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聴覚障害者留学
 
 このブログは、2004年度より特定非営利活動法人(NPO)日本ASL協会が日本財団の助成の下実施しております「日本財団聴覚障害者海外奨学金事業」の奨学生がアメリカ留学の様子および帰国後の活動などについてお届けするものです。
 コメントでいただくご質問はブログに書かれている内容の範囲のみでお願いします。それ以外の留学に関するご質問は日本ASL協会の留学担当にお問い合わせ下さい。
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2016年2月生活記録 第10期生 辻功一[2016年03月16日(Wed)]

こんにちは、今日も生きています。
10期生の辻 功一です。

ふふふふふ、、、日本に帰ったら日本の友人がなにそれ!アメリカでなにしてたんだ!と目を白黒させるのを妄想しながら、ほぼ毎日、例のジムで秘密特訓中です。何の特訓かは、先ほど申したように秘密です。

可愛らしい家
<どっかの童話にありそうな可愛らしい家>

さて、今月の生活記録では今学期の受講クラスの説明をしたいと思います。

ACCT 201 (Intro to Financial Accounting)
いわゆる日本でいう「会計」のクラスですが、このクラスが非常にややこしくて単語からルールまで全てが複雑でチンプンカンプン。
たまらずKindleで日本語の会計入門的な本を探してダウンロードして読んでみたのですが、日本語でさえ微妙に意味がわからないという・・・。
誰だよこの謎かけ問題作ったのは・・とぶつぶつ呟きながら、それでもホームワークや会計専門の個別指導を通して少しずつ理解しています。
教授から聞いたのですが、アメリカ流の会計を学ぶために遥々日本からきた留学生がいて、かなり上の領域にいっているそうです。それを聞いて励みになりました。

ECON 102 (Principles of Macro Analysis)
「マクロ経済学」つまり国家や国民、市場といった大きな視点から経済のメカニズムを理解するものです。知っているようで知らなかったことも結構あって楽しみながら授業を受けています。教授がパキスタンからの移民で、アメリカ経済を客観的に見ていて時たま辛辣なコメントも出てきます。
余談ですが、アメリカの場合GDPやGNIは常に世界上位にあるのにどうして貧しい人が増え続けているのかという質問に、僕が「1%」と答えた流れで、教授が1%について知っている人はいるかと生徒たちに尋ねたところ、約100人中ほぼ全ての生徒が知らなくて、急遽授業内容を変更して2日にわたり1%についての講義になりました。
この教授は理路整然と解説するのでオーロニ大学のベネットウォーカー教授(詳しくは2015年5月の生活記録)と同様、好きな教授の一人です。

ENGL 130EI (Academic Writing)
ENGL 030E (Writing Workshop)
前学期に続き「英語」クラスを受講しています。今学期のクラスはさらに踏み込んだ、いわゆる大学レベルの英語になります。とはいっても留学生のためのクラスで、前学期に引き続き同じ教授に指導頂いています。
留学生じゃない方(ま、アメリカ国籍ってことになりますが)のクラスとの違いは、多分、生徒数の違いかなと思います。あちらのクラスは1クラス100人に対し、こちらのクラスは40人位です。中東、アジア、ヨーロッパなど様々な国の生徒がいて、文化の違いなど色々な話が聞けて楽しいです。ホームワークはしんどいですが。

HIST 130 (United States History)
「アメリカ歴史」・・・。いや、決して興味がない訳ではないんですが、アメリカ歴史を学ぶ時間や暗記に費やす脳のメモリがあるんなら、先述の会計の単語のひとつでも覚えたいなというのが本音ですけども。こちらのクラスはいわゆるGE(一般教育)で、卒業するためには避けて通れない道なのです。
それにしても、(昔の)アメリカ人の極悪非道っぷりには・・・さすがに辟易します。ただ、あくまでも僕の意見ですが、アメリカ人のこの我の強さが転じて、マイノリティもマジョリティと対等に渡り合えるからこそ、いまのアメリカ聾者の地位があったりするのかなと僕は思います。それに引き換え日本は我を殺す美徳みたいなのがあるじゃないですか。それはそれで文化に適応した素晴らしい考えだとは思うのですが、どうしてもマイノリティの立場は弱くなるのかなと思いました。

MATH 105 (Statistics)
「数学」ですよ!いや、何年振りの数学だろ・・・。元々、僕は数学は英語に次いで絶対に人生に必要のない知識だ!と断定していた位の大嫌いでして、何の因果か、英語と数学を今になってここで再び勉強するはめになるとは。ただし正確にいうとこのクラスは「統計」で、数学とは似て非なるものです。教授の「数学と統計の違いは?」の質問に僕が「数学は完全な答えを求めるが、統計はおおよその傾向を求める」と答えたところ、教授はブルブル震えながら「それがパーフェクトな答えだ!」と叫んだのが、今思い出しても笑えます。
ともかく、人生にとって必要のない知識だという考えを改めながら日々、数学を学んでいます。

1%
<これもいわゆる1%ってやつですね(笑)>

ところでメインストリーム学級では本当に通訳の質が教授の質より大事で、通訳の質が悪ければ、いくら素晴らしい講義でも半分も理解できないまま終わってしまう可能性があります。通訳の質というのはいかに英語の文法をASL(アメリカ手話)の文法に置き換えるかという点にあると僕は思います。(あくまでも僕のASLスキルからの観点ですよ〜!)
ASL通訳と言えば、英語をアメリカのサインに置き換えるのは当然ですが、それだけではあくまでもサインであって、まだ手話になってないんですよね。アメリカ手話の文法に置き換えて、初めてASL通訳になると思うのですよ。
だって想像してみてください。例えば映画で英語を日本語の単語に置き換えて、文法は英語のままってありますか?ありませんよね。それと一緒でやはり手話も文法(それだけじゃなく色々必要な要素はありますが)も含めて翻訳してこそ通訳と言えるのですよね。
でも言葉に表すのは簡単ですが、実際通訳するとなるとやはり難しくて、ましてやアカデミックとかになるとそれなりの知識が必要になります。(教授の解説を完全に理解してる上で先読みする必要があるため)
そういう意味で僕は通訳の質というのに非常に敏感になっています。通訳の質に関してはできるだけ積極的に口出しし、こういうのもおこがましいのですが、通訳者さんと一緒に成長するという気持ちでいます。(これこそアメリカ人的な我の強さですかね?いや違いますよね、もはや聾者の義務でもあると思うんです)

以上です。
日本ASL協会から8,188km離れたカリフォルニア州立大学 チコ校からの報告でした。ありがとうございました。
今月のコロンブス

座礁したためお休みです

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