2011年5月生活記録 (第4期生 福永梢)[2011年06月15日(Wed)]
大家さんの「日曜大工」が進んできた。アメリカの日曜大工は日本よりスケールがでかい。部屋の壁を塗り替えたり庭に車庫やテラスを作ったりする。家まるごと改造だって珍しくない。うちでは大家さんが物置と化している地下室の天井・壁をはがしたり、庭で深い穴をほってコンクリートを流し込んでレンガをセメントで積み上げたりしている(車庫の基礎作り)。1人で黙々とするのが好きらしく、私はもっぱら眺める側だ。
しかし日曜大工の風景って和むもんなんですねー。
□■□ 盲ろう者へのカウンセリング (counseling for deafblind people) ■□■
カウンセリング入門クラスの最後のゲスト講演は「重複障がい者へのカウンセリング」でテーマに、ギャロデット大学に多い重複障がい:盲ろう(弱視難聴含む)にしぼられた。アッシャー症候群の2人による講演は新しく学ぶことが多かった。
まず、自己アイデンティティの多様さである。例えば同じ聴こえにくさでも「ろう」、「聴覚障害」、「難聴」などと、自分の聴こえにくさをどう表現するか個々によって異なる。見えにくさにおいても同じだという。さらに年をとるごとに聴こえにくく見えにくくなるタイプや、環境によって聴こえ方や見え方が変わるタイプは、自己アイデンティティが変わりやすいそうだ。
ところで、アッシャー症候群はワーデンブルグ病などと並んでよく見られる遺伝性の病気である。自身がアッシャー症候群であることを示すとき、たいがいの人は「US(User Syndromeの略)」と表現する。しかしアッシャー症候群の症状には3タイプあり、その中には聴こえる人もいる。彼らは「US」よりも「RP(Retinitis Pigmentosa/網膜性色素変性症の略)」を好むらしい。「US」と言うとほとんどまたは完全に聴こえなくて見えにくいんだと思われることが多く、自分の状態やニーズが正しく伝わらないからだという。同じ病名でもその病名を使わないことがあるのはとても興味深かった。
これらを踏まえて、「その人が自分で選んだ自己アイデンティティを尊重してほしい、それが正しいか間違ってるかはまわりが決めることではない」とゲスト2人とも強調していた。
最後に、ろう社会における盲ろう者の孤立問題である。白づえが子どもに当たってしまったときが一番つらいがそれがなかなか伝わらないこと、レストランのライトを少し落とすだけで気軽に入れる盲ろう者は多いことなど新しく知ることばかりだった。「ろう者たちは聴こえる人の偏見・固定概念には敏感だが、自分の中にもあるとは気付かない」――この言葉は未だにとても印象強く残っている。
□■□■□ アルバイト (part-time jobs) ■□■□■
5月13日、第3期生の富田さん、第4期生の川上さんの卒業式 (commencement) をしんみり見届けたあとはずっとバイトの日々である。今年の夏は、今までのバイトに加えてアーカイブス (Archives) でのバイトを掛け持ちする。ろうに関する記録を管理するところで、歴史を垣間見ることができるだけでなく、集まった写真、本、芸術品などが整理整頓されていく過程を見ることもできる。夏休み中も新たに学ぶことが多そうでわくわくしている。
しかし日曜大工の風景って和むもんなんですねー。
□■□ 盲ろう者へのカウンセリング (counseling for deafblind people) ■□■
カウンセリング入門クラスの最後のゲスト講演は「重複障がい者へのカウンセリング」でテーマに、ギャロデット大学に多い重複障がい:盲ろう(弱視難聴含む)にしぼられた。アッシャー症候群の2人による講演は新しく学ぶことが多かった。
まず、自己アイデンティティの多様さである。例えば同じ聴こえにくさでも「ろう」、「聴覚障害」、「難聴」などと、自分の聴こえにくさをどう表現するか個々によって異なる。見えにくさにおいても同じだという。さらに年をとるごとに聴こえにくく見えにくくなるタイプや、環境によって聴こえ方や見え方が変わるタイプは、自己アイデンティティが変わりやすいそうだ。
ところで、アッシャー症候群はワーデンブルグ病などと並んでよく見られる遺伝性の病気である。自身がアッシャー症候群であることを示すとき、たいがいの人は「US(User Syndromeの略)」と表現する。しかしアッシャー症候群の症状には3タイプあり、その中には聴こえる人もいる。彼らは「US」よりも「RP(Retinitis Pigmentosa/網膜性色素変性症の略)」を好むらしい。「US」と言うとほとんどまたは完全に聴こえなくて見えにくいんだと思われることが多く、自分の状態やニーズが正しく伝わらないからだという。同じ病名でもその病名を使わないことがあるのはとても興味深かった。
これらを踏まえて、「その人が自分で選んだ自己アイデンティティを尊重してほしい、それが正しいか間違ってるかはまわりが決めることではない」とゲスト2人とも強調していた。
最後に、ろう社会における盲ろう者の孤立問題である。白づえが子どもに当たってしまったときが一番つらいがそれがなかなか伝わらないこと、レストランのライトを少し落とすだけで気軽に入れる盲ろう者は多いことなど新しく知ることばかりだった。「ろう者たちは聴こえる人の偏見・固定概念には敏感だが、自分の中にもあるとは気付かない」――この言葉は未だにとても印象強く残っている。
□■□■□ アルバイト (part-time jobs) ■□■□■
5月13日、第3期生の富田さん、第4期生の川上さんの卒業式 (commencement) をしんみり見届けたあとはずっとバイトの日々である。今年の夏は、今までのバイトに加えてアーカイブス (Archives) でのバイトを掛け持ちする。ろうに関する記録を管理するところで、歴史を垣間見ることができるだけでなく、集まった写真、本、芸術品などが整理整頓されていく過程を見ることもできる。夏休み中も新たに学ぶことが多そうでわくわくしている。





1年半くらいぶりですね。
まさかこのブログを見てるとは思わず、びっくりしました(笑
偏見と固定概念について、拙論ですが、
批評を受ける機会に恵まれることが大切な気がします。
時間を少しおいてからでもいいので、その批評を何の付加価値もない事実の1面として見れるようになったら、うまく消化できるように思います。自分もまだまだいたらないので、こんなこと言うのも恐れ多いですが。
この感じだと、会ったとき積もる話がたくさんありそうですね(笑
お互い少しずつ学んで、ステキな大人を目指しましょう(笑
コメントをどうもありがとう。