

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コロンビアライトハウス勤務の全ろう盲者(右から2番目)と彼の通訳介助者
(右の男性の首に掛けてあるものは携帯型点字ディスプレイです)


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ギャロデット大学通訳学部のSteven D. Collins博士(右から2番目)と院生達
 
 DC滞在中は慌ただしいスケジュールでしたが、新たな発見と収穫が多い滞在になりました。そのなかでギャロデット大学のろう盲学生との出会いをきっかけに、ろう盲としてのアイデンティティが日々に強くなり始め、白杖を日常的に使用し触手話に慣れたいと思うようになってきました。
 ろう盲者やCDI等を紹介してくださった奨学生の先輩方にはたいへん感謝しております。


 Grammarクラスのほうで、授業開始15分間作文書く習慣となり、Writing力が少々伸びてきました。また学生の提案により質問応答(趣味等)も実施し、他学生との交流を深めることもできました。11月中に黒人ろう協会での講演会があったそうで、黒人に対しての差別の話題になりました。担当の先生はカリフォルニア出身アフリカ系アメリカ人ということもあり、「ブラック・アメリカ」と言われる黒人問題について熱意を持って話しておられました。黒人問題は1860年代南北戦争に始まり、その後、奴隷制の法的な差別が撤廃されても「自由な国家」であることを標榜する現在においても、白人がその多数を占めるアメリカ社会での少数派(約20%)である黒人に対する差別意識は根強く残り、白人に比べて貧困層が多いため、差別解消の運動を行っていること。学生の一人がかつてマーケットで働いたとき白人が多い中、輪に入りにくいというような悩みを抱えていると話されました。オバマ現大統領は初の黒人大統領であり、差別の問題点は解消したと思ったものの、まだ続いているのは残念なところだ。
 授業での通訳方法をノートテイクからパソコンテイクに変更しました。スクリーンに書かれている色が緑色等の薄い色では見えにくいためで、パソコンテイクを利用することによって前よりも見えやすくなってきました。一方で通訳者2名とも事前に連絡も無くクラスに遅れてしまうトラブルがあり、また改善点がいくつか出てきたので、春学期ではこのようなトラブルがなくなることを望みたいです。

第10期留学奨学生の紹介[2013年12月19日(Thu)]
第10期留学奨学生の紹介

今年6月から募集が行われていた第10期留学奨学生は、第1次、第2次選考と厳正なる審査を経て、2名が選出されましたので、ご紹介します。
来年の夏の渡米を目指し、まもなく国内研修スタートです。

Tsuji.jpg 
第10期留学奨学生 辻 功一(つじ こういち)

  <プロフィール>
  中京高等学校(現 中京大学附属中京高等学校)卒業
  筑波技術大学短期大学建築工学科卒業
  現在、Web関連企業に勤務

Yamamoto.jpg 
第10期留学奨学生 山本綾乃(やまもと あやの)

  <プロフィール>
  東京都立中央ろう学校高等部卒業
  群馬大学教育学部障害児教育専攻4年

今後の2人に応援をよろしくお願い致します。

事業担当:根本
Posted by 事業担当者 根本和江 at 09:44 | 事業担当者よりお知らせ | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
2013年11月生活記録 第7期生 川口聖[2013年12月19日(Thu)]
Thanksgiving Week(感謝祭休暇)は、前半に最終レポートと宿題を終わらせて、後半にのんびりしようと思ったら、逆に、前半は体調を崩してしまい、燃え尽き症候群になってしまったかのようになんか落ち着かない時期となってしまった。後半にやっと宿題を済ませて、最終レポートは翌週に持ち越しとなってしまうほどであった。12月に入ると、日中最高気温がマイナスになる日が2、3度あるなど、本格的な冬になっている。

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(落葉が増えるギャロ大構内)

☆INT720 Discourse Analysis for Interpreters
「通訳者のための談話分析」、通訳学部の科目の1つであり、談話分析についてずっと前から興味を持っていたこともあって、3つのクラスを履修するだけでも大変ということで、聴講生として受講させていただいた。クラスメートは、通訳学部に入ったばかりの人が8人、そのうち一人がろうの人、そして小生を含めて9人である。これまで受講してみて、談話分析について勉強になったというよりも、日本で手語の通訳を頼みづらい経験を何度も持ってしまった原因がみえてきたという感じのほうが大きかった。

まず談話分析とは何かというと、2人以上のグループで会話する時に、どのような話の流れでコミュニケーションが成り立つかを分析するといった感じである。つまり、言葉の使い方、文脈の作り方、話者の切り替わり方、ジェスチャーの取り方などを注目しながら、自然な形での会話事例を分析するという方法論である。フィールドワークの基本から学び始めて、男同士の会話、女同士の会話、それぞれにろうの人同士の会話、聴者同士の会話の4事例をビデオ収録して、それらを分析するというクラスの流れになっている。

そこで、それらの会話の流れが全然違うと気付かされた。更に、もし通訳者がいたら、通訳の仕方によって、自然な形での会話ルールを変えてしまうことができると気付かされた。やはり、これまで何度も自分の言いたいことが通訳者を通して話し相手に全然伝わっていないと感じてしまった理由がわかったのである。通訳者のためのクラスということもあって、通訳する時の注意についても学ばせていただいた。

例えば、会話する二人の話が同時的に重なった時とか、突然何らかの理由で会話を中断してしまった時などに、通訳者が「待って」とか「話して」などで会話する二人に指図することは、場合によっては二人の自然な会話をぎこちなくさせてしまう恐れがあるのだ。つまり、通訳者は二人の会話をコントロールできるところにいるので、通訳者が公平にやったつもりでも、会話する二人がどちらか一方でも満足できなければ、通訳の意味がなくなるというほどである。

また、結果的に通訳者が二人の会話を成功させたか失敗させたかを決めることはできない、会話した二人と一緒に三人で決めることであると、すごく納得させられる話もあった。やはり、今後、通訳を頼む時は、特に男同士の会話ルールとろうの人同士の会話ルールを理解できる通訳者に来てもらいたいと思ったものである。

こうして、談話分析は言語学とは全く関係ないようにみえても、やはり関係あるとわかった。談話分析によって様々な事例を知ることができるが、なぜこうなったか研究するのが言語学の領域に入るからである。聴講生としていつでも欠席できるにもかかわらず、全く休まずに出席できて本当によかったと思ったものである。

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(創立150周年記念博物館グランドオープンのお知らせ)

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(未来のASL絵本E-Book、発行予定は今のところ未定)
2013年10月生活記録 第7期生 川口聖[2013年12月18日(Wed)]
秋学期が始まってからずっと、季節の移り変わりを全く気付かないほど、それぞれクラスのために読んでおかなければならない論文などが半端なく、前学期より2倍以上増えた感じなので、それらを読んで内容を覚えて、宿題やクラスが終わったらすぐ忘れて、次の宿題やクラスのために読んで覚えて…の繰り返しが続いた。ようやく一山を越えたなと思ったら、もう11月下旬、Thanksgiving Week(感謝祭休暇)に入っていると気付いたほどである。

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(ハロウィーン、誰が飾っているだろう?)

☆LIN771 Field Methods
「フィールド・メゾッズ」、言語学部の必須科目の1つである。それは「フィールドワーク(Field Work)」と同じであり、日本語に変えると、現地調査、あるいは実地調査である。つまり、ある調査対象を学術的に研究するために、その研究に適したところへ実際に行って、その調査対象に直接的な観察やインタビューなどをしながら、学術的な資料を作るための調査技法である。例えば、言語学的な実地調査として、アイヌ語に関する資料が全くない時に、アイヌ人がいっぱいいるところへ行って、アイヌ人と直接に会い、いろいろな調査をして、アイヌ語とはどんな言葉か、どんな仕組みになっているかなど、資料化することで、初めてアイヌ語とは何かを世に知らしめることになる。小生の2012年8月生活記録で報告した通り、コーパスを作るための事前準備としても、必要な調査である。

ここでは、その技法を初めて学ぶという意味で、現地へ行かないかわりに、ASL以外の手語を母語とするろうの人をクラスに招いて、模擬調査、あるいは現地調査のシミュレーションをおこなった。毎年、様々な国々からギャロデット大学に来ているろうの人を招いてきたらしく、今回はトルコから来たろう男性二人を招いた。クラスでミニスタジオを設置し、カメラ係、聞き取り係、翻訳係などの役割分担をクラスメート相互で週ごとに交代しながら、週に一回一時間程、10週間で模擬調査を進めていった。

聞き取り調査をしてアンケート集計みたいにまとめるだけではないかなと思われるかもしれないが、いろいろ気付いたほど、思ったより大変な作業であった。幸いに、イランから来た調査相手は、ASLと英語をよく知っていることもあって、イランの手語、つまりペルシア手語についていろいろ聞き取りができた。それが逆に、もしASLと英語、更にアメリカ文化を知らない調査相手だったら、どのように調査するか想像しにくくなるし、ASLと英語に頼りすぎると、調査対象の手語がみえなくなる恐れがあるなど、不具合が出てしまうのだ。例えば、「しかたがない」、日本でよく使われているのに、英語に訳しにくい日本語になっているが、もし「しかたがない」という言葉を全く知らないアメリカ人の調査者が、英語を全くわからない日本人にどんなに聞き出そうと思っても、その言葉をなかなか聞き出せないとか、たとえ聞き出せてもちんぷんかんぷんのままで終わるのであろう。調査する人の中にある「物差し」が、確実に調査内容にかなりの影響を与えてしまう恐れがあると、まざまざと気付かされた。また、客観的な学術的成果を挙げるという難しさを思い知らされたものである。

OCT2.JPG
(ギャロ大近くの子供公園で見つけたASL指文字表)

☆LIN827 Cognitive Linguistics III
「認知言語学V」、これまで履修してきた「認知言語学T」「認知言語学U」に続く自由科目である。自由科目であるため、同期生から5人、博士課程の2人、合わせて7人のクラスである。これまでのTとUのクラスは担当教授が決められた内容に沿ってすすめられてきたが、Vのクラスはなんとクラスメート自身でつくる形ですすめられるのだ。成績を求めるための採点基準やクラスで使うテキストやクラスをどのようにすすめるかなどは全部クラスメートが決める。担当教授はサポート役にまわるだけである。これまで得てきた知識を更に深めるために、クラスメートの皆で選んだいくつかの論文や本などを使って、クラスメートが交代で議論の進行係を担って、それらのテーマに合わせた議論をすすめる。更に、様々なASLの特徴を認知言語学的な分析をしながら、分析作業の経過報告と議論を2回やって、そして最終レポートとして提出するという課題も与えられていた。まさに、クラスメート自身の好きなようにやって進められるクラスであった。ただ、クラスメートが「先生役」をやる意味でプレッシャーが大きいところもあった。ある意味ではこれまで履修してきたクラスよりすごく楽しめたのは確かだが、クラスの進行係を担うプレッシャーよりも英語とASLの力不足をすごく感じさせられたものである。

OCT3.JPG
(ギャロ大構内のパトカー)
第7回留学生帰国報告会[2013年12月16日(Mon)]
第7回留学奨学生帰国報告会

今年、晴れて大学院を卒業し、修士号を取得して帰国した武田太一奨学生(4期)の報告会を実施します。 
4年間の留学生活で学んだことを報告しますので、お友達お誘い合せの上、ぜひご参加ください。

1、日時
2014年1月18日(土)午後1時30分〜午後5時30分

2、場所
日本財団・会議室(東京都港区赤坂)

3、内容
<留学生帰国報告会>
「ろう重複障害児から学んだこと−マイナスからプラスの視点へ−」
報告者 第4期生 武田太一

<特別企画・パネルディスカッション>
「ろう重複障害児の教育の明日」
司会(コーディネーター):高山亨太(同窓会代表)
パネリスト:武田太一(第4期生)/福島悠佳氏(トット基金トット文化館)/松山 智氏(横浜市立ろう特別支援学校)

4、参加費
無料

5、申込方法
1月13日(月)までに、日本ASL協会事務所(下記連絡先)にお申込みください。
ただし、定員を超えた場合は聴覚障害者からの申込みを優先とさせて頂きます。

詳細は、こちらをご覧ください。
http://www.npojass.org/archives/10710

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主管:
日本財団聴覚障害者海外奨学金事業留学奨学生同窓会

事業担当:根本
Posted by 事業担当者 根本和江 at 16:46 | 事業担当者よりお知らせ | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
2013年11月生活記録 第9期生 瀧澤 泉[2013年12月04日(Wed)]
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Thanksgiving揺れるハート


11月に入り、月末にはThanksgivingがありました…が、久しぶりに風邪をひきました。鼻水が出る、咳が止まらない状況で勉強するのは辛かったのでした。バッド(下向き矢印)
11月8日(金)〜10日(日)にWashington D.C.(ギャロデット大学)へ初めて行きました!アメリカでカリフォルニア州以外に行った事がなかったので嬉しかったです笑。8日(金)の午前に興味のある学部の先生や在学中の学生と会って話をしました。午後にギャロデット大学での(前もって予約を取った)ツアーに参加して色々知る事ができて、ギャロデット大学の建物や雰囲気が良かったでした!やはり驚いたことは、ギャロデット大学内を歩いている学生のほとんどが手話を使って話している所をよく目にすることです。Ohlone collegeはインテグレーションなんだなあとふと思いました。自分に興味のある学部について色々聞いて少しでも情報を集めて帰ることができました。そして、久しぶりに会う友だちやASL教師も会えて嬉しかったです。
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Thomas Hopkins GallaudetとAlice Cogswellの像かわいい


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Chapel Hallるんるん


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門の前で到着した記念にパッチャぴかぴか(新しい)カメラ


Englishクラスで、Report(レポート)とEssay(エッセイ)の違いを知り、いくつかのテーマを出されて2週間ごとにEssay(エッセイ)を提出しています。前よりは慣れ、自分で書くようになってきました。

Deaf CultureクラスでDeaf Artsに関して自分の経験や価値観などについて絵を描いてくるという宿題があり、絵を描くのが大好きな私にとっては嬉しくて楽しく描いて持って行きました。私はアメリカに来てからDeaf(ろう)に関してポジティブな考え方に変わってきました。日本にいた時はHard of hearing(難聴)とDeaf(ろう)が区別できなかったり、同じく耳が聞こえない人の中でもそれぞれの価値観が違って悩んでいました。自分の経験と学んだことを絵に描いて表現しました。

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Thanksgiving Party!
11月21日(木)の夜に数学教師の家にて国際ろう学生のためのThanksgiving Partyがありました!美味しく七面鳥(ターキー)を頂くことができました♫

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七面鳥!


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ターキーケーキ?笑


Deaf communityクラスの学生とSan FranciscoにあるDouglas Tilden’s famous sculpture (Deaf artist 1860 - 1935)、Deaf Services in SF Public Libraryへ観に行きました*彫刻者の歴史を聞きました。図書館へ行ってDeafに関する本やDVDがたくさんありました。日本の本もいくつかありました。時間があるときに行きたいと思いますぴかぴか(新しい)

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昔大きな地震があったが、この像だけが何も傷もなく奇麗なままだったそうです。すごいですね!


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図書館の中で撮ったもの。奇麗な所でした。


まけ
昔のチャプリンが演じた映画を観に行きました。3つの映画で20分〜40分くらいの映画でしたが、笑ったり感動したりしました。声がない代わりに表情や動き、文字など出て分かりやすく、ろうも聴者も関係なく楽しめました。日本でも同じく昔も無音映画を見て楽しんだと実感できました。

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奨学生近況報告 - 瀧澤9期・福田9期奨学生[2013年12月03日(Tue)]
留学生近況報告 - 瀧澤9期・福田9期奨学生

11月13日、オーロニ大学で英語・ASL研修に励む2人に、話をしてもらいました。
日本に居た頃とは、心なしか顔つきが変わって、引き締まった感じ。しっかりと留学生活を送っているようです。
2人は、大学側からの強力なサポートを受けながら、来秋の進学を目指しています。

↓<↓瀧澤9期生>

こんにちは、9期生の瀧澤です。
ここ、オーロニ大学で学んでいます。渡米して4ヶ月、あっという間でした。日本でASLを学んでから来たものの、ASLが読めず、自分からもASLで話せず、慣れない環境の中で、大変だったのですが、周囲の友達や先生に励まされ、なんとか頑張ってきました。でも、まだ馴染めてはいません。今学期は、英語とASLとろう文化を学んでいます。最近、ろうの子供たちと会う機会も増え、これからも目標を目指して頑張りたいと思います。応援よろしくお願いします。

↓<↓福田9期生>

9期生の福田です。今、オーロニ大学に通っています。アメリカに来て、4ヶ月近くになりました。初めは、英語など生活が日本とはまるで違うため、何もわからず、苦しくて、すぐにでも日本に帰りたいと強く思っていましたが、大学の先生方に支援して頂いたお蔭で、今はその気持ちも落ち着いてきました。今でも、英語やASLはまだよくわからず、上達していませんが、自分なりのペースを掴んで一歩ずつ進み、将来の目標に近づいていけたらと思います。頑張ります。

2人の今後の活躍にご期待ください。
引き続き、ご支援の程、よろしくお願いいたします。


事業担当者 根本
Posted by 事業担当者 根本和江 at 21:28 | 事業担当者よりお知らせ | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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