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聴覚障害者留学
 
 このブログは、2004年度より特定非営利活動法人(NPO)日本ASL協会が日本財団の助成の下実施しております「日本財団聴覚障害者海外奨学金事業」の奨学生がアメリカ留学の様子および帰国後の活動などについてお届けするものです。
 コメントでいただくご質問はブログに書かれている内容の範囲のみでお願いします。それ以外の留学に関するご質問は日本ASL協会の留学担当にお問い合わせ下さい。
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2007年4月 生活記録(第2期生 高山 亨太)[2007年04月29日(Sun)]
 4月は、最終試験や最終レポート、プレゼンテーションなどのプロジェクトで忙しい日々だった。大学院の出願については、2月の生活日記でも述べたようにGallaudet Universityだけではなく、University of Arkansasへの出願を検討していたが、University of Arkansasの担当者と連絡を取る中で、2007年度は、政府からの補助金を受けて運営しているDeafnessの専任教員が、新プロジェクトのための調査に集中しなければならないことから、残念ながら新入生を募集する予定がないことが分かった。なお、University of Arkansasにおける一般のリハビリテーション学部の修士課程は、これまでのように新入生を募集しているが、私の留学テーマを達成することが難しいため、University of Arkansasへの出願を断念し、Gallaudet Universityの社会福祉学部への出願に専念することになった。改めて、私の留学テーマである聴覚障害のある社会福祉専門職養成及び聴覚障害者福祉の教育カリキュラムを学ぶためには、Gallaudet Universityの社会福祉学部が適切なのだと再認識することができた。やはり、1970年から専門的な社会福祉教育を聴覚障害学生や関係者に実施し、全米の各地に聴覚障害者に関わるソーシャルワーカーを輩出してきたという実績、さらにその歴史は重みがあると感じている。さらにGallaudet Universityの大きな特徴として、ろう学校におけるスクールソーシャルワークを学ぶことができるスクールソーシャルワークコースがあることだ。近年、日本でも文部科学省がスクールソーシャルワーカーを教育現場に設置することを検討したばかりである。アメリカにおいては、通常学校のみならず、ろう学校におけるスクールソーシャルワーカーの制度が充実しており、多くのろう・難聴者に対応できるソーシャルワーカーが活躍している。これからの日本においても重要なテーマであり、特に特別支援教育や新生児聴覚スクリーニング事業などという新しい方針を掲げている中で、ろう学校などにおけるスクールソーシャルワーカーの設置の必要性は明確であろう。

 3月28日付けで、Master of Social Workに出願した後、すぐにMaster of Social Workの入試担当のコーディネーターからインタビューについての連絡があり、2日後にインタビューを受けた。当日は、もちろん当然ではあるが、久々にスーツに着替え、気持ちを引き締めるようにネクタイを締めてインタビューに向かった。当日は、緊張したが、無事にインタビューを終えることができ、その後Master of Social Workの教員会議などにて話し合われた上で、4月24日に大学院研究科長より受け入れ通知をいただくことができた。喜びもつかの間、今後は学期末の最終試験、サマースクールなどの準備に気合いを入れて挑まなければと思う。
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