2016年5月生活記録 第7期生 中川美幸[2016年06月20日(Mon)]
皆さん、こんにちは。
留学生活4年間で、これが本当に最後の生活記録となります。今年の5月13日付けで、ギャロデット大学大学院ろう教育学部を無事卒業することが出来ました。日本財団の支援も5月20日をもって終了となりました。
《ボビー学長に卒業証書を頂きました》
2012年8月に渡米してから4年、2013年8月にギャロデット大学大学院に入学してから3年、あっという間でした。
留学する前から最愛の父が長年重い病気と闘病していたので、毎年父の見舞いのために一時帰国していたのですが、去年10月に父を亡くし、くじけそうになりました。
しかし、 残された母、妹、弟たち、そして、日本財団関係者、日本の友人たちの支えがあったからこそ、今まで乗り越えることが出来たのです。
さらに、日本財団のハード面、ソフト面の支援のお陰で、アメリカの大学院で学びたかったこと、つまりろう児、難聴児がどうやって手話から言語を習得していくかを
教育現場から学ぶことが出来ました。
今まで、4年間温かく見守って頂き、本当に有難うございました。
これからも聾学校という現場に戻り、私が米国で学んだことを充分に活かせられるよう頑張ります。日本、そしてアジアのろう児教育の明るい未来のために、何が出来るかを探索していくつもりです。
これからもよろしくお願い致します。
友人が撮ってくれたお気に入りの思い出写真!!
★講義
☆ EDU633 Language Arts in Elementary Education 小学校の英語
4月で終了したので、4月の生活記録をご覧ください。
残念なお話ですが、このクラスを教えてくださったAmy Hile教授が亡くなられました。彼女からは多くのことを学びました。最後、卒業式の前のパーティーでお会いした時に彼女は言いました。それが最後のメッセージになるとは思いもしませんでした。
「みゆき、やったね。いつも私のオフィスで泣いていたけど、最後には笑って卒業出来たね。いつも寝なさいと言っていたでしょう。みゆきなら出来ると言っていたでしょう。これからはゆっくり寝られますね。」と。彼女のように、ろう児、難聴児たちに色々な読み書きについて教えることができれば、と思っています。

Amy先生と一緒に撮ったのはたったの一枚だけでした(涙)
☆ EDU793 教育実習 Practicum
実習では家庭訪問、シェアリーディングの家庭訪問、ディサービスセンターの訪問、図書館での絵本読み聞かせ活動を学びました。週末はほとんど図書館に家庭訪問なのでかなり大変でしたが、様々な家庭の様子、親子の様子、聾学校やディサービスの支援サービスの様子を知ることが出来て、とても嬉しかったです。
−聾学校現場−
乳幼児クラスの環境設定には色々な意味があるのです。色を分けること、光と色で楽しむだけでなく、色分けも盛り込むのです。さらに、多種多様な色、形の小物(つみき、羽、綿など)も入れてあります。もちろん、幼児用の絵本も置いてあります。
−図書館での実習−
図書館で絵本読み聞かせを行った後、親子たちは絵本に関する活動をして学んだことを繰り返し覚えます。私も絵本読み聞かせをやらせてもらいました!!とても楽しかったです。図書館では、聞こえない子供たちだけでなく、聞こえる子供たちも母親、兄弟姉妹たちと一緒に来ていました。聞こえる子供たちは何回か通っているので、私の手話での質問には手話で答えてくれました。
スタッフたちが作った見本です★幼児・生徒たちは親たちと一緒に仕上げることが出来ていました!
母親たちと一緒に頑張る子供たち。
−家庭訪問で驚いたことー
学校だけでなく、家庭でも母親たちは頑張っています。これはお母さんが聞こえない赤ちゃんのために、赤ちゃんの指の動きと感覚を鍛えようと作成したものです★
素敵な作品ですよね。家庭で作れるのです。
−シェアリーディングの実習−

4月の生活記録にも記載しましたが、親御さんが読み聞かせを学ぶための教材です。
︎ EDU799 卒論実習
卒論プロジェクトを仕上げるために、自分の手でE-bookを作るべきだという大学院の卒論委員会からの提案により、実習の中で、E-bookを作成することになりました。日本語翻訳、手話翻訳のデータ集め、手話の撮影、手話単語の収録、そして制作です。まだまだ終わりませんが、とても興味深いものを見つけました。

私が作成した日本語を実験的にコード化してみたら、文字化けしてしまいました!!
私の卒論の編集を手伝ってくれている後輩です。
★ 卒論
私の卒業プロジェクト(capstone)がスタートしてから、ずっと卒論と格闘していました。でも、色々なE-BOOKSやアプリを見比べ、良い点と足りない点を見付けていくことがとても楽しかったです。

卒論で教授とふりがなについてずっと議論してきたのですが、日本語のアプリをダウンロードしてふりがながあるかどうか調べてみました。様々な絵本が入ったアプリをダウンロードして読み漁りました。ふりがながあるかどうか、絵本の表紙ではなく、中身も読んでみましたが、、、、なんと、10歳(小学4年)までの絵本にはふりがながなかなかみつかりません。11歳(小学5年)用の絵本の中でやっとふりがなを見つけました。これからアプリを作るのに参考になるかと思いました。
卒論発表まで頑張りました。絵本アプリの完成はまだまだですが、卒論の方は全て終え、発表を終えることができました。もちろん、教授たちから完璧!!と言われて嬉しかったです。
★ 後半は頑張りました!!
2013年は英語が全然読めなくて泣いていたのですが、2014、2015年はかなり頑張ったので、ギャロデット大学から初めて賞を頂きました。もちろん記念のBisonキーホルダー、すてきな鞄も頂き、とても嬉しかったです。

ギャロデット大学とVL2視覚学習学習科学センター(Visual Language and Visual Learning)からも頑張ったで賞をいただきました。卒論を頑張ったことが認められて嬉しかったです。
★ 友人に感謝
多くの友人たちに支えられたからこそ、お礼として、卒業パーティーでは彼らを招待しました。みんなみんな本当に有難う!!

色々な方から頂きました。有難う!!特にサイン入りの色紙がお気に入りです!!
ー卒業式ー


卒業式には日本から最愛の母と妹、友人ふたり、シンガポールから友人夫婦、フランスから友人ひとり、それに大学の先輩後輩たち、ルームメイトたちが来てくれました!!日本財団の野崎さん、後輩たちも来てくれました。レポートには全ての友人、教授たちの写真を載せられませんでしたが、大勢の方が沢山支えてくれたからこそ、ここまで達成することが出来ました。また、日本財団と日本のシンボルを世界に見せることが出来て感無量です。あらためて、今まで4年間、本当に有難うございました。
https://youtu.be/OIWOoJOpnMU
短いですがビデオもどうぞ★
★おまけ

モデルとしてもダンサーとしても有名なギャロデット大学の卒業生 Nyle DiMarco氏 が
ギャロデット大学に遊びに来てくれました。こどもたちは大喜びです★
http://www.gallaudet.edu/news/nyle-dimarco-visits-gallaudet.html
留学生活4年間で、これが本当に最後の生活記録となります。今年の5月13日付けで、ギャロデット大学大学院ろう教育学部を無事卒業することが出来ました。日本財団の支援も5月20日をもって終了となりました。
《ボビー学長に卒業証書を頂きました》
2012年8月に渡米してから4年、2013年8月にギャロデット大学大学院に入学してから3年、あっという間でした。
留学する前から最愛の父が長年重い病気と闘病していたので、毎年父の見舞いのために一時帰国していたのですが、去年10月に父を亡くし、くじけそうになりました。
しかし、 残された母、妹、弟たち、そして、日本財団関係者、日本の友人たちの支えがあったからこそ、今まで乗り越えることが出来たのです。
さらに、日本財団のハード面、ソフト面の支援のお陰で、アメリカの大学院で学びたかったこと、つまりろう児、難聴児がどうやって手話から言語を習得していくかを
教育現場から学ぶことが出来ました。
今まで、4年間温かく見守って頂き、本当に有難うございました。
これからも聾学校という現場に戻り、私が米国で学んだことを充分に活かせられるよう頑張ります。日本、そしてアジアのろう児教育の明るい未来のために、何が出来るかを探索していくつもりです。
これからもよろしくお願い致します。
友人が撮ってくれたお気に入りの思い出写真!!
★講義
☆ EDU633 Language Arts in Elementary Education 小学校の英語
4月で終了したので、4月の生活記録をご覧ください。
残念なお話ですが、このクラスを教えてくださったAmy Hile教授が亡くなられました。彼女からは多くのことを学びました。最後、卒業式の前のパーティーでお会いした時に彼女は言いました。それが最後のメッセージになるとは思いもしませんでした。
「みゆき、やったね。いつも私のオフィスで泣いていたけど、最後には笑って卒業出来たね。いつも寝なさいと言っていたでしょう。みゆきなら出来ると言っていたでしょう。これからはゆっくり寝られますね。」と。彼女のように、ろう児、難聴児たちに色々な読み書きについて教えることができれば、と思っています。
Amy先生と一緒に撮ったのはたったの一枚だけでした(涙)
☆ EDU793 教育実習 Practicum
実習では家庭訪問、シェアリーディングの家庭訪問、ディサービスセンターの訪問、図書館での絵本読み聞かせ活動を学びました。週末はほとんど図書館に家庭訪問なのでかなり大変でしたが、様々な家庭の様子、親子の様子、聾学校やディサービスの支援サービスの様子を知ることが出来て、とても嬉しかったです。
−聾学校現場−
乳幼児クラスの環境設定には色々な意味があるのです。色を分けること、光と色で楽しむだけでなく、色分けも盛り込むのです。さらに、多種多様な色、形の小物(つみき、羽、綿など)も入れてあります。もちろん、幼児用の絵本も置いてあります。
−図書館での実習−
図書館で絵本読み聞かせを行った後、親子たちは絵本に関する活動をして学んだことを繰り返し覚えます。私も絵本読み聞かせをやらせてもらいました!!とても楽しかったです。図書館では、聞こえない子供たちだけでなく、聞こえる子供たちも母親、兄弟姉妹たちと一緒に来ていました。聞こえる子供たちは何回か通っているので、私の手話での質問には手話で答えてくれました。
スタッフたちが作った見本です★幼児・生徒たちは親たちと一緒に仕上げることが出来ていました!
母親たちと一緒に頑張る子供たち。
−家庭訪問で驚いたことー
学校だけでなく、家庭でも母親たちは頑張っています。これはお母さんが聞こえない赤ちゃんのために、赤ちゃんの指の動きと感覚を鍛えようと作成したものです★
素敵な作品ですよね。家庭で作れるのです。
−シェアリーディングの実習−
4月の生活記録にも記載しましたが、親御さんが読み聞かせを学ぶための教材です。
卒論プロジェクトを仕上げるために、自分の手でE-bookを作るべきだという大学院の卒論委員会からの提案により、実習の中で、E-bookを作成することになりました。日本語翻訳、手話翻訳のデータ集め、手話の撮影、手話単語の収録、そして制作です。まだまだ終わりませんが、とても興味深いものを見つけました。
私が作成した日本語を実験的にコード化してみたら、文字化けしてしまいました!!
私の卒論の編集を手伝ってくれている後輩です。
★ 卒論
私の卒業プロジェクト(capstone)がスタートしてから、ずっと卒論と格闘していました。でも、色々なE-BOOKSやアプリを見比べ、良い点と足りない点を見付けていくことがとても楽しかったです。
卒論で教授とふりがなについてずっと議論してきたのですが、日本語のアプリをダウンロードしてふりがながあるかどうか調べてみました。様々な絵本が入ったアプリをダウンロードして読み漁りました。ふりがながあるかどうか、絵本の表紙ではなく、中身も読んでみましたが、、、、なんと、10歳(小学4年)までの絵本にはふりがながなかなかみつかりません。11歳(小学5年)用の絵本の中でやっとふりがなを見つけました。これからアプリを作るのに参考になるかと思いました。
卒論発表まで頑張りました。絵本アプリの完成はまだまだですが、卒論の方は全て終え、発表を終えることができました。もちろん、教授たちから完璧!!と言われて嬉しかったです。
★ 後半は頑張りました!!
2013年は英語が全然読めなくて泣いていたのですが、2014、2015年はかなり頑張ったので、ギャロデット大学から初めて賞を頂きました。もちろん記念のBisonキーホルダー、すてきな鞄も頂き、とても嬉しかったです。
ギャロデット大学とVL2視覚学習学習科学センター(Visual Language and Visual Learning)からも頑張ったで賞をいただきました。卒論を頑張ったことが認められて嬉しかったです。
★ 友人に感謝
多くの友人たちに支えられたからこそ、お礼として、卒業パーティーでは彼らを招待しました。みんなみんな本当に有難う!!
色々な方から頂きました。有難う!!特にサイン入りの色紙がお気に入りです!!
ー卒業式ー
卒業式には日本から最愛の母と妹、友人ふたり、シンガポールから友人夫婦、フランスから友人ひとり、それに大学の先輩後輩たち、ルームメイトたちが来てくれました!!日本財団の野崎さん、後輩たちも来てくれました。レポートには全ての友人、教授たちの写真を載せられませんでしたが、大勢の方が沢山支えてくれたからこそ、ここまで達成することが出来ました。また、日本財団と日本のシンボルを世界に見せることが出来て感無量です。あらためて、今まで4年間、本当に有難うございました。
https://youtu.be/OIWOoJOpnMU
短いですがビデオもどうぞ★
★おまけ
モデルとしてもダンサーとしても有名なギャロデット大学の卒業生 Nyle DiMarco氏 が
ギャロデット大学に遊びに来てくれました。こどもたちは大喜びです★
http://www.gallaudet.edu/news/nyle-dimarco-visits-gallaudet.html




