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聴覚障害者留学
 
 このブログは、2004年度より特定非営利活動法人(NPO)日本ASL協会が日本財団の助成の下実施しております「日本財団聴覚障害者海外奨学金事業」の奨学生がアメリカ留学の様子および帰国後の活動などについてお届けするものです。
 コメントでいただくご質問はブログに書かれている内容の範囲のみでお願いします。それ以外の留学に関するご質問は日本ASL協会の留学担当にお問い合わせ下さい。
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2024年1月「記述文法と規範文法」鈴木美彩(18期生) 生活記録[2024年02月08日(Thu)]
2023年1月 第18期生 鈴木美彩 生活記録
記述文法と規範文法


https://youtu.be/8qAm6P3YVK8

 ライアン・レピック教授によるLanguages of the World: 世界の諸言語のクラスは言語学の中でも言語類型論に特化した授業です。世の中には様々な蝶々がいて、定義によって蝶と蛾に分けたり、色や大きさ、オスメスの区別など、様々な視点から分類することができます。それと同じように、世界中のあらゆる言語を様々な基準から分類するのが言語類型論です。この授業ではクラスの一人一人が個人的にこれまで聞いたことがない言語を1つ選び、それを学期を通して調査していきます。
 そのために必要なのが文法の本です。これはある言語の参考書やテキストのようなものではなくて、その言語の文法を事細かにに説明した本で、できる限り実例を広範囲に集めた記述本です。総量700は軽く超えるほどのページ数です。参考書は300ページ以上あるものもありますが、なぜそれだけでは不十分なのでしょうか。そこには記述文法(descriptive)と規範文法(prescriptive)という二つの対になる考え方が関係しています。この二つは言語学課程での最初の学期でも学ぶほど大事な基本です。 まず、規範文法の英語はprescriptiveで、prescribeの部分は指図するとか規定する、薬を処方するという意味もあります。学校教育における英語の授業は規範文法のいい例で、こう在らなければならないと説明することです。文法はSVOだとか、現在形、過去形、未来形のそれぞれのルール区別しなければならない、などが規範文法的なアプローチにあたります。逆に実際の事象のみをただ説明するのが記述文法です。言語学は限りなく記述文法に近く、規範文法的なアプローチは言語学者にふさわしくありません。規範文法的に言語の文法をこういうルールだからこう在らなければならないと説くのは言語学者の仕事ではなく、むしろ非文法的かどうかに関係なくある事象を分析し一つの仮説を立てることがより言語学的な行いです。だから、文法を参照した記述文法的な本は記述的がゆえに桁違いのページ量を持つのです。現在、受講している手話教育課程でもこの用語を学びましたが、そこでは記述文法も規範文法もバランスよく使っていく必要があるというように教えられました。手話教師は言語学者ではない人々に言語を習得させるのが仕事なので、誰が読んでもわかりやすいようにルールを整理し、それを活用することが必要です。ただ事象が説明されているだけでは応用に進むことができません。同じ言語を扱う学問でも、記述文法と規範文法においては全く異なる視点を持っているのが興味深いです。
 この授業では私はアフリカ大陸のエチオピアに沢山存在する言語のうち、Sidaamaを自分のテーマにしました。ギャロデット大学の近くにSidamoというエチオピアのカフェがあり、同じ名前の言語があることを知ったのがきっかけです。地元ではSidaamaと呼ばれているそうで、これからの調査が楽しみです!
Posted by 鈴木 at 12:08 | 奨学生生活記録 | この記事のURL
2024年1月「秋学期に勉強したこと」金本小夜(19期生)[2024年02月07日(Wed)]
こんにちは。
先日新年明けたばかりだという感覚でしたが、1月は何だかやることが多くて、あっという間に2月に入ってしまったような気持ちでいます…!皆様はどのような1月を過ごされたでしょうか?

イギリスの博士課程では1年目から2年目へと進級する試験のようなものがあり、私は目安としてはとりあえず3月末までにこれをこなさないといけないので、1月はほぼ毎週指導教官とその計画について話し合いをしていました。クリスマスは遊びましたからね… 勉強しないと…!

さて春学期はとにかく主要な障害学理論の読み込み、そして秋学期は日本における障害事情についての本を集めていたのですが、とりわけ日本に関する文献は日本を文化的に紹介する内容も含まれており、障害の問題だけでなく、日本がどのように見られ、紹介されているか、という点についても興味深いものでした。
まず近代以前の日本の障害事情について、複数の本で紹介される内容として目についたものが障害と神/妖怪の結びつきでした。例えば仙台四郎や福助人形のモデルとなった佐太郎とされる人物、また恵比寿さんが耳が遠いことなどがあげられ、欧米に比べ、日本人にとって障害はもっと身近で信仰の対象ともなるものであり、必ずしも差別の対象ではなかったのではないか、と述べられているのです。私は、どちらかといえば排他的で内向きな性質の文化を持つ日本において、障害者は常に肩身の狭い思いをしてきたのではないかと思っていたのでこれは面白い着眼点でした。(でもヨーロッパでも小人は実は障害者を描いていたんじゃないかとか、障害のある子が生まれたらそれは妖精の取り替え子だと言われたりしていましたから、日本だけではない気がするんですけどね。現代社会にこれらの考えがどれほど反映されているのかはさておき、比較のテーマとして掘り下げたら面白い問題だと思います)
しかし現代に目を移すと、いかに日本における共同社会を重視する考え方が、欧米の個人を主眼とした考え方と相容れず、障害者の自立を促すシステムや法の改正が困難となっているか、といった方へ話が進んでいきます。また社会学における障害学でよく言われる社会モデル(障害というのは個人の心身機能ではなく社会が作り出しているものであるという考え方)の考え方がなかなか日本に定着せず、障害者を助けて「あげる」、障害者は「感謝するべき」といった圧力が変わらず存在していることも問題だ、といった考えが複数の本で述べられていました。
日本における文学/メディアを見ると、障害者の描かれ方はいまだに個人モデル(障害はあくまで障害者個人の問題であり社会に責任はないという考え方)をベースとしているのではないか、と考えさせられます。とりわけ、健常者の間でも人気を博した作品である『1リットルの涙』(1986)や『聲の形』(2013−2014)、『Silent』(2022)などでは、障害を持つ主人公が周囲の健常者に対して申し訳なさを感じたり、健常者の間に入れない主人公が読者/視聴者の涙を誘ったり、といった障害者を可哀想に見せる演出が多く見られます。もちろん『癒しのセクシー・トリップ』(1993)のように社会モデルの影響を強く受けた作品や、『淋しいのはアンタだけじゃない』(2016)といったドキュメンタリー風の新しい手法の作品もありますが、発行部数や視聴者数を見ても、とても先にあげた作品群には届いていません。社会の実情を反映した作品と、社会の理想を反映した作品を読者がそれぞれどのように受け止めているか、この点を探るのも面白そうではないかと今考えているところです。
さて、こういったことを英語圏の文学/メディアにおいても同じように情報を収集して比較に繋げたいと思っていますが、なかなかまとめる作業が困難です…。ある程度勉強の話題がまとまったら、また色々書いていきたいな、と思います。

ところで個人的な話ですが、最近ロンドンへとお引越ししました。(指導教官との面談や授業は全部オンラインなのです。世の中便利です!)
ヨークシャーとはまた違った都会ならではの話題が提供できるよう、毎日の生活も頑張りますね。


あ、そういえば前からあげようと思っていた写真を。
これはリーズ駅なんですが、駅の案内看板にいつもBSL訳がついてるんです!ヨーク、ロンドン各駅ではまだお目にかかっていないので、イギリス全土であるわけではないようですが… 日本でもエキマトペみたいに流行ってくれたらいいなと思います。
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Posted by 金本 at 00:22 | 奨学生生活記録 | この記事のURL
2023年1月生活記録【第18期生 田村誠志】[2024年01月30日(Tue)]
皆様、おはようございます、こんにちは、こんばんは。
新年が明けましたが、報道によれば、能登半島での地震が発生したことを受けて、心から憂慮しております。影響を受けた方々には、一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。今年は辰年に因み、皆様が多くの逆境を乗り越え、龍の如く上昇していけることを願っています。

ギャロデット大学では、春学期が始まり、私にとっては最後の大学院生活となります。正直に言うと、時間が経つのが早いとは感じず、様々なプロジェクトや仕事、学業をこなしているため、時の流れがゆっくりと感じられます。通常は時間が早く過ぎると感じることがありますが、なぜかそう感じません。

春学期の前までに、私は言語学の必修科目の単位を全て取得しました。残りの単位を取得するために、言語学部門のGaurav Mathur教授と一緒にIndependent Study(独立研究)を始めました。研究の目的は「無重力の空間でのASL談話分析」で、特殊な状況で手話談話を行った動画を音韻変化や音素配列論を考慮した分析や、無重力の環境下で手話談話をした動画を、ELANソフトウェアを用いたアノテーション手法でコーディングする、手話言語が音声言語よりも優れている点や、無重力が視覚情報の伝達に有利であることなど、考察要素が遥かに多いです。独立研究であるため、シラバスによる授業スケジュールは柔軟ですが、論文執筆もあり気を抜けません。

上記の授業を含め、実は2023年度のLSA(Linguistics Society of America)によるサマークラスに参加し、ギャロデット言語学部門の単位を取得していたため、これで必要な単位数を満たしました。ただし、ギャロデット大学の国際留学生は、一学期ごとに必要な単位数が決まっている規則があります。そのため、二つの選択科目を履修しました。

一つ目は、Ryan Lepic教授が担当するLIN595 Special Topicsの「Languages of the World」です。これは類型論(Typology)の入門であり、世界中で使用されている言語の多様性に焦点を当て、言語ごとのコミュニケーション機能を比較します。世界中で使われている言語から絶滅危惧言語までと比較をを行い、すべての言語の普遍性や形態論、統語論、構成語順のパターン、形態素の膠着語などについて学びます。(例: 英語ではteach-"er"と"er"が形態素になるが他の言語は...?)
私はLepic教授に授業名について尋ねたところ、「類型論ではなくLanguages of the Worldという授業名なのは、類型論だけではなく様々な携帯論や統語論などの要素も学ぶためである」との回答を得ました。おそらく、幅広い知識が得られることを期待しています。

二つ目は、手話通訳部門のAnita Harding教授が担当するクラスINT502 ENG&ASL Skill Uです。前学期に基本を学び、今学期はより高度な手話通訳技術に挑戦することにしました。前学期のクラスとは異なる学生が参加しており、新しい手話技術や表現力などに触れる機会となるため、非常に刺激的です。

この春学期の授業は、先ほど紹介した三つになりますが仕事や学外プロジェクトも抱えているため、まだまだ全力疾走で日々を過ごしています。卒業するまでずっと駆け抜けたいですね。もうすぐ二月でDCでは寒さも一段落し、心地よい春の日差しが見えてきています。日本ももうすぐ寒い日が過ぎ、暖かい季節が早く訪れますように。

写真は私が最近引っ越したCarlin寮の部屋です。最後の春学期ですので、ろうコミュニティの中で生活することにしました。
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Posted by 田村 at 00:46 | 奨学生生活記録 | この記事のURL
オンライン✕手話でアメリカ留学を体験しよう!2024 [2024年01月15日(Mon)]
ひらめき参加者募集ひらめき
オンライン✕手話でアメリカ留学を体験しよう!2024


留学奨学生同窓会による第2回目の体験ツアー開催が決定しました!
オンライン(Zoomミーティング)を利用して、みなさんをアメリカ留学の世界へお連れします!
現地学生や教員との交流を通じてアメリカ留学を体験してみませんか?
これまで留学した大学の修了生達が登壇して留学の本音トークもあります。
留学に対するイメージや目標の具体化に繋げていきませんか。

海外留学に関心を持つろう者、難聴者のみなさまの参加をお待ちしています。

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オンラインでアメリカ留学を体験しよう!
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1、日 時:2024年3月23日(土)午前10時〜2時30分(昼休憩あり)

2、方 法:オンライン(Zoomミーティング)*カメラオンでのご参加となります。

3、内 容:・米国ギャロデット大学バーチャルツアー
      ・ギャロデット大学の学生や教員との交流
      ・同窓会メンバーによる留学座談会&留学説明会

4、対象者:海外留学に興味を持つろう者・難聴者及びその関係者

5、条 件:パソコンでZoomが使える、最低1つは質問ができる

6、定 員:50名程度

7、参加費:無料

8、申込方法:申込画面(クリックすると申込画面に変わります)からお申込みください。

9、申込〆切:*3月15日(金)まで*
       お申込頂いた後に、アクセス方法等をご案内いたします。

10、その他:全体を通しては、日本手話で話します。(日本語音声通訳なし、字幕なし)
      現地学生や教員との交流はASL(アメリカ手話言語)で話します。
      (同窓会メンバーによる日本手話サポートあり)

*オンラインのため、回線トラブルの場合はご容赦ください。
*アーカイブ配信ありません。

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写真をクリックすると、チラシPDFが開きます

かわいい日本財団聴覚障害者海外奨学金事業かわいい
2024年度第21期生募集は、2024年4月に日本財団からの助成が正式に決定した後、実施が確定します。
お問い合わせ等は常時受け付け中。
■お問い合わせ先/ 本事業専用Email:ryugaku★npojass.org
 (ご利用の際は、「★」記号を「@」に置き換えください)

当協会ホームページには、
かわいいホップ・ステップ・ジャンプ!〜日本財団聴覚障害者海外奨学金事業の成果〜かわいい
支援修了した奨学生達へのインタビュー記事を掲載しています。
留学で何を学び、何を目指し活動しているのかなどを読むことができます。
合わせてご覧ください。

事業担当:根本
Posted by 事業担当者 根本和江 at 19:35 | 事業担当者よりお知らせ | この記事のURL
ホップ・ステップ・ジャンプ!〜奨学生たちの躍進〜[2024年01月12日(Fri)]
ホップ・ステップ・ジャンプ!〜奨学生たちの躍進〜

日本財団聴覚障害者海外留学奨学金事業は、2004年にスタートして20年になりました。これまでに計26名が海外留学を修了し、帰国後、留学で学んだ分野を中心に、ろう教育や情報コミュニケーション支援、相談支援、専門研究など各分野で当事者リーダーの一人として活躍しています。そんな奨学生たちの様子を不定期にご紹介していこうと思います。

●岡田 孝和さん(3期生)●
第19回日本聴覚障害学生高等教育支援シンポジウムでコメンテーターを担当
昨年11月に茨城県つくば市で開催された第19回日本聴覚障害学生高等教育支援シンポジウム(主催:筑波技術大学、日本聴覚障害学生高等教育支援ネットワーク/PEPNet-Japan)の全体会「一人ひとりの聴覚障害学生の”ニーズ”を支える」において、コメンテーターの一人として登壇し、大学でコーディネーターを務める立場から発言しました。

全体会の内容は、「今、大学での学びの形態が多様になり、聴覚障害学生が学ぶために必要な環境整備も、学生一人ひとり、授業一つひとつに応じたニーズの把握が求められています。『ノートテイカーを配置する』という従来のノウハウだけに頼るのではなく、一人ひとりの学びをきちんと支えるためにはどうすればよいか、学生やコーディネーターとのディスカッションを通して考えます。」というものでした。(シンポジウムサイトからの引用)

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                   当日の様子(写真提供:シンポジウム事務局)

同シンポジウムには、昨年は太田琢磨さん(1期生)が事例紹介を行うなど日本の高等教育の現場の第一線で活躍する岡田さん、太田さんの二人は度々登壇して、その力をいかんなく発揮しています。

現在、第19回日本聴覚障害学生高等教育支援シンポジウムの当日映像が、期間限定で公開されています。
・全体会およびセミナー
・1月31日まで配信(現在公開中です)
・視聴申込先:第19回日本聴覚障害学生高等教育支援シンポジウム事務局
 https://www.pepnet-j.org/seminar_symposium/symposium/2023symposium


かわいい日本財団聴覚障害者海外奨学金事業 2024年度の募集開始は2024年4月かわいい
お問い合わせ等は常時受け付け中。
■お問い合わせ先/ 本事業専用Email:ryugaku★npojass.org
 (ご利用の際は、「★」記号を「@」に置き換えください)

当協会ホームページには、
かわいいホップ・ステップ・ジャンプ!〜日本財団聴覚障害者海外奨学金事業の成果〜かわいい
支援修了した奨学生達へのインタビュー記事を掲載しています。
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合わせてご覧ください。

事業担当:根本
Posted by 事業担当者 根本和江 at 11:42 | 事業担当者よりお知らせ | この記事のURL
2023年12月「クリスマス休暇」金本小夜(19期生)[2024年01月07日(Sun)]
あけましておめでとうございます。
2024年が昨年にも増して素晴らしい年となりますように。
私もより一層、勉強に身を入れられる年にしたいと思っております。

昨年末は実は夫が日本から遊びに来てくれて、クリスマスとお正月を一緒に過ごしました!
イギリスもキリスト教文化がやはり重要な国なので、他のヨーロッパ諸国同様、クリスマスはとても盛大に祝います。
特に私が住んでいるヨークは、イングランドで二番目に地位の高い教会であるヨーク大聖堂があるため、クリスマス付近は聖歌のコンサートがあったり、クリスマスにちなんだ劇が上演されたりして、教会が一際賑わっていました。
私もせっかくなのでクリスマスのイベントであるNine Carrols and Songsというものに行って教会の雰囲気を楽しみました。これはクリスマスにちなんだ聖書の9つの物語と9つの聖歌が歌われる行事で、イギリスではあちこちの教会で行われているもののようです。
私の席からは残念ながら見えなかったのですが、BSLによる説明もあったようで、イギリスでも手話の動きが広まっているのをとても嬉しく思いました。(贅沢言うならどこの席からでも見られるようにしてほしかったですけれども…)
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クリスマスが終わった後はロンドンに向かい、お正月はロンドンで過ごしました。
ロンドンのいいところは国立の美術館や博物館がすべて無料であることで、テート美術館、テート・モダン美術館、ナショナルギャラリー、ナショナルポートレートギャラリー、コートールド美術館、と回れるところをすべて制覇しました!ナショナルポートレートギャラリーは、実はここ数年間工事をしていて昨年開いたばかりなので私も初めて行ったのですが、シェイクスピアやブロンテ姉妹、エド・シーラン、直近の国王チャールズ三世まで、あらゆる肖像画を収めた美術館でとても面白かったです。
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イギリスで人気のダンス番組Strictlyで昨年優勝した聾のダンサーRose AylingーEllisの肖像(白黒のもの)と、障害学の研究者Tom Shakespeareの肖像。
個人的な話ですが、夫はビートルズのジョン・レノンにやたら似ており、美術館の一つで写真を撮ってもらった時にも「あなたジョン・レノンに似てるって言われません?」と話しかけられていました。ポートレートギャラリーのジョン・レノンの写真と比べてみていかがでしょうか?笑
こんな感じでクリスマス休暇は思いっきり楽しんでしまいましたが、たっぷりエネルギーも補填できたので、冒頭に書いた抱負通り、これからまた次のお休みが来るまで、一生懸命勉強に邁進したいと思います。
本年も引き続きどうぞよろしくお願い致します。
Posted by 金本 at 23:20 | 奨学生生活記録 | この記事のURL
2023年12月「皆様へ」鈴木美彩(18期生) 生活記録[2024年01月07日(Sun)]
2023年12月 第18期生 鈴木美彩 生活記録
皆様へ


↓動画はコチラから↓
https://youtu.be/a4qvShuYzQ4?si=conQQ2NwPXPehvBQ


 2024年が始まってすぐに地震や事故など暗いニュースが続いています。私自身もショックを受け、日本を離れている分さらに不安になってしまいました。しかし、日本にいる皆さんも同じような気持ちだと思います。信じがたい出来事に恐れや不安によって落ち込んで悩んでいる方もいるかもしれません。ですが、いま現地の皆さんは暖を取るのが難しい中、水も不足していて、本当に苦しい状況にあります。また、それを助けるために多くの人が今も忙しく働いてくださっています。その状況において、私たちにできることは何か。まずは何より自分をいたわって、周囲の人と助け合う。そして、自分にできることを精一杯やることだと思います。私も日本の家族や友人を気にかけて、皆の今後の無事を祈りつつ応援の気持ちを送り続けます。皆さん、一緒に頑張っていきましょう。このブログ投稿もしばらく文章のみで動画はおやすみしていたのを今月から復活しようという時に、悲しいニュースが続いていたので何か少しでもメッセージを送れたらと思い、冒頭にてお話しさせていただきました。


 さて、個人的な報告をさせていただきます。おかげさまで卒業試験にも等しい口述試験のVIVAに合格することができました。アメリカ手話で3人の教授の質問に答え、それぞれの得点を計算して合否を判断されるのですが、合格と連絡をもらった時は大変安堵し、肩の荷がおりました。この秋学期ずっと頭から離れなかった存在、VIVAでしたが、終えてみて大きな手応えを感じています。本当に大きな自信に繋がりました。合格したからといって卒業確定だとあぐらをかかず、残りの選択科目を受講する春学期に向けて好スタートを切れるよう冬休みの間準備してまいりたいと思います。春学期では、学外活動でも何か1つ成し遂げることを目標にしています。まず休みの間、肉体と精神ともにいたわって、本を読んだり資料を作成したりと色々計画的に準備をしたいです。今後の予定は、言語学部として最後の学期である春学期を終え、言語学修士課程を5月に卒業予定です。手話教育学の方は今年の7月まで授業があるので引き続き単位取得頑張っていきます。7月以降の予定はまだ決まっていないのですが、もっと経験を積みたいという思いがあり、春休みに講師や研究の機会を探していく所存です。確定した際には改めて報告させていただきたいと思います。

 本当に2023年は皆様にお世話になりました。日本財団や根本さんを初め日本ASL協会からの厚いご支援、家族と友人の暖かい応援、そしてブログや動画を見てくださっている皆さんのおかげでここまで頑張ることができました。本当にありがとうございました。2024年もこの感謝の想いを忘れず邁進していきます。皆さんのためにできること、精一杯頑張りますので、どうぞ応援よろしくお願いいたします。
Posted by 鈴木 at 08:03 | 奨学生生活記録 | この記事のURL
2023年12月生活記録【第18期生 田村誠志】[2023年12月30日(Sat)]
皆様、おはようございます、こんにちは、こんばんは。
とうとう12月、あちこちでもう直ぐ新年を迎える準備ができております。Washington D.CやVAの街並みもたくさんのクリスマスイルミネーションが見られますが、一家庭のイルミネーションが派手すぎて目を奪われますね...ショッピングモールのよりも派手な装飾でした。

日本に住んでいたときは、クリスマスの真っ只中でも仕事していたのですが、学生に戻るとクリスマスから冬休みが始まり休みの間に何をすればいいのか急に分からなくなりました。それだけ秋学期の繁忙期が凄まじく反動が出たんだろうなぁ...としみじみスマホで撮影した写真の整理をしています。

学業について、口頭試問(VIVA)を合格しましたがその背景をどうしても伝えたく載せます。私のVIVA実施日は火曜日なのですが、その先週の金曜日に風邪をひきました。高熱、咽頭炎、倦怠感などで土日月はVIVA試験の復習ができずに療養していました。もちろん、コロナチェックも陰性でしたので大学に行けます。(この時期にまたコロナが流行り、学業のストレスや気温の急激な変化の要因で罹りやすいらしいですね)当日では、完治までとはいかずマスクをしてVIVA試験を実施しましたが、私だけでなく三人の審査官も慌ててマスクを装着し、感染予防したのをうっすらと覚えています。

このような状況下でしたので、正直に言いますがVIVAに関しての審査内容ははっきりと覚えていません。口頭試問が終わったら真っ先に家に帰宅してすぐにベッドに入って療養しました。幸い、学業のはThanksgivingの間に冬休みまでの課題を全て終わらせたので、ゆっくりと休めることができましたが、もしそうでなかったらとても大変だったかもとゾッとしてます。

でも今ここで病気に罹ったら免疫が付くので、クリスマスや新年を迎える際に病気に罹りにくくなるかなとポジティブに考えながら冬休みを楽しんでいます。冬休みの予定はルームメイトと一緒にまたフロリダに行き避寒所でゆったりとビーチやフロリダの友達と一緒に新年祝いする予定です。

1月に入ると大学院最後の春学期に突入しますが、正直時間が経つのが早いとは思いません。たくさん濃い体験や忙殺的な生活をしているから、もう二年か?と時間軸の感覚が無くなり、今日が何曜日なのかも簡単に見失っているぐらいです。春学期は履修するコースが少ないので、帰国準備や私用を除けばかなり落ち着いた生活になるはずだと信じています...。

来年の干支は辰ですね。干支引き継ぎ式の動画を見ましたがなかなか言葉遊びが面白いですね。物事をタツ成できるように挑戦を重ねるなど。みなさまも健康にお気をつけて良い年を迎えられるよう、どんどんと挑戦する年になればと思います。

下の写真はフロリダから。クリスマスの飾り付けの写真です。
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Posted by 田村 at 23:21 | 奨学生生活記録 | この記事のURL
■連載■海外留学奨学金 担当役職員のつぶやき<Part.12>[2023年12月28日(Thu)]
■連載■海外留学奨学金 担当役職員のつぶやき<Part12>

『日本財団聴覚障害者海外留学奨学金』を知って欲しい!と担当理事と事業担当者の2人が、事業のこと、募集のこと等を不定期につぶやいています。

キャプチャ1.jpg

Nami_吹き出しなし35.jpg2023年も残りわずか。今年の年末年始はお家で静かにのんびりと過ごそうかなと。

Nemo_吹き出しなし35.jpg大掃除をして年越しそば、初詣に行っておせち料理、これぞ日本文化ですね。海外はどんな感じでしょう?

Nami_吹き出しなし35.jpg日本のような年末年始休暇がなかったりするから、大晦日にパーティやイベント等で賑やかに過ごすわね。

Nemo_吹き出しなし35.jpg米国ニューヨークシティのタイムズスクエアの盛り上がりようは世界中に中継されますね!

Nami_吹き出しなし35.jpg英国だとロンドンのビッグベンが有名よ。除夜の鐘と盛大な花火で新年を迎えるの。

Nemo_吹き出しなし35.jpg留学先で年末年始を過ごして異文化体験を楽しむ。これも留学の醍醐味ってことですね。

Nami_吹き出しなし35.jpgみなさんも健康に気をつけて年末年始を乗り切りましょう!


かわいい日本財団聴覚障害者海外奨学金事業 2024年度の募集開始は2024年4月かわいい
お問い合わせ等は常時受け付け中。
■お問い合わせ先/ 本事業専用Email:ryugaku★npojass.org
 (ご利用の際は、「★」記号を「@」に置き換えください)

<参考>2023年度 第20期生募集要項
20th_Flyer300.jpg
https://blog.canpan.info/deaf-ryugaku/archive/1398


かわいいホップ・ステップ・ジャンプ!かわいい
〜日本財団聴覚障害者海外奨学金事業の成果〜として、支援修了した奨学生達へのインタビュー記事を掲載しています。こちらからご覧ください。
https://www.npojass.org/hopstepjump


事業担当:根本
Posted by 事業担当者 根本和江 at 00:00 | 事業担当者よりお知らせ | この記事のURL
ホップ・ステップ・ジャンプ!〜奨学生たちの躍進〜[2023年12月11日(Mon)]
ホップ・ステップ・ジャンプ!〜奨学生たちの躍進〜

日本財団聴覚障害者海外留学奨学金事業は、2004年にスタートして20年になりました。これまでに計26名が海外留学を修了し、帰国後、留学で学んだ分野を中心に、ろう教育や情報コミュニケーション支援、相談支援、専門研究など各分野で当事者リーダーの一人として活躍しています。そんな奨学生たちの様子を不定期にご紹介していこうと思います。

●西 雄也さん(12期生)●
情文センターだより12月号(動画版)にインタビュー出演
東京・目黒にある情報提供施設・聴力障害者情報文化センターが毎月発行しているセンターだより(12月号/動画版)では「海外留学」をテーマに取り上げ、留学経験者へのインタビューを行うことになり、12期生の西さんが収録に挑みました。

Photo3.jpg
センターだより(12月号/動画版)     撮影前のリハーサルの様子、西12期生(左)、
   (画像をクリック)          インタビュアーの海老塚情文センター副施設長(右)

「留学について十分に伝えきれていない部分もいくつかありますが、基本的なことはいくつか伝えられたかなと。留学生活の大変さや楽しさは人それぞれ違う視点や経験があるので、いろいろな人の体験談を聞きながら、留学ができるかどうかなどを考えていただけたらと思います。」と西さん。
インタビューでは、海外留学を考え始めたきっかけ、海外留学に向けた準備、実際に留学して感じたこと、留学したい方へのアドバイス等など海外留学の魅力などを語りました。視聴者の方々の海外留学にチャレンジしてみようという気持ちを後押しするお手伝いに繋がりますように。

ひらめき情文だより12月号(動画版)
西12期生のインタビューは、約10分間。
・聴力障害者情報文化センター
 http://www.jyoubun-center.or.jp/
 *スクロールした「聴覚障害者情報提供施設」内にあります。
・12月号(動画版)のYoutubeアドレス
 https://www.youtube.com/watch?v=cF573LBteTA

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■お問い合わせ先/ 本事業専用Email:ryugaku★npojass.org
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当協会ホームページには、
かわいいホップ・ステップ・ジャンプ!〜日本財団聴覚障害者海外奨学金事業の成果〜かわいい
支援修了した奨学生達へのインタビュー記事を掲載しています。
留学で何を学び、何を目指し活動しているのかなどを読むことができます。
合わせてご覧ください。

事業担当:根本
Posted by 事業担当者 根本和江 at 16:38 | 事業担当者よりお知らせ | この記事のURL