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聴覚障害者留学
 
 このブログは、2004年度より特定非営利活動法人(NPO)日本ASL協会が日本財団の助成の下実施しております「日本財団聴覚障害者海外奨学金事業」の奨学生がアメリカ留学の様子および帰国後の活動などについてお届けするものです。
 コメントでいただくご質問はブログに書かれている内容の範囲のみでお願いします。それ以外の留学に関するご質問は日本ASL協会の留学担当にお問い合わせ下さい。
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2009年11月生活記録 (第5期生 川俣郁美)[2009年12月21日(Mon)]
11月。フリーモントもめっきり冷え込んできて、お気に入りのビーチサンダルも履けなくなってしまった。10月31日にサマータイムが終了し時間が1時間早まったため、6時ごろ日が日没だったのが5時日没となりさらに日が短くなった。
ここフリーモントは星空がとてもきれいである。フリーモントは背の低い建物ばかりなのでかなり遠くの空まで見渡せる。シャワー後や、就寝前に歯磨きをしながら、家の庭から広大な星空を眺め心をリフレッシュさせて眠りに就く。


◆◇Individualized Project - 個別プロジェクト◇◆◇
英語クラスにIndividualized Language Improvement Projectという、自身の英語力向上のために個人的に何かに取り組み、学期の終わりに提出するというプロジェクトがある。私は(1)一冊の本を読み、章ごとにまとめ、 (2)先生に文法などを見てもらい、書き直す、というやり方で取り組むことにした。
9 月10月は他の課題に取り組むことで精いっぱいでほったらかしだった。今月また再開したのだが、8月に読んだ時よりもスムーズに読めている自分に驚いた。まだまだ読むスピードは遅いが、文章の意味が前よりも速くつかめるようになった。知らず知らずのうちに私の英語力は伸びていたみたいだ。


◆◇Deaf Blind - 盲ろう者◇◆◇
私のクラスメイトに盲ろう者がいる。盲ろうといっても全盲ろう、盲難聴、弱視ろう、弱視難聴といろいろな人がいる。また弱視にも種類がいくつかあり、正面が見えない人、逆に正面のみ見える人、ぼやけて見える人、などがいる。彼の場合は正面のみ見えるので、彼と話すときは一定の距離を保ち、小さい範囲で手話をするようにする。

聴者は「聴く」ことを当たりまえのことだと思っているため、聴こえない自分が想像できず「もし私が耳が聞こえなかったらやっていけない。」など、聴こえないことをマイナスに受ける人が多い。実際、聴こえる人に何度か言われたことがある。ろう者にとっては音のない世界が当たり前のことであり、様々な工夫して視覚から情報を得ている。しかし社会がその様な配慮をしないとき、そこで初めて「障害」が生じる。

だが私も聴者と似たような者の一人であった。私はほとんどの情報を視覚から得ている。だが、その私がもし全盲ろうになったら…?触手話での会話…?相手の表情はどうやって読み取るのか。相手が私の話を理解しているのかどうやって判断するのか。「見る」ことに頼り切っている私は盲ろうの自分が想像できなかった。

そのことを彼に話してみると、彼は「手にも表情があるんだよ。」と言った。この言葉を聞いて、目からうろこが落ちた。声にトーンがあるように手にもトーンがあるのだ。硬い表情の時は手話表現も硬くなり、柔らかい表情の時は手話表現も硬くなる。聞き手は話し手の手をトントンと叩いて相づちを打ち、相手の手をギュッと握りかえして「え!?」と驚きを伝える。「hahaha」という指文字を表して笑っていることを伝える。

コミュニケーションに限界はない。

後ろからバットで頭を殴られたような衝撃を受けた。自分の勝手な先入観が限界を作ってしまっていた。自分の視野の狭さを思い知った瞬間だった。今後さらに盲ろう者と関わり、さらに彼らとのコミュニケーション方法を知り、ジョークが言い合えるようになれたら、と思う。12月に行われる北カリフォルニア盲ろう協会クリスマスパーティにボランティアとして参加できることになったので楽しみだ。

盲者の見え方のいろいろ




◆◇Thanksgiving – 感謝祭◇◆◇
11月下旬は感謝祭があり4日間休みだった。アメリカでは感謝祭はクリスマスと同様とても大切な祝日で、家族みんなが集まり食事をする。一般的にアメリカの伝統料理である七面鳥料理やマッシュポテト、かぼちゃパイ、コーンブレッドがテーブルに並ぶ。特にコーンブレッドは私の大好物であり、感謝祭が近づいてくるにつれて、お腹が空くと私の頭の中はコーンブレッドのことでばかり頭に浮かんだ。コーンブレッドとはトウモロコシの粉を使って焼いたパンで、表面は香ばしく、中はプチプチした食感が特徴のパンである。2年前に初めてアメリカで食べ、大好きになった。焼きたてにバターを塗って食べるのがたまらなく美味しい。我慢できなくなった私は学校帰りにスーパーへ寄り、トウモロコシ粉を買ってコーンブレッドを焼いた。うーん、おいしい!感謝祭にまたコーンブレッドを焼き、かなりの量を食べたので、感謝祭の後は怖くてしばらく体重計に乗れなかった。笑
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