CANPAN ブログ検索
Loading
  • もっと見る
聴覚障害者留学
 
 このブログは、2004年度より特定非営利活動法人(NPO)日本ASL協会が日本財団の助成の下実施しております「日本財団聴覚障害者海外奨学金事業」の奨学生がアメリカ留学の様子および帰国後の活動などについてお届けするものです。
 コメントでいただくご質問はブログに書かれている内容の範囲のみでお願いします。それ以外の留学に関するご質問は日本ASL協会の留学担当にお問い合わせ下さい。
« 2012年07月 | Main | 2012年09月 »
2006/4/28ブログ開設時からのアクセス数
UL5キャッシング
最新記事
カテゴリアーカイブ
リンク集
最新コメント
月別アーカイブ
https://blog.canpan.info/deaf-ryugaku/index1_0.rdf
https://blog.canpan.info/deaf-ryugaku/index2_0.xml
2012年8月生活記録 4期生 川上恵[2012年08月30日(Thu)]



  8月5日から1週間はアラバマ州で精神保健通訳者トレーニングがあり、参加してきた。精神保健に関する基本的な知識、手話通訳者としての心構え、精神薬の知識を学び、ロールプレイもした。朝7時半から夕方6時まで、1週間で40時間集中的に行われた。参加者は約80名で、ろう通訳者は約7名だった。1週間のワークショップのうち一部だけ、聴者通訳者、ろう通訳者に分かれて行われた。ろう通訳者だけのワークショップでは、ろう患者に正確な情報をどのようにして伝えるか、話し合った。体の部位は絵に表したり、薬は名前を示す代わりに色でいつ飲むか示したりするなど、いろいろな案が出た。経験豊かなろう通訳者たちとの情報交換も行った。
  ロールプレイは病院における聴医者、通訳者、ろう患者のやりとりを設定に行われた。そのあと参加者からフィードバックがされ、それからまた同じ設定で行う方法であった。やはり現場では通訳者が一人で判断することになるため、このように意見交換をする場が大切になる。このほか、ろう通訳者を含めた場面設定でも行われた。ろう患者とのコミュニケーションが難しいとき、聴者通訳者とろう通訳者でチームを組んでよりよい通訳ができるようにするためである。
日本にも将来、法廷手話通訳や精神保健通訳などそれぞれの専門に合った手話通訳者のトレーニングの場があればと感じた。
2012年7月生活記録 4期生 川上恵[2012年08月30日(Thu)]




  5月下旬から続いていたインターン実習が7月いっぱいで終わる事になった。その間に学んだ事といえば、メンター制度である。9月からギャロデット大学内外で9ヶ月間行われる制度で、各州から応募があるのだが、その面接審査のようすを見学した。応募者をみるとき、手話の技術、経験、態度、ろう社会の知識と理解、判断力が審査基準となっていて、勉強になった。このほか、メンターとしてサポートする立場の心構えも勉強になった。手話通訳者はほとんど単独で働くため、それなりの判断力が求められる。そんな手話通訳者をサポートする方法についての話し合いにも参加できた。

  8月に行われるワークショップ4つの事前準備にも関わった。それぞれ盲ろう者通訳者、コーダ(ろう親を持つ子供 [Chlidrent of Deaf Adult])通訳者、裁判通訳者、音声通訳者を対象とした集中講義である。その事前準備に参加した。盲ろう者通訳者向けの講義には盲ろう専門の講師、コーダ通訳者向けの抗議にはコーダの講師、というように同じ経験をもつ講師を招いていた。それぞれの集中講義の目的にあった講師の選び方など、いろいろ参考になった。

  7月末に実習が終わったあとは、ろう通訳者のワークショップに参加した。今通っている大学院ではろうの自分一人にあとは聴学生なため、聴者通訳を中心に授業が進められている。今回のワークショップはろう者通訳を中心としており、とてもよい勉強になった。ろう者通訳者が講師なのもあってその視点から学ぶことが多かった。講師はろう者通訳約20年とベテランで、手話通訳者登録協会(日本に例えると、全国手話通訳士協会)の理事でもあるそうだ。ろう者通訳に関する情報や聴者通訳者と一緒に働く方法など、基本的な知識を学ぶことができてとてもよかった。ろう通訳者もチームとして働けることがわかって、参考になった。
渡米 - 中川7期・岩田8期奨学生 - 動画[2012年08月15日(Wed)]
渡米 - 中川7期・岩田8期奨学生 - 動画

すでに両奨学生から到着後の挨拶投稿がありましたので、時間的に前後してしまい、こちらの動画投稿が遅れ、大変申し訳ありませんでした。

<↓中川7期生>



<↓岩田8期生>



改めまして、両奨学生のこれからにご支援をお願いします。
2人の今後の活躍にご期待下さい。

事業責任者 野崎
事業担当者 根本





2012年8月 渡米後の挨拶 第7期生 中川美幸[2012年08月15日(Wed)]
☆アメリカに到着!☆

こんにちは。
8月9日に岩田くんとともに無事アメリカに着きました。
オーロニ大学の日本人ろう学生Wさんが迎えにきてくれたので
すごくすごくほっとしました。
いまはユニオンシティという町のW氏の家にスティしております。
昨日オーロニ大学で手続きを行い、
今日はなんとなんとクラス分けテストがありました。
1時間くらいと聞いていたのに、3時間かかりました。
今までの英語学習についての質問とリーディング、文法、エッセイの問題がでました。
エッセイのテーマは「健康」や「大学での目標」など、いろいろありました。
今年一年間は英語だけに集中して大学院に進学できるようにがんばります。
みなさん応援よろしくお願いします。

CIMG9781.JPG
    オーロニ大学で記念写真です☆

CIMG9669.JPG
    スティ先のすてきな部屋

追伸:写真が大好きなのでちょくちょくアップしたいと思います。

2012年7月生活記録(第5期生 川俣郁美)[2012年08月15日(Wed)]
今月はインドで視察してきた学校と施設を紹介したい。

◆◇Srishti Welfare Centre◇◆◇

お茶畑の海が広がる南インドのケララ州ムナー。たまたま通りかかった障がい者作業所。突然の訪問にも関わらず、見学を許可してくれた。ここでは、 様々な障がいをもった人が職業訓練を受けたり、様々な手作り製品を製造・販売している。

製品は以下の通り
- リサイクルした手作りの紙で作った紙袋、手帳、ノート、ポストカードなど
- 天然染料で丁寧に手染め•模様スタンプを施した布地で作ったストールやTシャツ
- 村で手摘みしたイチゴで作ったジャム


◆◇National Institute of Speech and Hearing◇◆◇

ケララ州の州都トリバンドラムにあるろう者のための大学で、美術学部と情報科学学部がある。その他、聴者を対象とした聴覚・音声言語病理学部、幼少児を対象とした言語療法プログラムなどがある。使用言語は英語。美術学部と情報科学学部で二週間ボランティアをした。内容はムンバイのろう学校の時とほぼ同様だが、こちらでは英語を中心に教えた。ギャロデット大学についてのプレゼンの時、最後に様々な奨学金を紹介したら、何人かの生徒が熱心にメモをとったり質問したりしていた。日本財団の世界ろう者リーダシップ奨学基金プログラム(WDL)は今までインド出身の奨学生がいないので、今後インド人奨学生が選出されることを祈りたい。


◆◇Clarke Special School◇◆◇

チェンナイにある特別学校。約200人の様々な障害を持つ生徒が在籍している。うち半数はろう児で、残りは盲ろう児、知的障がい児、発達障がい児、重複障がい児など様々である。個々の能力やニーズにあわせた個別・クラス別教育を行っている。 使用言語は英語とタミル語。また障がい児教育教員養成コースもある。


◆◇Shuktara◇◆◇
カルカッタにある、障がいのある孤児のための家。
1999年に英国人によって設立された。Shuktaraとはベンガリ語で「幸福の星」という意味である。現在は12歳から30歳の障がい児・者が計30人ほど住んでいる。大半がろう者のため、彼らは皆、手話を使って会話している。今まではアパートを転々としていたため、身分証明書がとれなかったりといろいろと不都合があったが、去年の冬に男子用の家を購入したため、 男子はひとつの住所に落ち着くことができた。Shuktaraの経営者は家を購入したことで、子ども達がいつでも帰って来られる場所ができた、と喜んでいた。だが、女子はまだ借り家に住んでいる。Shuktaraの次の目標は女子用の家を購入することだ。


◆◇Indira Gandhi National Open University◇◆◇

デリーにある大学で、ろう者対象のApplied Sign Language学部がある。夏休みで学校は閉まっていたため、見学できなかったが、何人かの学生と交流をはかることができた。
現在は80名ほどのろう学生が在籍しており、ブルンジ、ネパール、中国などからの留学生もいる。

2012年8月 渡米後の挨拶 第八期生 岩田[2012年08月15日(Wed)]
渡米 - 中川7期・岩田8期奨学生[2012年08月13日(Mon)]
渡米 - 中川7期・岩田8期奨学生

去る8月9日夕刻、中川7期・岩田8期両奨学生が成田空港より最初の留学先である
Ohlone大学へ飛び立ちました。
すでに現地時間の同日に各滞在先に到着し、留学生活を開始しています。

下記成田空港での出発前の2人の様子です。

<↓中川奨学生(左)と岩田奨学生(右) - まるで姉弟のような2人 - 日本財団のロゴ手話を表現>
miyukiatsunori.jpg


<↓中川7期奨学生(右から2番目 - お友達と)> 右からなんと表しているでしょうか?
2miyuki.jpg


<↓岩田8期奨学生(右から2番目 - ご両親とお友達と)
2atsunori.jpg


<↓セキュリティを通過し階下の出国所へ向けて - いよいよ留学開始!!>
shuppatsu.jpg


出発時の両奨学生の動画は近日中に公開いたしますので、今少しお待ち下さい。


両奨学生を加え、現在留学中の奨学生は計7名となりました。益々活気づきます。

引き続き、本事業および奨学生たちへのご支援をよろしくお願いします。

事業責任者
野崎




2012年7月生活記録 第4期生 武田太一[2012年08月06日(Mon)]



●夏学期2の講義
 Cross-cultural psychology/異文化心理学を受講している。この講義を受講するきっかけは、他の国々から移って来た人たちに対してどのように接していけばいいのか、お互いに異なる文化の摩擦をどう減らしていくか、聾学校での実習などを通して思ったことである。先の夏学期1での研究入門の講義では教育分野を専攻する学生が多かったのに対し、ここではカウンセラー/セラピストを目指す学生の受講が目立った。アメリカでは医療/健康の場面で患者と接する時、人種のるつぼと呼ばれているほど様々な人を対応するわけだから、それぞれの文化に応じた対応が求められているため、必修講義となっているらしい。

 文化の違いと一言では言えるが、実際には多岐に渡る。認知発達の違い、教育評価の違い、性差/性的少数者、言語、健康、感情、幸福感、コミュニケーション、性格、多様性、アイデンティティなど様々なトピックが講義中で繰り広げられた。その中でいくつか印象に残ったことを下に述べる。

 アメリカでアジア留学生が自分の教授を銃殺する事件が起きた。この事件に対し、欧米の見方は留学生自身の精神の弱さを責め、アジアの見方は留学生を取り巻くその環境を責めた。これは欧米が個人主義、アジアが集団主義という属性からくるものである。個人主義は自分と他人を切り離してお互いに独立しているという観点で、何か問題が起こるとその原因を本人の精神のせいにするという内的帰属からくるという考え方がある。それに対し集団主義は、お互いに協調し合う観点を持ち、原因を周りの状況のせいにする外的帰属となる。自分が育って来た環境に応じて物事の見方が異なってくるため、問題が起こったときに誰が責任を負うかという対立が生じる。
 
 美の定義は何だろうか。女性は化粧をしたり、服に気を遣ったり、整形手術したりして美しさを手に入れようとしている。これは自分が気になった相手を誘惑するための手段なのか、自己満足するための手段なのか。確かに自分の美しさを保つために化粧品やエステなどにお金をかけることで、得られるもの(良い仕事、人生のパートナーなど)はあり、自分の自信へと繋がる。ただし、下手をすると死に至るケースもあるため(肌を白くさせるために薬品を使用するなど)、注意は必要である。しかしその反面、美しくなることは果たして本当に必要なことだろうか。例えば男性からしたら派手な化粧に、人工的な顔は好まれるのだろうか。人の好みは千差万別である。また国によっては化粧の必要性が分からない。アメリカのメイクアーティストがどこかの国に化粧の素晴らしさを伝えるためにやってきたものの、全く話が伝わらず衝撃を受けたという話もある。

 日本は単一民族だから文化の違いはあまり感じないのかもしれないが、方言や社会的地位、性差、金持ちと貧乏、障害、性的少数者など異なる要素はいくらでもある。そこから生じる差別をどう解決するかは、その違いを理解すること、受け入れることから始まらなければならない。決して自分とは異なる人たちを見下すようなことがあってはならない。

1.jpg

時々道路を渡る鳥あせあせ(飛び散る汗)


●アメリカ手話講師
 昨年に続いて名古屋外国語大学のボストン大学における短期研修でアメリカ手話講師を務めることになった。昨年はチームで指導していたのだが、今年はほぼ自分1人である。昨年の反省や経験を活かしつつ、何とか順調に進めている。たった3週間ほどの講義ではあるが、学生たちと楽しみながら指導していきたい。

3.jpg

たまに来るスコール雨


●8月の予定
 夏学期とアメリカ手話指導が8月半ばで終わる予定であり、その後はMTEL(マサチューセッツ州の教員免許試験)に初挑戦してみる。ほとんど勉強出来ていない状況なのだが、ろう教育に必要なのは3種類の試験でそのうちの1つを手始めに受講してみることにした。英語力が問われる試験なので今までに培った英語力がアメリカで通用出来ているのかどうか力試しする機会でもある。その後は秋学期までのちょっとした休みを堪能していきたい。

0.jpg

やっぱり甘ったるいケーキふらふら
2012年7月生活記録(第4期生 福永梢)[2012年08月06日(Mon)]
o*AA ミーティング*o

  薬物・アルコール乱用クラスの課題でAA ミーティング を匿名で見学してきた。AAとは「Alcoholic Anonymous」の略称、訳すると「無名のアルコール依存者たち」である。お酒を飲むのをやめたい人たちが集まって、「過去どんなだったか、何が起こり、今どうなっているのか」について話を分かち合う。このAAミーティングは実証的根拠が少ないにもかかわらず、1935年の創立から世界各地に広がり今もなお続いているそうだ。

  今回は手話通訳者が常時いるAAミーティングを見学してきた。ろう・難聴の人と聴こえる人が混ざって参加していた。苗字は言わず、名前か仮名を使う。自身の経験や思うことを話したい人が話し、他の人はただ聞く。コメントは一切しない。答えたくない質問には「パス(Pass)」と言い、他の人はその理由を問うたり答えを促したりしない。基本的にこうしたルールで進行された。

 見学する前は参加者が感情的にならないか、回復過程がばらばらな人たちが集まって大丈夫なのか、などの不安や疑問があった。しかし、治療歴が長い人同士が自分の中の変化や気持ちを分かち合ったり、治療歴が短い人は長い人から回復とその維持のコツを教わったりする様子が見られた。こうしたAAミーティングは日本にもあるらしい(アルコホーリクス・アノニマスレジスタードマーク http://www.aajapan.org/)。今回の見学をきっかけに、手話による広告と案内、ミーティング内の情報保障やろう・難聴への理解など日本の実情に関心がわいた。

o*Annual Ice Cream Society*o

IMAG0264.jpg


  私が所属している学部には伝統行事がいくつかあるらしいが、その1つが7月下旬に行われた。「アイスクリームの会」である。学部内で済ますのではなく、他学部の教授から学内清掃員、郵便局員、その他職員までが招かれる。今年はアラン・ ホーウィッツ大学長夫妻もお見えになった。さらにこの会は生徒の社交力をチェックする場にもなるらしく、少し恐縮しながらもいろいろな人と積極的に話をした。特に、夏季限定スクールカウンセリング課程の生徒との交流はためになった。ほとんどがろう学校の先生、寮母、ソーシャルワーカーなど現職の社会人なので、さまざまなろう学校の校風、生徒や地域の特徴など情報を教えてもらった。これらの情報は、先々ある研修先を検討する際にとてもよい参考になった。


IMAG0245.jpg

↑第32代米国大統領フランクリン・ルーズベルトの名言の1つ
「戦争の終結より、戦争の始まりに終わりがほしい」=戦争が始まらないようにしたい


Edited Pic.jpg

↑ワシントン記念塔と1957年日本から贈られた「Japanese Pagoda(日本の仏塔)」
この仏塔には構成に意味があるらしい(画像をクリックすると別画面で大きく開きます)