• もっと見る
聴覚障害者留学
 
 このブログは、2004年度より特定非営利活動法人(NPO)日本ASL協会が日本財団の助成の下実施しております「日本財団聴覚障害者海外奨学金事業」の奨学生がアメリカ留学の様子および帰国後の活動などについてお届けするものです。
 コメントでいただくご質問はブログに書かれている内容の範囲のみでお願いします。それ以外の留学に関するご質問は日本ASL協会の留学担当にお問い合わせ下さい。
« 2011年3月生活記録 第4期生 武田太一 | Main | 2011年3月生活記録 (第5期生 川俣郁美) »
2006/4/28ブログ開設時からのアクセス数
UL5キャッシング
最新記事
カテゴリアーカイブ
リンク集
最新コメント
月別アーカイブ
https://blog.canpan.info/deaf-ryugaku/index1_0.rdf
https://blog.canpan.info/deaf-ryugaku/index2_0.xml
2011年3月生活報告 富田[2011年04月18日(Mon)]
ELIでのインターンシップから
 今学期は担任の先生の二回分の欠席の代理教師と、インターン上、二回分のpracticeで合計4回、クラスを受け持った。教えた内容といえば、数えられる名詞、数えられない名詞の違い、丁寧な依頼文、要求の使い分け(丁寧な言い方の程度)、現在完了形、またclauseを使った文で、過去形、現在形の使い分けの方法などである。つくづく思うがろう者は抽象的な表現が苦手で、とくに時制の使い分けなどには、Time lineや、図を用いた視覚的なアプローチ方法が理解しやすいようだとおもった。こういった面では日本でもアメリカでもあまり差異がないように感じたが、やはり全体としてみると、それぞれに持っている第一言語が異なる面、生徒たちのmeta-linguistic knowledgeを有効に生かした特定的なアプローチを列挙するのはむずかしい。これがアメリカのESL Teaching アプローチの一番難しい所でもあり、これは日本でも同様の事であると感じている。忙しかった実習も来週で終わりを締めくくり、改めてこの機会を与えてくださったELIのスタッフ、またDeaf Education Departmentには感謝の気持ちでいっぱいである。

Language Acquisition
前半には子供の言語習得にどういった現象、環境、要因がどういった影響をあたえるのか、またろう児/難聴児、健常児の言語習得の違いについて学び、後半からは第二言語の言語習得、またろう者/難聴者、健常者の言語習得プロセスに集中した。言語学と教育学とではbilingualという言葉の使い方にも大きく違いがあり、改めて言語学からの視点を学ぶことで、改めて視野が広がった面もある。例えば、視覚能力が臨界期までに言語ユニットとして認識する能力として、発達された場合、L2ではなくM2と定義付けされるとか、細かいところではあるが、そういう細かい意味付けの枠組みになるほどとおもったり、ろう教育学科では言語そのものを中心にみるよりも、児童の言語能力の程度、状況にあわせて教育アプローチや、クラス内でのTeachingそのものに目が行くから、やはり違うとおもう。

Field Method

Saudi Arabia手話のリサーチも終わりに迫っている今では、ほとんどの学生が締め切りのレポートの作成などにいそしんでいる毎日である。突然ではあるが、私たちのレポートが2012年のSign Language Studiesの研究寄稿として発行されることになった。興味のある方は読んでほしい。私の分野はPhonology are(音声学)である。


あと三週間、、、、
クラスが終わるまでもうあと一ヶ月を切った。徹夜続きの毎日が続いている今では、卒業まであと何日とカウントダウンしていたり、もう後○日もないのか、と焦ったりと、やたら忙しいが、やはり卒業する以上は自分に悔いのないように一つ一つを大切にしていきたいとおもう。
この記事のURL
https://blog.canpan.info/deaf-ryugaku/archive/482
トラックバック
※トラックバックの受付は終了しました
 
コメントする
コメント