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聴覚障害者留学
 
 このブログは、2004年度より特定非営利活動法人(NPO)日本ASL協会が日本財団の助成の下実施しております「日本財団聴覚障害者海外奨学金事業」の奨学生がアメリカ留学の様子および帰国後の活動などについてお届けするものです。
 コメントでいただくご質問はブログに書かれている内容の範囲のみでお願いします。それ以外の留学に関するご質問は日本ASL協会の留学担当にお問い合わせ下さい。
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2022年12月 第18期生 鈴木美彩 生活記録A[2023年01月08日(Sun)]
2022年12月 第18期生 鈴木美彩 生活記録
各国の怖い話

↓動画はコチラから↓
https://youtu.be/uwxBEo89Bw0


冬休み中で、ゆっくり話せる時間も増えました。この前は怖い話の文化について友人と話しました。日本の怖い話はアメリカのゾンビや凶悪的な感じのホラー映画とは違って、後からゾクゾク寒気がくるような怖さが身近で、夏の暑さを飛ばすために怪談大会が行われたりすること、ろう社会では寄宿舎や学校で語り継がれる話もあるなど話しました。

サウジアラビアの友人によると彼女の国にも怖い話は色々あって、それらは宗教に根付いているそうです。イスラム教の信者、ムスリムの人達はなにかしら霊的な現象があると悪魔のせいだと考えます。幽霊という概念よりも、悪魔と天使の考え方が強く、悪魔の仕業による怖い話が数多くあると話していました。

アフリカのカメルーン出身の友人は、大家族が多く、その子供が何かしらやらかすとおばあさんが夜に呼び出し、子供のしつけとして怖い話をするそうです。外の暗い中、おばあさんの不気味な顔がろうそくの火に照らされ、しわがれた声で、杖に両手をおきながら神妙に話すものだからその怖さったらたまらないとのことでした。おばあさんの経験豊富な人生で培われた知識によって物語も膨らみ、子供は二度と悪さはしないと誓うんだそうです。

国際学生はお互いの立場を理解しやすく、仲良くなりやすい面もあり、色々お話することも多いです。信仰や文化が違う中、日本で生まれ育った私は無宗教の立場ながらも、根強く残る文化に宗教的なものもあることに気付かされます。

私はおみくじを信じがちなのですが、ムスリムの友人はイスラム教の教えでは未来は予知できないものとされ、将来の運命を信じるといった考え方はないんだそうです。私自身、本気で運命を信じることはないものの、未来を願ったりその運勢を気にする気持ちはどこから来ているんだろうかと不思議に思いました。

カメルーンでは恨みが募って、呪いをかけると実際に災いが降り掛かったという話が数多くあり、説明のつかないようなものがまことしやかに語られていることも興味深かったです。

怖い話を通して信仰や文化の違いを学べるので、楽しいです。
この楽しいおしゃべりの時間をパワーに変え、春学期も頑張ってまいりたいと思います。
また興味深い話を聞いたらここでお話させてください。
Posted by 鈴木 at 06:41 | 奨学生生活記録 | この記事のURL
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