
2015年11月生活記録 第10期生 山本綾乃[2015年12月02日(Wed)]
”あ、これは熱っぽい…!”
頭痛や身体の寒気を感じ、布団にもぐり込んでも震えが治まりません。
三時間後目が覚めるととても熱い…!
留学生活1年半目にして、とうとう本格的な熱を出してしまいました。
心は元気でも身体は疲れていたのでしょう。多くの友人が心配し暖かい生姜茶やのど飴など届けてくれました。今月は、友人の大切さを再認識した月になりました。
留学生活も折り返しを迎え、少しずつ帰国後の自分を思い描くようになってきています。修論のテーマなど自分に必要なこと・できることを、心や身体と対話しながら具体的な行動を始めていきたいと思います。
(カナダトロント市の住宅街:今後の自分を想像しながら)
今学期の私のテーマは、指導案作りと授業見学が中心です。
4つのクラスを取っていますが、全ての講義が重なるように、指導案の書き方を学んでいます。
そこで、アメリカと日本の指導案の書き方の違いをここにまとめたいと思います。
アメリカは、まず州のゴールがあり、それに合ったクラスのゴールを経験的事実認識と態度/感情に関する目標を決めます。そして、その目標に合った授業の流れを作っていきます。そして、ワークシート、評価表、パワーポイントなどのリンクも付けて具体的な形を作ります。
日本の場合、私の在籍していた大学の書き方は、それぞれの教科の学習指導要領に基づいて、単元に関するめあて/目標を定め、それに合った指導計画を作ります。縦に三つの表があり、左に時間、真ん中に教員の発問、右端に児童生徒の反応や所見を書き出していきます。
書き方の順番や形式に違いはあっても内容的には違いはありません。
大切なのは、児童生徒の興味関心を注いだ指導案が作れているか、創造的な内容であるかです。つまり、結局は教員がどれだけ児童生徒の実態把握ができているか、柔軟なアイデアが出せているかが求められています。
学年や学校全体で協力し合って、児童生徒一人ひとりのニーズを把握して、指導計画を試行錯誤しながら、教員と児童生徒お互いが楽しく学べる授業を作る必要があると感じています。
討論が多いアメリカの大学では、様々なアイデアを発信、共有することができているので、これからも引き続き、様々な例の引き出しを作っていきたいです。
感謝祭休暇は、カナダのトロント市へ行ってきました。
中学時代の英語の教科書に載っていたナイアガラの滝をやっと直に見ることができ、これもまた子どもたちに伝えられる良い経験となりました。
ナイアガラの滝はアメリカ側とカナダ側の両方から見ることができます。想像していたよりも小さかったことは残念でしたが、かつて二つに分かれていた湖が、水のしぶきによって削り掘られ、一つになったのだと知り、自然の力はやはり偉大だと感じました。

(ナイアガラの滝カナダ側:大雪で寒かった…!)
またカナダの道路にはゴミがなく、人も背筋をピンと伸ばして歩いていて、素敵な街だなと感じていたところ、その秘密がコンビニやスーパーにあることに気付きました。アルコール飲料が全く売られていなかったのです。
環境を一つ変えるだけで、こんなにも街全体が美しくなるのだと思うと、教育現場でも少しの工夫で、児童生徒、教員、保護者それぞれが気持ちよい環境で過ごすことができるのだと感じました。
目標をいきなり大きく掲げるのではなく、今できることを一つずつ段階を追って始めていくことが実は一番の近道だったりするのですね。
(トロントの夜の街:美しいビル、道路、人々)
これからも自らの足を使って、発見・思考をし続けていきたいと思います。