• もっと見る
聴覚障害者留学
 
 このブログは、2004年度より特定非営利活動法人(NPO)日本ASL協会が日本財団の助成の下実施しております「日本財団聴覚障害者海外奨学金事業」の奨学生がアメリカ留学の様子および帰国後の活動などについてお届けするものです。
 コメントでいただくご質問はブログに書かれている内容の範囲のみでお願いします。それ以外の留学に関するご質問は日本ASL協会の留学担当にお問い合わせ下さい。
« ご支援ありがとうございました | Main | 2009年5月生活記録 (第4期生川上恵) »
2006/4/28ブログ開設時からのアクセス数
UL5キャッシング
最新記事
カテゴリアーカイブ
リンク集
最新コメント
月別アーカイブ
https://blog.canpan.info/deaf-ryugaku/index1_0.rdf
https://blog.canpan.info/deaf-ryugaku/index2_0.xml
2009年5月生活記録 (第4期生 福永梢)[2009年06月03日(Wed)]
  5月21日、オーロニ大学卒業式にてJASS副会長野崎留美子さんのOutstanding Alumni Award受賞を見届けた。受賞の言葉では、ご自身の米国留学、JASS設立、日本財団の助成による聴覚障がい者海外奨学金事業の推進などについて触れ、「時間」「場所」「人」の3つがうまく折り重なったとき夢が叶うと締めくくり、拍手喝采を受けた。
本当におめでとうございます!!


------- 学期末テスト -------
  
  4月の宿題ラッシュが去り、今度は学期末テストがやってきた。宿題ラッシュに比べて楽になるはずが、ASLクラスでのDVD作りと引越しの準備が重なってきた。週末はお気に入りのコーヒーショップに宿題とパソコンを持ち込んだ。気付いたら1日中そこにいたこともあり、私だけの裏メニューもできたほどであった。

------- 春学期の授業から学んだこと -------

  ASLクラスでの2度のDVD作りとASLの自己分析は自分のASL力を上げるのにとても役立ったと思う。学ぶという点ではASL(日本手話)と英語(日本語)は変わらない。学ぶコツをつかむ、とにかく使う、自己分析する(自分のASL、英語について知る)が言語を得るときの基本的なポイントだと思う。英語クラスとASLクラスのレポートはその量と時間と自分の英語力がかみ合わず、苦しかった。しかし、その代わりに英語への大きな「慣れ」を得ることができた。夏学期の英語クラスで自分の英語力をできるところまで上げて、大学院で本来の学業に少しでも励むことができるように準備しておきたい。心理学では、日本語で覚えている知識を英語で覚えることがとても新鮮だった。スラスラと頭に出てくるまでには至らないが、身体や性格などの語彙を増やすこともできた。「あ、この言葉見たことある!」という経験の積み重ねが記憶につながることは、ハリーポッターで証明済みである。ろう文化とろう教育では、さまざまな立場の見方を知ることができて大変興味深かった。異なる立場の「存在」と「その見方」を知ることは簡単なようで難しい。ろうに関する2つの授業から、この難題を解くヒントをいくつか得ることができた。コミュニケーション手段を得ることが第一目的だった秋学期に比べて、春学期はより学問的に充実していたように思う。

------- お食事会とパーティー -------

  ろう・難聴留学生のうち韓国人3人と日本人4人が、この春オーロニ大学を去るということで、カウンセラーと英語の先生がご厚意にもお食事会を開いて下さった。お二人から新たな門出への言葉をいただき、大学院へ進学することの実感がより増したのと同時に少しさみしくも感じた。後日には、春学期が終わったことを祝して、友人宅で打ち上げがあった。料理を持ち込み、バーベキューをしたり、庭のロッジにソファーを並べて映画を見たりした。こういうゆったりしたパーティーは好きなので、自分もいつか主催する側になってみたいなぁと思いながら楽しく過ごした。オーロニ大学で出会ったいくつかの縁に感謝しながら、残る夏学期も楽しんでいきたい。
この記事のURL
https://blog.canpan.info/deaf-ryugaku/archive/296
トラックバック
※トラックバックの受付は終了しました
 
コメントする
コメント