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聴覚障害者留学
 
 このブログは、2004年度より特定非営利活動法人(NPO)日本ASL協会が日本財団の助成の下実施しております「日本財団聴覚障害者海外奨学金事業」の奨学生がアメリカ留学の様子および帰国後の活動などについてお届けするものです。
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2010年8月生活記録 (4期生 川上恵)[2010年09月14日(Tue)]
   7月の生活記録に続き、今月はケニアろう連盟の活動について報告したい。インターン先の事情で予定が変更になり、ろう連盟の活動の手伝いをする機会に恵まれた。ケニアろう連盟理事長は、日本財団のWDL(World Deaf Leadership)の元奨学生で、日本にも講演のために何度か来日したことがあり、かなりの新日家である。

  ろう連盟は、2010年8月4日の憲法改正案の国民選挙に向けて、各地方でろう者を対象にした「Civic Education(市民教育)」の説明会を開いた。その目的は、選挙に向けて憲法改正案のないようの理解を深めるためである。これまで説明会を開いたのも関わらず、ろう者に対する情報保障がないためにろう連盟が仲介的存在としてろう者にも理解できる説明会をというのが、この企画の発端である。改正案の中に、ケニア手話を公用語として明確に表記すると認定が含まれている。投票で公用語として認められることになれば、将来のろう社会での活動の発達に期待が予想される。その結果、国民選挙によって憲法改正案が認められた。

  私が派遣された説明会は、首都ナイロビからバスで約5時間にある東部や2時間のところにある中部で行われた。仕事の内容は、会場の設備や受付などの準備をした。参加者の中には弱視ろう者がいたのだが、盲ろう者通訳を準備していなかったのもあって、代わりに通訳ボランティアをすることになった。また、配布したアンケートに書かれてある質問の内容を理解できないろう者もいたため、内容を理解して回答できるようにケニア手話を含め、身振り手振りで説明した。といっても私のケニア手話の技術はまだまだ未熟であるので、念のために他のケニアろう者に協力してもらいながら、記入を手伝ってもらったりするなど工夫をした。説明会の中で特に質問が多かったのが、意外と土地相続に関する内容であった。農業で生計を立てている人も少なくないため、相続に関する憲法改正案に不安を抱く人が多いのもうなずける。

  憲法改正の選挙キャンペーン中では、テレビや演説中に政治家や支援者達が踊っている姿がよく見られた。ダンス好きなアフリカ、ケニア人ならばの自然なスタイルだろう。また、クリスチャンが多く、ろう者の集まりの前後にはお祈りの時間が多く見られた。選挙当日は、友人と一緒に選挙場所へ行ったが、今回は2007年に暴動が起きた選挙と違って、平和な雰囲気だったそうだ。その日は、国休日となっており、会社やお店が殆どお休みだった。普段沢山の人々が通りかかる街だったのも関わらず、その日は静かだったので違和感を感じた事もあった。面白いことに投票を終えた人は、小指に色をつけるのである。日本の感覚から言えば、手の甲に×印をつける感覚と同じだろう。

  ケニアは、時間がゆったりして、のんびりするのが好きな私にとってはちょうどいい環境であった。待たされたり、時間が延ばされたりしても、「郷に入れば郷に従え」のようにケニア文化と受け入ればあまり気にならない。地方へ移動中によくバスを使ったのだが、その運転手さん達の運転は結構荒い。規定道路からはみ出して他の車を追い越しするなど、端から見ればハラハラしてしまいそうな話だが、プラス思考でいくとスリルがあるので、慣れてしまえば面白いのだ。

  滞在中に色々あったのだが、これまでの経験を活かすことができたのとインターンを通してケニア社会、ケニアろう社会の現況を知ることができた。特に考えさせられたことといえば、ボランティアや現地で働くからには、現地の人にとって一番良いことは何かと最優先に考えなければならない。国民性や性格によってそれぞれ違ってくると思うが、外国人である以上、自分はどの立場にいるか自覚しなければならない。その国の価値観や文化を次の世代へ継続させる、またしていくためには自分の立場を自覚した行動が必要であろう。

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