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聴覚障害者留学
 
 このブログは、2004年度より特定非営利活動法人(NPO)日本ASL協会が日本財団の助成の下実施しております「日本財団聴覚障害者海外奨学金事業」の奨学生がアメリカ留学の様子および帰国後の活動などについてお届けするものです。
 コメントでいただくご質問はブログに書かれている内容の範囲のみでお願いします。それ以外の留学に関するご質問は日本ASL協会の留学担当にお問い合わせ下さい。
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2014年8月生活記録 第10期生 山本綾乃[2014年09月13日(Sat)]
留学生活が開始してから1ヶ月が過ぎ、25日から講義が始まりました。

夏休み期間は、ナンシー教授のチューターを受け
本番の講義に向けて英文を読んだり、Essayを書いたりするなどの準備をしました。
Essayは、初めから文章を書くのではなく
まずプランを箇条書きにし、自分の考えをまとめます。
そうすると、主張と根拠、まとめが一貫し、修正もしやすくなります。
IMG_0304.JPG
(ナンシー教授によるチューター:ほぼ毎日丁寧な指導を頂く)

オーロニ大学は、聴者の大学ですが、ろう学生もたくさんいます。
ろう学生だけの講義もあれば、ASLクラス、手話通訳養成プログラムもあります。
そのため、フリーモントの町至る所にASLのできる聴者がたくさんいます。
カフェやスーパー、レストランどこに行っても、必ずと言っていいほど
一人はASLのできる人がおり、ろう者にとって住みやすい町だと感じています。


秋学期、私は5つの講義を履修しました。
Grammar、Writing、Reading、Deaf culture、Deaf community
すべてろう学生だけのクラスです。
IMG_0949.JPG
(講義の様子1:馬蹄型に並べられている机)

アメリカの大学は、私が通っていた日本の大学と異なり、
一つの講義が週に2回ずつあります。
そのため、狭く深く学べる魅力があります。
Grammar、Reading、Writingの3つの講義がすべて同じ教授であるため、
学生の実態を把握した上で講義が進められます。
ろう学生のみのクラスに在籍しているため、机も馬蹄型に並べられており
ろう学校の延長線という印象を受けました。
チューター制度があり、授業で分からないことを
個別対応で質問できる環境も整っており、教授と学生との距離が近いです。

英語をASLで読み取り、英語で考えるということは
日本語で考えるよりも分かりやすいです。
ここでは、日本語の辞書を使うことは好ましくないとされています。
知らない単語が出てきたら、全体の概要から大体の意味をつかむか
英英辞書で知っている英単語から理解するという方法でやっています。

○Grammar
英文構造について学びました。
主語、動詞をまず探し、そのあと補足語が何を補足しているのか探し出す課題です。
シンプルで、論理的思考が特徴の英語にも
このような複雑な構造があると知りおもしろいです。

○Reading&Writing
Essayの書き方についての説明を受け、
今後自分の好きなテーマで、2〜3ページの文章を書き始める予定です。

○Deaf Culture
ろう者であるTom教授の講義です。最初の問いかけは、
”なぜろう者である私たちがデフカルチャーを学ぶ必要があるのか?”ということでした。
その目的はいくつかあります。
聞こえなくてもできることを知る
Why?と分析する
I think からYes or Noで答えられるようにする
Yes or Noと答えた根拠を伝えられるようにする
つまり、
ろう者ができることは数多くあると知り、
できるorできないと思う、から これはできないけど、これはできると
根拠をもって答えられるようにすることが大切なのです。

自分は、今まで”〜と思う”といった自信のない説明しかできず
悔しい思いをたくさんしてきました。
しかし、根拠をもって、周囲に伝えられるように
必要な知識をここで身につけたいと思います。

○Deaf Community
Deaf Cultureと同じくTom教授のクラスです。
ここでは、GrammarやASL、Deaf Communityについて
基礎的な内容を幅広く取り組んでいます。
今後、ろう学校やろう者がいる施設を見学する予定です。
実際に足を使って学ぶので、とても楽しみです。
IMG_0881.JPG
(講義の様子2:からだ全体で豊かに語るTom教授)

今年のろうの新入生は40人と今までで一番多いそうです。
国も言語も全く違う仲間が、ASLや英語を通して連絡を取り合い、
集まって時間を共有するひとときに感動しています。
つたえあう、そのことに国や言語は関係ないのだと実感しています。
しかし、学問を深めるためにはもちろん語学が必要です。

週末は、勉強だけでなくカリフォルニア周辺探索も楽しんでいます。
新しい仲間とオーロニ大学の裏にあるMission Peakに登ったり
ステイ先の近くにある広大な湖を歩いたりしています。
IMG_0738.JPG
(Mission Peak:仲間とのきずなを深めるひととき)

とある週末、ステイ先でパーティがありました。
ホストマザーが元教師であるため、学校関係の奥さまが
たくさん集まりました。ASLでお話をしながら、手料理を頂きました。
IMG_0746.JPG
(ホストマザーの手料理)

アメリカはろうのきょうだいがいる場合、
聴の子どもも満3歳までろう学校に通うことができる体制があります。
そのため幼い頃から、聴児やろう児関係なく
ろう文化やASLに触れる機会が多く用意されています。
アメリカはにぎやかなパーティのイメージがあるので
これから多くの人と積極的に交流して情報交換していきたいです。


9月になり、講義も本格的に始まりました。
勉強や友達、生活のバランスを保ちながら
有意義な留学生活を過ごしていきたいと思います。
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