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聴覚障害者留学
 
 このブログは、2004年度より特定非営利活動法人(NPO)日本ASL協会が日本財団の助成の下実施しております「日本財団聴覚障害者海外奨学金事業」の奨学生がアメリカ留学の様子および帰国後の活動などについてお届けするものです。
 コメントでいただくご質問はブログに書かれている内容の範囲のみでお願いします。それ以外の留学に関するご質問は日本ASL協会の留学担当にお問い合わせ下さい。
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2013年3月生活記録 第4期生 武田太一[2013年03月31日(Sun)]



●創造力が必要な実習生活
 実習生活にも慣れてきて、英語の場合は新しい語彙を教えるときは前に使った教材をそのまま使い回したりなど出来るようになった。特に自閉症の子になると、同じ課題を繰り返し使った方が安心して取り組むことが出来る。もし今までやったことがない新しい課題を与えると、何をすればいいのか分からずにかんしゃくを起こしてしまうことがある。その場合は理解出来るまで何度も繰り返し行う必要があるが、これには長期的な見方が必要になる。生徒それぞれのスキルも以前アシスタントとしてサポートしていた時の見方と比べると、先生側に立った今いろいろ見えるようになってきた。実習当初は全員同じ課題をやらせていたが、進行速度や認知力、記憶力などを考慮して個々に合った修正を行うようにしている。例えば他の生徒は10個の語彙を教えるのに対し、ある生徒には5個だけ与えて徹底的に練習して覚えさせる。書き取りの課題では、書くのが早い生徒がいると先に終わってしまうのでその生徒は追加課題として新しい単語のプリントを与えたりするなど時間のバランスを考えて進めている。

photo 3.JPG

理科の作品手(チョキ)


 生徒たちの第一言語はもちろんアメリカ手話である。しかし現実はアメリカ手話による教材が乏しいので教員たちはいろいろ工夫(ビデオ/DVDを借りたり、実際に自分で撮影したり)しながら進めている。最近ではテクノロジーの発達によりノートパソコンで動画編集をしたり、その使った教材をiPadで見られるようにしたりするなど現代に合わせた指導も必要になってくる。パソコンが好きな生徒が多いので、時々iPadを使ったりするなど楽しい授業作りにも務めている。

photo 2.JPG

教室ビル


 授業を進めるのと同時に行動問題管理も必要になってくる。その方法は多岐に渡るので、それぞれの場面に応じた適切な方法を取り入れなければならない。例えば授業中に机を叩くなどして授業を避けようとする生徒には肩を叩いてもらって要望を聞き、その要望に応えるためには授業に参加してもらうように説得する。これはこれで当然のことかもしれないが、生徒としっかり目が合っているか、分かりやすい手話単語を選んでいるか、次にやる課題は具体的に何かなど適切に伝えられる技術が必要になってくる。また別の生徒はここ最近、“フリーズ”することが多く(廊下を歩いているときに一時立ち止まったり、課題をやっている途中で止まったりする。)何度促しても動じない。この生徒は聴覚に頼ることがある(補聴器着用)と聞いていたので、試しに音声で呼びかけたら反応してくれた。基本的にはアメリカ手話でコミュニケーションを取るが、注意を引きつける為には音声が必要なときもあると改めて感じた。いろいろなことを本当に試行錯誤しながら学んでいる。

●雪と誕生日
 先日に誕生日を迎えたが、当日は大雪で休校になり、ラッキーなのかアンラッキーなのかよく分からない。次の日に聾学校のスタッフたちからお祝いの言葉をかけてもらい、こういうのはいくつになってもうれしいものである。

photo 1.JPG

小学部主任作わーい(嬉しい顔)


●今後の予定
 実習生活も4月で最後になる。フル実習から少しずつ担当の先生に回していき、5月からはアシスタントに戻る。生徒たちがどれだけ学んでいってくれたか、これからも見ていきたいと思う。
 
 
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