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聴覚障害者留学
 
 このブログは、2004年度より特定非営利活動法人(NPO)日本ASL協会が日本財団の助成の下実施しております「日本財団聴覚障害者海外奨学金事業」の奨学生がアメリカ留学の様子および帰国後の活動などについてお届けするものです。
 コメントでいただくご質問はブログに書かれている内容の範囲のみでお願いします。それ以外の留学に関するご質問は日本ASL協会の留学担当にお問い合わせ下さい。
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2024年3月「今回はシェイクスピア舞台の話が本題です」金本小夜(19期生)[2024年04月07日(Sun)]
こんにちは。
日本では先日遅めの桜の開花宣言があったというニュースを見ましたが、そろそろ春も到来した頃でしょうか?
イギリスは今年は暖かく、2月頃から早くも水仙やクロッカスがあちこちに見られましたが、今は桜も咲き始めて、とても賑やかです。そう、イギリスにも桜があるのです。ただ日本のように花に特化した桜ではなく、あくまでさくらんぼの方がメインで、wild cherryとbird cherryがイギリス原産の桜の木として知られているようです。ちなみに児童文学のメアリー・ポピンズに登場するバンクス一家が住んでいるのがチェリーツリーレーンという名で、ディズニーの映像でも桜並木がある通りとして描かれているのですが、つまり20世紀初めの頃にはもうイギリスでも馴染みの花として存在していたのだな、などと考察すると面白いです。

さて私の方は3月末無事進級試験用の論文を提出することができました!
といっても論文としてひとまとめになっているものではなく、全体の概要、章立てと各章の計画、それからこれまで書いたものをとりあえずまとめて15000ワードくらいのものを出したのですが、私自身、これまで博士論文ほどの規模(長さ)のものを書いたことがなく、一章すらまともにまとめ上がってない!わー!とちょっとパニックになったりしていました。(そして指導教官の先生から、完成したものの提出は求められてないから落ち着きなさい、と宥められる…笑)
この後2、3週間後にVivaと呼ばれる口頭試問があり、それで進級の可否が決まるのですが、私は面接というものが全く得意ではないので、しっかり準備して望まないとな…と思っています。


ちなみに提出が終わった翌日、自分へのご褒美にシェイクスピアのオセローの劇を見に行きました。手話の勉強も兼ねて、BSL通訳がついている公演を選んだのですが、ちょっとこの通訳の仕様に感動してしまったので、今回ブログ文字数超過しそうなんですが、語らせてください。
前にもリーズで一度BSL通訳付きのオペラを見に行ったのですが、こちらは舞台の脇で、通訳士さんが黒い目立たない服を着て、じっと立ったまま手話通訳をしてくれていました。もちろん手話通訳が付くだけでもすごいのですが、そのやり方としては予想通り。
ですが今回のグローブ座での公演では、舞台が始まっても特にそれらしい人がおらず、あれ?と思っていたら、なんと。モブの役者の一人が通訳士さんだったんです。衣装も他の役者と同じようなものを着て、通訳するセリフがない時は他の役者に混じって舞台を駆け回り、殺人が起これば目を見開いて口を覆い、飲みのシーンでは一緒に酒瓶を煽ってる。でも一旦誰かが話し始めると、手話通訳を始めます。それがとても自然で、通訳士が舞台の上に立っているということを感じさせない。
また結婚指輪の演出は見事としか言いようがなかったです。今回のオセローの舞台では、冒頭の方で主人公とその妻が仲違いして、主人公が自分の結婚指輪を妻に投げつける場面があるのですが、これが舞台の最後の方で、妻もいなくなり、一人きりになった主人公が「my wife, my wife」(妻よ、妻よ)と言いながら自分の結婚指輪のない薬指を撫でるシーンへと繋がります。BSLにおいて、自分の結婚相手は夫でも妻でも、自分の薬指を指す動作で表すのですが、他の場面ではモブに紛れていた通訳士さんがこの場面では主人公の真正面に立って、主人公と全く同じ動きをしており、まるで主人公の内面の鏡のような役割を果たしていました。この演出、BSL無しでは成り立たなくない︎!?と私は思って感動していたのですが、BSL通訳なしの舞台ではどうだったのでしょう?(見に行ってみたいと思いましたが、オセローの公演、人気過ぎてチケット完売だったので確認できず…)
おかげで他の舞台のBSL公演も見に行ってみたくなって、今色々と探し回っています笑

来月このブログを書くときは進級試験の結果が出ている頃…いい結果でありますように…!

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シェイクスピアの公演を主に行う劇団として有名なグローブ座公演のオセロー。シェイクスピアが生きていた当時(1564−1616)は本当にこの舞台の専属脚本家として務めていたんです。写真は冬用の劇場。夏は屋外での公演になります。BSL通訳士さんは手前にいる黒人の役者さんの後ろにいる小さい坊主頭の人です。
Posted by 金本 at 20:12 | 奨学生生活記録 | この記事のURL
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