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聴覚障害者留学
 
 このブログは、2004年度より特定非営利活動法人(NPO)日本ASL協会が日本財団の助成の下実施しております「日本財団聴覚障害者海外奨学金事業」の奨学生がアメリカ留学の様子および帰国後の活動などについてお届けするものです。
 コメントでいただくご質問はブログに書かれている内容の範囲のみでお願いします。それ以外の留学に関するご質問は日本ASL協会の留学担当にお問い合わせ下さい。
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2016年6月生活記録 第9期生 瀧澤泉[2016年07月19日(Tue)]
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実習現場にて(USICD)


1) EDU 665 Children’s Literature (児童文学)
2) IDP780 (Online): Supervised Practicum for Master of Arts Degree in International Development
(大学院国際開発学部の指示下実習科目)


EDU 665 Children’s Literature (児童文学)
5月16日〜6月9日(4週間の集中講義)
前回は多少に本について紹介しましたが、今回はグループプレゼン、批判レポート、読み聞かせ練習などアクティブ的な事を中心に行っていました。

グループプレゼン
 グループの中のパナマ出身の女性がレズビアンやゲイ達について辛い経験話をクラス内にシェアしていました。パナマ女性がLGBTの人々をサポートしたい気持ちが強いためパナマと日本の「家族」はどんな感じか説明し、クラスメイトたちが児童になったつもりでアクティブしながら学ぶというプログラムを作りあげました。まず、プログラム内容を作りあげる前に日本とパナマの「家族」に関する絵本を10冊集めようと努力したのですが、日本の方は見つけたにもかかわらずにパナマの絵本はなかなか見つからなかったのです。テーマを少しだけ変えて異国の家族にしましたが、ゲイとレズビアン家族がアメリカ以外に見つからなかったということも含めて内容が段々難しくなるはめになったのです。挑戦的でしたが、クラス内に日本の家族とはどんな感じか説明し、他の国と比べてみて議論しあう内容にしました。

批判レポート
 今回選んだテーマは身体障がい者の差別についてリサーチし、一部をクラス内にグループプレゼンと似たような内容でアクティブしながら「身体障がい」について教育する経験をしました。
私が選んだ10冊の絵本はどれも奥深く、著者の経験話の絵本が多かったのです。特に私が重度障がいに関する絵本を探りましたが、世界中に知られている盲ろう女性、ヘレン・レラーの絵本しか見つかりませんでした。全体的に重度障がい者のことを気づかない人がいるかもしれません。そのため、私が出した案はそれぞれ学生がいろんな身体障がい者になって、一日の生活を日記に書いてもらって経験について話してもらい、最終的にどんな気持ちかを議論しあうアクティブをする計画を立てました。時間が足りなく、まとめて説明して終えました…泣 ですが、とても良い経験をいただきました。

印象に残った絵本は「Emmanuel’s Dream」(エマニュエルの夢) 著者: Laurie Ann Thompson (ローリー・アン・トンプソン) とSean Qualls (ショーン・クオルズ)アフリカ西部にあるガーナで生まれた肢体不自由(片足)を持つ少年がいました。しかし、父親は息子を見て衝撃を受け、母親と息子を置いて出て行ったのです。母親はシングルマザーとして息子を強く支え、息子が自立に生活できるようになり明るく成長していったのですが、ある日母親の重い病気でお金のない中息子はどう支えたら良いか考えました。600キロメートル位のレースを自転車で走り、母親のために優勝を得ようとしたのです。結果的に目標をやり遂げなかったのですが、周囲の人が少年に注目し、大勢の人が少年を励ますようになったのです。“disability is not inability” 「障がいは不可能ではない」と少年は気づき、同じ障がいを持つ人々も支えたいと伝えるために懸命に活動していると描かれてありました。そのような絵本を日本に置きたいものですね。

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読み聞かせ練習
 クラスメイトが全員で6人いるので6ジャンルを選び、個人それぞれに12種類の読み聞かせスキルを自分のジャンル絵本に合った本を使って読み聞かせを行ったのです。自分が選んだジャンルはContemporary Realistic Fiction(現代フィクション)のため、私の一番お気に入りの日本絵本家である酒井駒子が描いた絵本「ぼく おかあさんのこと…」(英語版)を見つけたので喜んで、お話をしました。意外と緊張して話を飛ばしてしまった時がありましたが、幸いにクラスメイトたちから良いアドバイスをもらい、これからのために練習するのに良い勉強になりました。

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お気に入りの絵本の一部
リズム感があって可愛いらしい


IDP780 (Online): Supervised Practicum for Master of Arts Degree in International Development (大学院国際開発学部の指示下実習科目)

 ワシントンD.C.州内にあるUnited States International Council on Disabilities (USICD) (障がいに関する米国国際協議会)で6月13日(月)から実習をし始めました。

まず、
1)研究するスキルを高める
2)身体障がい者に関する権利を学ぶ
3)プロジェクトの進行方法を知る
などを中心に実習を受けることになりました。

USICDにろう者が一人、他に注意欠陥多動性障がい(Attention Deficit Hyperactivity Disorder)(ADHD)を持つ人、肢体不自由、盲者など職員3人、自分も含めて実習生2人とともに働いています。職員ろう者一人が管理者として、自分に様々な仕事を与え、自分の不足な部分を解決方法を教えてくれます。
 その団体は主に障害者の権利に関する条件(略称:障害者権利条約)(Convention on the Right of Persons with Disabilities “CRPD”)について調査した結果、国ごとに政府たちや人民の理解が足りなく、方向の曲がりくねりの核心を分析して解決方法を探ります。
 身体障がい者に関するデータも非常に少なく、見えない差別の壁をなくすために情報交換するように様々な身体障がい者たちと交流したり、講演会に参加する様子がよく見かけられます。
 始まってからまだ3週間しか経っておらず、聴者とのコミュニケーションも卒業した大学以来久々であり、筆談での会話のため不慣れの状態で苦労していますが、職員たちは穏やかに積極的に対応してくださるので励まされます。

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分転換に…
夏学期が終わると本当の夏休みという気分を味わった。折角なのだから、クラスメイトとどこか博物館へ行こうという話を持ち出した時、4月の生活記録で載せたアフガニスタンのろう女性、Saeeda Etebari (サィーダ・エテバリ)が製作したアクセサリーを展示しているThe Freer Gallery of Art/Arthur M. Sackler Gallery (アーサー・M・サックラー・ギャラリー)へ目で見たいと早速久々の外出を楽しみました。


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展示会の空間がとても美しく、アフガニスタンに入った感があり、またそれぞれの作品は見惚れてしまうものばかりでした。未だにも戦争の跡が残りつつ、安全な生活ができない中でろう者として我々がどのようにサポートするべきなのか考えさせてくれました。
それではまた7月に会いましょう。
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