2008年5月 生活記録(第2期生 高山 亨太)[2008年05月30日(Fri)]
進級試験
春学期のクラスの最終レポートの提出〆切が終わると、すぐに進級試験が実施された。具体的には5月7日午前9時から9日午後3時までの54時間の期限内に各質問に回答するという方法である。進級試験は、オンラインで問題が出されるので、大学にいる必要がないためクラスメイトの中には、ニューヨークなどの東海岸エリアに実家があるため試験前日に里帰りして、実家で試験を受けた人もいた。私は学生寮に住んでいるので、ほぼ3日間にわたって寮の自室にこもって試験を受けた。食事の時以外は、ほぼ1日中部屋にこもっていた。クラスメイトとともに食事をしたりして、精神的に支え合ったりした。
出題の内容は、スペイン系アメリカ人の家族のケースについて、これまで習ってきた5つのクラス(領域)から質問が出され、ケースの状況を分析し、支援方法を熟慮した上で論文形式にて15ページ以内にて回答するという方法である。このケースは、一人の母親と3人の子ども、その両親がその関係修復や1人の聴覚障害のある子どもの白血病の発症に伴う諸問題にどのように対応するのかという内容であった。このケースに対して、これまでに習ってきた人間行動と社会環境(Human Behavior and Social Environment)、社会福祉援助技術理論(Social Work Practice)、Foundation Field Practicum(現場実習)、Social Policy(社会福祉政策)、及びResearch(調査)の各理論や知識を基にどのように支援したらいいのか考察が求められた。回答に当たっては、APA(American Psychological Association)の論文執筆マニュアルの厳格な適用が求められた。ほぼ3日間徹夜のような状況で、精神的にもきつかったが、いざ終わってみると充実感と心地良い疲労感を感じた。合格発表は、週明けの12日で、当日は、再試になった時のために朝から準備していたが、教授陣の会議スケジュールの都合なのか、午後7時まで結果発表がなく、ハラハラさせられたが、結果的に幸いにも合格を頂くことができたことは次の学年に向けての大きなはずみになった。しかし、細かい部分で課題が残っているところもあり、個人的に教授に会いに行って、フィードバックを頂いた。秋学期に向けて、復習するなどして準備したいと思っている。
APA
APAとは、アメリカ心理学協会(American Psychological Association)が発行している論文執筆の体裁のことを指している。APAの目的は、論文のPlagiarism(無断盗用)を防ぐことと、論文として読みやすい体裁を作ることが大きな目的の1つであり、現在は第5版が出版されている。多くのアメリカの学会誌がAPAを採用していることで知られている。ギャローデット大学だけではなく、多くの大学がPlagiarismに対しては、厳しく対応しており、違反した学生は退学させられるということも珍しくはないようだ。近年の日本のアカデミック界でも教授や研究者による論文のねつ造や無断盗用が問題とされているが、私としては、インターネットが普及した今、学生によるPlagiarismが大きな問題として取り上げられるべきだと考えている。多くの大学は、学生のPlagiarismに関する規則などを詳細に定めているとは言い難いのが現状であろう。現在、素行社会でもあるアメリカにてPlagiarismとAPAについて、さらに厳格に学ぶことができたことも留学の大きな成果の1つであると考えている。
パーティーと卒業式
進級試験が終わった後、複数のクラスメイトと打ち上げをしたり、この夏に日本に帰国する友人の送別会に参加したりした。普段は、宿題などで忙しく、なかなかこのような楽しいオアーティーなどに参加する機会がないので、このときは本当に楽しい時間を過ごすことが出来た。
また5月16日には、何名かの友人が卒業するので、見送るために卒業式に参加した。手話という言語を中心に式の進行が進められるので、いつ参加しても感動する卒業式である。ある意味で、聴者の世界から見たら、バリアフリーな卒業式でもある。去年も参加したが、今年の卒業式は、卒業生の数が少ないように感じた。ともかく、来年の5月に卒業式に参加できるようこれからも頑張っていきたい。
祖母の逝去
個人的なことではあるが、小さいときからこれまでいつも近くで応援してくれていた祖母が進級試験の前に逝去した。留学すると決心したときにも、反対せずに応援してくれた祖母であり来年度のGallaudet Universityの卒業を報告したかったが、祖母に教えてもらったことや思い出を胸に今後ともに精進していきたい。
春学期のクラスの最終レポートの提出〆切が終わると、すぐに進級試験が実施された。具体的には5月7日午前9時から9日午後3時までの54時間の期限内に各質問に回答するという方法である。進級試験は、オンラインで問題が出されるので、大学にいる必要がないためクラスメイトの中には、ニューヨークなどの東海岸エリアに実家があるため試験前日に里帰りして、実家で試験を受けた人もいた。私は学生寮に住んでいるので、ほぼ3日間にわたって寮の自室にこもって試験を受けた。食事の時以外は、ほぼ1日中部屋にこもっていた。クラスメイトとともに食事をしたりして、精神的に支え合ったりした。
出題の内容は、スペイン系アメリカ人の家族のケースについて、これまで習ってきた5つのクラス(領域)から質問が出され、ケースの状況を分析し、支援方法を熟慮した上で論文形式にて15ページ以内にて回答するという方法である。このケースは、一人の母親と3人の子ども、その両親がその関係修復や1人の聴覚障害のある子どもの白血病の発症に伴う諸問題にどのように対応するのかという内容であった。このケースに対して、これまでに習ってきた人間行動と社会環境(Human Behavior and Social Environment)、社会福祉援助技術理論(Social Work Practice)、Foundation Field Practicum(現場実習)、Social Policy(社会福祉政策)、及びResearch(調査)の各理論や知識を基にどのように支援したらいいのか考察が求められた。回答に当たっては、APA(American Psychological Association)の論文執筆マニュアルの厳格な適用が求められた。ほぼ3日間徹夜のような状況で、精神的にもきつかったが、いざ終わってみると充実感と心地良い疲労感を感じた。合格発表は、週明けの12日で、当日は、再試になった時のために朝から準備していたが、教授陣の会議スケジュールの都合なのか、午後7時まで結果発表がなく、ハラハラさせられたが、結果的に幸いにも合格を頂くことができたことは次の学年に向けての大きなはずみになった。しかし、細かい部分で課題が残っているところもあり、個人的に教授に会いに行って、フィードバックを頂いた。秋学期に向けて、復習するなどして準備したいと思っている。
APA
APAとは、アメリカ心理学協会(American Psychological Association)が発行している論文執筆の体裁のことを指している。APAの目的は、論文のPlagiarism(無断盗用)を防ぐことと、論文として読みやすい体裁を作ることが大きな目的の1つであり、現在は第5版が出版されている。多くのアメリカの学会誌がAPAを採用していることで知られている。ギャローデット大学だけではなく、多くの大学がPlagiarismに対しては、厳しく対応しており、違反した学生は退学させられるということも珍しくはないようだ。近年の日本のアカデミック界でも教授や研究者による論文のねつ造や無断盗用が問題とされているが、私としては、インターネットが普及した今、学生によるPlagiarismが大きな問題として取り上げられるべきだと考えている。多くの大学は、学生のPlagiarismに関する規則などを詳細に定めているとは言い難いのが現状であろう。現在、素行社会でもあるアメリカにてPlagiarismとAPAについて、さらに厳格に学ぶことができたことも留学の大きな成果の1つであると考えている。
パーティーと卒業式
進級試験が終わった後、複数のクラスメイトと打ち上げをしたり、この夏に日本に帰国する友人の送別会に参加したりした。普段は、宿題などで忙しく、なかなかこのような楽しいオアーティーなどに参加する機会がないので、このときは本当に楽しい時間を過ごすことが出来た。
また5月16日には、何名かの友人が卒業するので、見送るために卒業式に参加した。手話という言語を中心に式の進行が進められるので、いつ参加しても感動する卒業式である。ある意味で、聴者の世界から見たら、バリアフリーな卒業式でもある。去年も参加したが、今年の卒業式は、卒業生の数が少ないように感じた。ともかく、来年の5月に卒業式に参加できるようこれからも頑張っていきたい。
祖母の逝去
個人的なことではあるが、小さいときからこれまでいつも近くで応援してくれていた祖母が進級試験の前に逝去した。留学すると決心したときにも、反対せずに応援してくれた祖母であり来年度のGallaudet Universityの卒業を報告したかったが、祖母に教えてもらったことや思い出を胸に今後ともに精進していきたい。