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聴覚障害者留学
 
 このブログは、2004年度より特定非営利活動法人(NPO)日本ASL協会が日本財団の助成の下実施しております「日本財団聴覚障害者海外奨学金事業」の奨学生がアメリカ留学の様子および帰国後の活動などについてお届けするものです。
 コメントでいただくご質問はブログに書かれている内容の範囲のみでお願いします。それ以外の留学に関するご質問は日本ASL協会の留学担当にお問い合わせ下さい。
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2011年3月生活記録 第4期生 武田太一[2011年04月11日(Mon)]




春休みを前にして中間試験があったり、春休み後もギャロデット大学を訪問したりワークショップに参加したりなど多忙を極めた。春休み中は今までの講義の復習をするつもりでいたのだが、東日本大震災が発生し勉強どころではなく家族や友人・知人への安否確認など日本の状況がずっと気になっていて、ほとんどアパートに引きこもってインターネットを介して常に情報を見ていた。大震災発生から1ヶ月経った今、落ち着きは取り戻してるがアメリカにいて何も出来ない自分に歯がゆさを感じている。人々の記憶から大震災のことが薄れていく中でおそらく支援金集めも下降を辿るかもしれないので、ボストンでもデフコミュニティを中心に日本について話をしたり、支援金集めをしていこうと思っている。

● ボストン大学でのデフイベント
毎年行われているDeaf Deaf Worldという企画が開催された。これはASLを受講している学生を対象に、聾者の世界を体験してもらおうという趣旨で開催された。ASL3〜4の生徒はいくつかのブースを担当し、旅行会社・銀行・ホテル・バー・レストランなど手話で対応する。そこにASL1〜2の学生がやってきて、一切声を使わずに手話で対応するので、学生たちはコミュニケーションがうまく取れないというもどかしさを実感するのである。普段自分たち聾者が聴者の世界で感じていることを、理解していくのは大事なことではあるが年に1回というのは物足りなさを感じる。こうした企画をどんどん出していけたらと思う。

● 中間試験
算数教授法、ASL4クラスでそれぞれ中間試験があった。当然ながら今まで講義で習ったことが出されているので、ちゃんと解くことが出来た。ただし算数教授法で出された別パートの問題は講義では触れていない言い回しが出てきたため、英語を読み取るのに苦労した。同じ問題でもいろんな言い方が出てくるので、それらの言い方に慣れるようにしていきたい。

● ギャロデット大学
日本にある手話研修センターとギャロデット大学を繋いで行われる遠隔講義を拝聴してきた。講師はWilly Conley氏で聾演劇についていろいろとお話を聞くことが出来た。Conley氏もボストン大学卒業と聞いて親近感があり、感情豊かなお方であった。自分も地元三重で手話劇コンクールに何度か出場しているだけにあって、再び劇をやりたい気持ちが湧いてきた。ボストンはあちこちで劇が盛んなので、どこかにひっそり潜り込めないかと妄想している。

● ワークショップ
聾児への英語指導におけるワークショップを受講した。手話で英語を教えることにどういう意味を持つかいろいろ考えさせられた。英語対応手話で教えようと思うと、英語の文法は崩れていなくても手話の文法を崩していることになり、聾児たちは混乱する。また逆に英語の文法が明らかにおかしい文章を聾児に見せて手話で表現してもらおうと思ったら、表せない。聾児は手話・英語双方の文法を理解していけるので、教師たちは適切なアプローチが必要であることを学んだ。

● 今後の予定
4月に入り、ようやく暖かくなってきて春の訪れを感じた。Deaf Studies Officeでのアルバイトを始めた上に、学期末が近づいているにつれ講義で最終プロジェクトに取り組むなど更なる多忙を極めそうだが、体に無理のないように充実に過ごしていきたい。


スーパームーン月


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