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聴覚障害者留学
 
 このブログは、2004年度より特定非営利活動法人(NPO)日本ASL協会が日本財団の助成の下実施しております「日本財団聴覚障害者海外奨学金事業」の奨学生がアメリカ留学の様子および帰国後の活動などについてお届けするものです。
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2013年11月生活記録 第7期生 川口聖[2013年12月19日(Thu)]
Thanksgiving Week(感謝祭休暇)は、前半に最終レポートと宿題を終わらせて、後半にのんびりしようと思ったら、逆に、前半は体調を崩してしまい、燃え尽き症候群になってしまったかのようになんか落ち着かない時期となってしまった。後半にやっと宿題を済ませて、最終レポートは翌週に持ち越しとなってしまうほどであった。12月に入ると、日中最高気温がマイナスになる日が2、3度あるなど、本格的な冬になっている。

NOV1.JPG
(落葉が増えるギャロ大構内)

☆INT720 Discourse Analysis for Interpreters
「通訳者のための談話分析」、通訳学部の科目の1つであり、談話分析についてずっと前から興味を持っていたこともあって、3つのクラスを履修するだけでも大変ということで、聴講生として受講させていただいた。クラスメートは、通訳学部に入ったばかりの人が8人、そのうち一人がろうの人、そして小生を含めて9人である。これまで受講してみて、談話分析について勉強になったというよりも、日本で手語の通訳を頼みづらい経験を何度も持ってしまった原因がみえてきたという感じのほうが大きかった。

まず談話分析とは何かというと、2人以上のグループで会話する時に、どのような話の流れでコミュニケーションが成り立つかを分析するといった感じである。つまり、言葉の使い方、文脈の作り方、話者の切り替わり方、ジェスチャーの取り方などを注目しながら、自然な形での会話事例を分析するという方法論である。フィールドワークの基本から学び始めて、男同士の会話、女同士の会話、それぞれにろうの人同士の会話、聴者同士の会話の4事例をビデオ収録して、それらを分析するというクラスの流れになっている。

そこで、それらの会話の流れが全然違うと気付かされた。更に、もし通訳者がいたら、通訳の仕方によって、自然な形での会話ルールを変えてしまうことができると気付かされた。やはり、これまで何度も自分の言いたいことが通訳者を通して話し相手に全然伝わっていないと感じてしまった理由がわかったのである。通訳者のためのクラスということもあって、通訳する時の注意についても学ばせていただいた。

例えば、会話する二人の話が同時的に重なった時とか、突然何らかの理由で会話を中断してしまった時などに、通訳者が「待って」とか「話して」などで会話する二人に指図することは、場合によっては二人の自然な会話をぎこちなくさせてしまう恐れがあるのだ。つまり、通訳者は二人の会話をコントロールできるところにいるので、通訳者が公平にやったつもりでも、会話する二人がどちらか一方でも満足できなければ、通訳の意味がなくなるというほどである。

また、結果的に通訳者が二人の会話を成功させたか失敗させたかを決めることはできない、会話した二人と一緒に三人で決めることであると、すごく納得させられる話もあった。やはり、今後、通訳を頼む時は、特に男同士の会話ルールとろうの人同士の会話ルールを理解できる通訳者に来てもらいたいと思ったものである。

こうして、談話分析は言語学とは全く関係ないようにみえても、やはり関係あるとわかった。談話分析によって様々な事例を知ることができるが、なぜこうなったか研究するのが言語学の領域に入るからである。聴講生としていつでも欠席できるにもかかわらず、全く休まずに出席できて本当によかったと思ったものである。

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(創立150周年記念博物館グランドオープンのお知らせ)

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(未来のASL絵本E-Book、発行予定は今のところ未定)
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