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聴覚障害者留学
 
 このブログは、2004年度より特定非営利活動法人(NPO)日本ASL協会が日本財団の助成の下実施しております「日本財団聴覚障害者海外奨学金事業」の奨学生がアメリカ留学の様子および帰国後の活動などについてお届けするものです。
 コメントでいただくご質問はブログに書かれている内容の範囲のみでお願いします。それ以外の留学に関するご質問は日本ASL協会の留学担当にお問い合わせ下さい。
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2025年9月「手話劇の感想など」金本小夜(19期生)[2025年10月08日(Wed)]
みなさんこんにちは。
10月になりましたね。前も書いた気もしますが、イギリスではハロウィンを祝うのは主流ではなく、もう一足飛びにクリスマスのグッズがあちこちに見られます。日本ほどではないですが、まだまだ暖かく、葉っぱもまだらに紅葉していて、秋序盤、という感じです。

9月は実は前から楽しみにしていた劇を見に行きました。
タイトルは『Deaf Republic』。ウクライナ系アメリカ人のイリヤ・カミンスキーが書いた幻想的な詩物語が原作で、一体どうやって舞台化するのだろうととても気になっていました。
ストーリーは、架空の都市ヴァセンカに占領軍がやって来るところから始まるのですが、彼らの命令を聞かなかった男の子が撃ち殺されます。しかしこの男の子は実はろう者で、命令が聞こえなかったのでした。
不思議なことに、翌日また占領軍が来た時には、街全体がろう者になっており、誰一人命令が聞こえず、占領軍は自分たちの言葉が無力だと悟り、どうしていいのかわからなくなります。
一方でサイドストーリーもいくつかあり、ろうのカップルの日常や、クラブの女経営者の話など、いろいろな筋が絡み合っています。
もちろん原作は英語で書かれていますが、劇ではイギリス手話と字幕で主に展開されて、多くの観客を上手に動員できる形になっていました。
私が選んだ公演日は監督と脚本家のトークがある日で、主催した劇団のDead Centreの監督と、今回の脚本および手話の監修も行ったゾーイ・マクウィニーが対談しました。マクウィニーは現在イギリスのろう演劇の先駆者的な存在で、先日ウェルカムコレクション図書館であった手話のイベントにも、その前にあったグローブ座の手話劇でも主要メンバーとして活躍していました。この方をフォローしてたら面白いろうのイベントに色々立ち会えそうです笑
トークの内容は主に多様性ということにフォーカスしていて、ろうと聴についてだけでなく、Dead Centreがアイルランドの劇団であり、マクウィニーがベルギーとイギリスの両親を持ち、原作者がウクライナ系アメリカ人であることが彼ら自身とても面白いと感じているようでした。そしてやはりどうしても現実の戦争問題が絡んでくる内容でもあったため、観客にいたウクライナからの移民の方が熱弁を振るうというアクシデントもありました。

本当はもっと色々書くことを考えていたのですが、ちょっと9月頭に体調を崩して、なかなか画面を長く見ているのが辛いので、今回は短めで失礼しますね。おかげでイギリスの病院事情に少し詳しくなりましたよ笑
10月中に何とか体調を整えて、論文に臨みたいと思います。IMG_7160.jpegIMG_7155.jpeg
Posted by 金本 at 06:09 | 奨学生生活記録 | この記事のURL
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