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聴覚障害者留学
 
 このブログは、2004年度より特定非営利活動法人(NPO)日本ASL協会が日本財団の助成の下実施しております「日本財団聴覚障害者海外奨学金事業」の奨学生がアメリカ留学の様子および帰国後の活動などについてお届けするものです。
 コメントでいただくご質問はブログに書かれている内容の範囲のみでお願いします。それ以外の留学に関するご質問は日本ASL協会の留学担当にお問い合わせ下さい。
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2007年11月 生活記録【第2期生 谷口】[2007年12月20日(Thu)]
サマータイムの時期が終わり、そろそろ寒さが忍び寄る季節になってきた。11月下旬にTHANKSGIVINGという祝日があり、約1週間休講となったので友人20人でバージニア州の田舎にあるロッジで2泊した。1泊目の夜は1人の友人が七面鳥料理に腕をふるってくれ、2日目の夜は日本のカレーを作り、そしてその後にゲームをするなど楽しく騒げた3日間であった。さらにそのロッジには露天風呂があり、初めて外国人と一緒に入浴するという経験を味わうことができたことも1つ思い出になった。

■IIP

<Deaf Culture class>
今学期で”Deaf Culture”という講義を受講してきてその講義の中でろう文化について討論する時間がかなりあったが、今「ろう文化とは何か」と言われてみるとその答えに戸惑ってしまう。講義の最終日に、私も含めて生徒たちが再度それについて議論し、「ろう文化とはろう者の言語である手話(表情も含める)を初めとして、ろう者に呼びかける時は机を叩いたり電灯を消したり、週末にはろう者同士でバーなどに行ってストレスを発散したりする。」という曖昧な答えしか出せなかった。また、2人のクラスメイトが最終プレゼンテーションのためにギャローデット大学内で色々な学生にインタビューをしたが、ろうとしてのアイデンティティがすでに確立している学生でさえ明確に答えられなかった。それはろう文化という言葉がまだ浸透していないのか、きちんと自分の中で理解出来ていないのか、もしくは「文化」という言葉と同様に定義が年ごとに変わるからなのか。それもまた教育とは違った面で面白い疑問となった。

<ASL/English bilingual ED class>
その講義で北欧のバイリンガルろう教育について話し合う機会があったが、それについて書きたい。スウェーデンやデンマークなど北欧ではバイリンガルろう教育の先進国でもあり、それらの国の法律の下により聾学校や家庭内でもバイリンガルろう教育が進められている。実際、去年3月に北欧教育視察をしてきたが、今まで日本手話に興味のなかった私が180度変わったくらい刺激の多かった旅行だった。また、その国々には教材開発研究所というのがあり、ろう者のための教材を開発している。しかし、それとは反対に人工内耳を装着している子どもが年々と増加してきている。それはなぜだろうか。まだはっきりと理由は見出せないが、北欧のバイリンガルろう教育は聴覚障害者と健聴者の共存をめざすことを基本としているため、それが返って聴覚障害者と健聴者の区別がつかなくなり、ろうとは何かを考える機会を見失っているろう者が増加してきてしまったということも考えられる。共存も大事だが、それ以前にろう者としてのアイデンティティを育むバイリンガルろう教育も必要だということを考慮していかないといかない。

■抱負
12月の第一週に講義とテストそしてレポートの提出が終わり、その後は冬休みに入る予定である。これまでお正月は必ず家族や親戚と共に過ごすという伝統を守ってきたが、今年の冬休みは日本に一時帰国せず外国で初のお正月を迎えることになる。なぜならば、来年の夏頃に留学生活を終え日本に一時帰国する予定なので、今年の冬こそはお正月やクリスマスを通してアメリカの文化を肌で感じ取ってみたいと思ったからである。来月に私の仲の良かった友人が今学期で留学生活を終え、母国に帰国する予定なので来月にその友人の付き合い時間を増やして思い出を作っていきたい。
Posted by 谷口恵美(第2期) at 02:33 | 奨学生生活記録 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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