2011年4月生活記録 (第4期生 福永梢)[2011年05月11日(Wed)]
恒例のオレンジの季節がやってきたところで、ふと気付いたことがある。この1年間ほぼ毎日バナナを食べていた。夏はミキサーで豆乳バナナを作って、冬は温ヨーグルトにきなこ。まさか1年間ずっと食べていたとは思わず、ここまでバナナばかり食べたのは人生で初めてかもしれない。しかし今年の夏はペリカン・マンゴーが加わる。普通のマンゴーより黄色くてカットもしにくいが、つるんとさっぱりしていておいしい。20個で600円と安いので、思う存分楽しみたいと思う。
□■□■□ ろう文化における人生脚本 ■□■□■
学期末になり、心理学研究入門でのグループ作業もいよいよ大詰めにさしかかった。「研究費を投資してもらうためにプレゼンテーションする」設定で、研究企画を立てる。私のグループは「ろう文化における人生脚本 (Life Scripts)」を研究テーマに選んだ(註*)。問題は、比較的新しい研究なために資料が少ないことであった。そのため、一見まったく関係のないような研究論文の断片をつなぎ合わせて、なぜその研究テーマが重要なのか論理的に説明することを重心的にプレゼン準備をすることになった。ばらばらに違う方向を向いている線をきれいな一本の線にするだけでも難しい。それをグループで取り組むので、余計にややこしい。最終的になんとか首尾一貫したプレゼンを行うことができた。この作業では、個々の強みを活かして弱みをカバーするためには言語力も大きなスキルであることを痛感した。一方で、集団内での自己コントロールはアジア文化が得意とするもので、自分がもちあわせているものも認識することができた。
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【註】 もともと、人生脚本(Life Script) は1960年代に発展した理論である。人は誰しも「自分はこれからこういう人生を送るだろう」という大まかな人生計画をもっている。子どもを授かったとき、親は「この子はこういう人生を歩むだろう」と大まかに想像する。この人生脚本に基づいて、親の子どもへの接し方、教育のあり方が変わる。子どももまた、その期待に添えようとする。言いかえれば、親の期待とは違う人生を歩んだり不測の経験をしたりした子どもは、「親の期待に添えなかった」自分を情けない悪い子だと思い、罪悪感や劣等感を抱えやすくなる。1990年代に入って、この人生脚本が文化によって異なることが少しずつ発表され始めた。親ではなく、より大きい社会体系の中で人生脚本が決まると考えられるようになった。私のグループは、この理論を「聴こえる文化の中にいるろう児者」に応用した。
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□■□■□ 久しぶりに教える体験 ■□■□■
教育学入門では10分間授業を行った。自由にテーマを決め、授業計画を立て、ねらいや進め方など具体的に計画書を書いた。日本で教育を専攻していたので、とても懐かしかった。本番では、正しい腕立て伏せ、対象物を見たまま(紙を見ないで)デッサン、ネクタイの締め方など、個性満載な授業がされた。実生活と結びつけながら教える、という難しいが大切なことを改めて考えるよい機会であった。
□■□■□ 夏休みの予定 ■□■□■
多くの方の温かくも力強い支援のおかげで、志望大への合格をめでたく果たすことができた。この機会に感謝し、しっかり学んで大切に過ごしていきたい。夏休み中はアルバイト、大学院入学に備えて心理系の知識もしっかり復習しておくなど、いろいろと自分らしく日々を充実させようと思う。
□■□■□ ろう文化における人生脚本 ■□■□■
学期末になり、心理学研究入門でのグループ作業もいよいよ大詰めにさしかかった。「研究費を投資してもらうためにプレゼンテーションする」設定で、研究企画を立てる。私のグループは「ろう文化における人生脚本 (Life Scripts)」を研究テーマに選んだ(註*)。問題は、比較的新しい研究なために資料が少ないことであった。そのため、一見まったく関係のないような研究論文の断片をつなぎ合わせて、なぜその研究テーマが重要なのか論理的に説明することを重心的にプレゼン準備をすることになった。ばらばらに違う方向を向いている線をきれいな一本の線にするだけでも難しい。それをグループで取り組むので、余計にややこしい。最終的になんとか首尾一貫したプレゼンを行うことができた。この作業では、個々の強みを活かして弱みをカバーするためには言語力も大きなスキルであることを痛感した。一方で、集団内での自己コントロールはアジア文化が得意とするもので、自分がもちあわせているものも認識することができた。
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【註】 もともと、人生脚本(Life Script) は1960年代に発展した理論である。人は誰しも「自分はこれからこういう人生を送るだろう」という大まかな人生計画をもっている。子どもを授かったとき、親は「この子はこういう人生を歩むだろう」と大まかに想像する。この人生脚本に基づいて、親の子どもへの接し方、教育のあり方が変わる。子どももまた、その期待に添えようとする。言いかえれば、親の期待とは違う人生を歩んだり不測の経験をしたりした子どもは、「親の期待に添えなかった」自分を情けない悪い子だと思い、罪悪感や劣等感を抱えやすくなる。1990年代に入って、この人生脚本が文化によって異なることが少しずつ発表され始めた。親ではなく、より大きい社会体系の中で人生脚本が決まると考えられるようになった。私のグループは、この理論を「聴こえる文化の中にいるろう児者」に応用した。
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□■□■□ 久しぶりに教える体験 ■□■□■
教育学入門では10分間授業を行った。自由にテーマを決め、授業計画を立て、ねらいや進め方など具体的に計画書を書いた。日本で教育を専攻していたので、とても懐かしかった。本番では、正しい腕立て伏せ、対象物を見たまま(紙を見ないで)デッサン、ネクタイの締め方など、個性満載な授業がされた。実生活と結びつけながら教える、という難しいが大切なことを改めて考えるよい機会であった。
□■□■□ 夏休みの予定 ■□■□■
多くの方の温かくも力強い支援のおかげで、志望大への合格をめでたく果たすことができた。この機会に感謝し、しっかり学んで大切に過ごしていきたい。夏休み中はアルバイト、大学院入学に備えて心理系の知識もしっかり復習しておくなど、いろいろと自分らしく日々を充実させようと思う。




