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聴覚障害者留学
 
 このブログは、2004年度より特定非営利活動法人(NPO)日本ASL協会が日本財団の助成の下実施しております「日本財団聴覚障害者海外奨学金事業」の奨学生がアメリカ留学の様子および帰国後の活動などについてお届けするものです。
 コメントでいただくご質問はブログに書かれている内容の範囲のみでお願いします。それ以外の留学に関するご質問は日本ASL協会の留学担当にお問い合わせ下さい。
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2023年11月「言語の壁」鈴木美彩(18期生) 生活記録[2023年12月08日(Fri)]
2023年11月 第18期生 鈴木美彩 生活記録
言語の壁


アメリカ手話や英語の大変さは何度かこのブログで話題にしてきたと思いますが、この言語の壁は今も目の前に立ちはだかっています。正直、これまで、アメリカ手話や英語の学習に対するネガティブな感情はあまり強くなかったのですが、言語学部で行われたアメリカ手話での口述試験、VIVAの自主勉強会には本当に参りました・・・。

これまでの経験上、複雑な議論からいきなりジョークが飛び出るのはお決まりですが、VIVAで出されるであろう予想問題のトピックに関するジョークに学生もジョークで返すので、わけわからん会話が飛び交っている状況でした。私としてはゲラゲラ笑ったりせず、静かに議論して練習したいのですが、そうもいきません。実際の言語学関連の会議に参加すれば周囲の人間との会話は不可避です。ジョーク禁止というルールはありませんし、情報交換や議論と同じようにコミュニケーションの一部になっています。

とはいえ、この学期は学生も皆十分院生活に慣れてきて、周囲との関係性も確立し、コミュニケーションにおける言語の使用域がより狭い対象範囲に固定されています。つまり、言語学部内の親密さが強くなった分、アメリカ手話の使用もより複雑な内容や文法へ及ぶようになったということです。なので、より難度の高いコミュニケーションに参加せざるを得ません。VIVAは1人対3人の先生で行われるもので、このグループセッションは非効率的・・・とちょっと思ってしまったのはここだけの話です笑

他のみんなみたいにスムーズにジョークも返せるようになりたいとか、みんなを笑わせたいとか、そんな複雑な自我の中、まずは試験に集中しようという理性に助けられて、なんとか練習に集中することができました。内容そのものは大変有意義で、VIVAに対する恐怖心も落ち着きました。多くの教授がこの勉強会に積極的に参加され、大量のジョークも交えて応援してくださいました笑

言語学を学べば学ぶほど言語の奥深さに魅入られますが、同時に迷路の堂々巡りをしているような感覚に襲われます。自身の言語獲得のプロセスも同じような感じで、新たな学びへの喜びと行き詰まりへの苛立ちの繰り返しです。どの論文だったか覚えておらず申し訳ないのですが(確認します顔1(うれしいカオ)あせあせ(飛び散る汗))、新しい言語を獲得する時、第一言語か第二言語かに関わらず、その言語能力は他の言語の交渉も受けながら上達と停滞を繰り返すという研究がありました。私は今まさにその停滞の時期にあるのだと思います。そこに試験のプレッシャーも合わさって言語能力に焦燥感を抱いてしまったのかもしれません。
 
そんな時の癒しは同じ国際学生の立場の学生との会話です。サウジアラビア出身の友人はいつも明るく、アメリカ〜ンなジョークとは違った独自の面白さで笑わせてくれるので、いつも支えられています。この調子で、このまま残りの秋学期も走り抜きます!
Posted by 鈴木 at 12:28 | 奨学生生活記録 | この記事のURL
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