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聴覚障害者留学
 
 このブログは、2004年度より特定非営利活動法人(NPO)日本ASL協会が日本財団の助成の下実施しております「日本財団聴覚障害者海外奨学金事業」の奨学生がアメリカ留学の様子および帰国後の活動などについてお届けするものです。
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2011年11月生活記録 (第4期生 福永 梢)[2011年12月17日(Sat)]

  今学期が残り1ヶ月半を切った。クラスメートたちの間で疲労感ムードがただよい始めた。ストレスによる体調不良も珍しくなくなった。学期末まであともう少しだー!と励ましたら、1ヶ月半もあるなんて遠いよ〜もうムリ〜と返されてしまった(笑)。というわけで、「Thanksgiving(感謝祭)まであと○○日!!」がしばらくあいさつがわりになった。


★--- 更年期×中途失聴 ---★

  生涯発達クラスで事例研究レポートを書いた。教授がくれたいくつかの例を基に年齢と性別を決めたら、その年齢によくある問題を考えながら細かい背景(General Background)を自分で設定する。2つ以上の発達理論を使って分析し(Analysis)、見合った対応を提案(Proposed Resolution)、注意事項・課題(Recommendations)を書くのである。私は、更年期に向けて充実していたところ聴こえががくんと落ちた証券キャリアウーマンを事例にした。使った発達段階理論はエリクソン(Erik Erikson)、レヴィンソン(Daniel Levinson)。個人的な意見だが、中途失聴者について考えるときその人の発達段階も考慮するべきだと思う。特に女性の更年期は深刻になることがある。顔がほてる、イライラしやすいなどホルモンの変化の影響を強く受ける上、ジェンダー意識にもさらされるからだ。要はしわやしみが増え、生理が止まり、体型が変わるにつれて「女としての魅力がなくなっていく」自分に自信をなくしやすい。今まで聴こえていたものが聴こえなくなってショックを受けるというシンプルなものではないことを頭に入れて、レポートを書き上げた。

★--- 進む多様化の中で---★

  新入院生に必修とされる月1の課外クラス「文化と言語のセミナー(Culture and Language Seminar)」が11月で最後になった。このセミナーは比較的新しいプログラムである。これまでろう社会のシンボルとされてきたギャロデット大学だが、近年多様化が急速に進んでいる。教育、コミュニケーション手段、補聴器・人工内耳を使う/使わないの選択など、さまざまな面で選択肢の幅が広がったことが強く影響しているそうだ。違う専門にいる院生と交流するいい機会でもある。それぞれの専門性がよく出ている意見を聞くこともできるし、専門は違っても取り組みの姿勢が似ているとなんだかつながりを感じることもできる。講義ではろう、難聴、聴こえる人それぞれの立場の解釈があり、勉強になった。講義のあとグループに分かれて話し合いをするのだが、特に手話学習者へのサポートについての議論が興味深かった。ある人は「自分たちの好きなテンポ、言葉で自由に会話ができない。聴こえる人はどこでも会話できるじゃないか。私たちの平和な生活を邪魔しないで」と言い、またある人は「日常的に交流することで手話が伸びる。その交流を拒んでしまったら、手話が中途半端な人が余計に増える。自分たちでろう社会を小さくしてしまっているのでは」と言う。教授によると、社会全体が個人化・多様化してきて、「手話を言語とみなすなら、話し言葉と同じように和製外国語として扱うのが筋なのでは? ろう文化があるというのなら、他の人種・文化の人と同じように障害年金なしにするのが筋なのでは?」という見方も出てきているらしい。

★--- 感謝祭@アーミッシュ村---★

  クラスメイトとのカウントダウンが終わり、いよいよ感謝祭を迎えた。今年は元上司の家族からのお誘いで、ヴァージニア州にあるアーミッシュ村(Amish Village)で過ごした。アーミッシュとは自然を信仰するドイツ系移民の宗教団体で、移民当時と変わらない農耕や牧畜による自給自足生活を保っている。


↑アーミッシュ村の風景(公式HPより転載:http://theamishvillage.net/)


  レストランでは、同じテーブルに座った見知らぬ人たちと同じ盛り皿を共有した。これがみんな家族と見なすアーミッシュ・スタイルなのだが、ふだん個人主義が強い人たちの中にいるのでなんだか新鮮だった。そのあとのぶらり観光では、田んぼと畑が広がる風景にとても癒された。


↑感謝祭のお料理と一緒に。


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