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聴覚障害者留学
 
 このブログは、2004年度より特定非営利活動法人(NPO)日本ASL協会が日本財団の助成の下実施しております「日本財団聴覚障害者海外奨学金事業」の奨学生がアメリカ留学の様子および帰国後の活動などについてお届けするものです。
 コメントでいただくご質問はブログに書かれている内容の範囲のみでお願いします。それ以外の留学に関するご質問は日本ASL協会の留学担当にお問い合わせ下さい。
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2022年11月生活記録【第18期生 田村誠志】[2022年12月07日(Wed)]
皆様、おはようございます、こんにちわ、こんばんわ

日本の秋がそろそろ終わり、冬ももうすぐ迫ってきてしまいました。
同時に秋学期のFinal examとCognitive linguisticsのPresentationと、秋学期で学んだ各クラスの全ての知識を試されるQuals examという三つの壁も近づいてきています。
今年は11月18日からThanksgivingsというFall breakの週で、忙しい勉強の日々から離れゆっくりと休めることもできました。もちろん宿題もありますが…。

現在、三つのクラスは基本的なセオリーやコンセプトをしっかりと固めた上で、実際にどのような分析を行うのか、実技に向けての訓練が多く出題されております。
Generative LinguisticsではDescriptive grammarからより複雑な文章構造でもツリー構造のルールに従うことで、ツリー図を描くことが出来ます。より発展したツリー図はX-barと呼ばれます。現在は与えられた文章がX-barに適応できるかの論理的定理、その説明の練習、非定文、疑問文やフランス語、アイリッシュといった外国語の文章をX-barで描く練習を行なっています。

Cognitive Lunguisticsは抽象的な手話の動画を鑑賞し、抽象的な手話はどのDVD構造であるかを理解した上で、手話言語における意味論的構造の概念化をもっと深く掘り下げていきます。意味論的構造は「MEANING」と「form」によって形成されております。例えばMEANINGは「猫」の絵を、formでは文章で「cat」と表記します。では「帽子の中に入った猫」というMEANINGでは、formではどのように表すでしょうか。「cat in the hat」となります。このように問題の状況を目で認識して、MEANINGが浮かび、どのような「form(文章またはASL)」で説明するかというコンセプトであり、人々はどうやって意味論的構造を概念化するかを学んでいます。

Phonology、音韻論ではさまざまな言語にも必ず音素のルールがあるということがわかりました。しかしそのルールは言語によって異なります(例えば日本では必ず子音の間に母音を加える)。話し言葉内では英語を日本語に変換するとき、日本語の発音で英語に近い音を出そうとしています。この技術をPhonotacticと言います。しかしこのPhonotacticはパターンがあり、どのようなルールで構成されているのかをaltanationsによって識別することが出来ます。現在は見たこともない言語を使ってどのようなPhonotacticsなのかを説明するためにaternationsで識別して説明する練習を行なっています。

どれも新言語をどうやって分析するかの基本的知識と分析方法ですがなかなか興味深くとても楽しく学んでいけています。同時にASLでの説明や日常会話も日々研磨中です。
もうすぐクリスマス、新年祝いのシーズンですがみなさまもお身体は気をつけてください。

写真はThanksgiving時の料理です
IMG_1162.jpeg
Posted by 田村 at 09:00 | 奨学生生活記録 | この記事のURL
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