CANPAN ブログ検索
Loading
  • もっと見る
聴覚障害者留学
 
 このブログは、2004年度より特定非営利活動法人(NPO)日本ASL協会が日本財団の助成の下実施しております「日本財団聴覚障害者海外奨学金事業」の奨学生がアメリカ留学の様子および帰国後の活動などについてお届けするものです。
 コメントでいただくご質問はブログに書かれている内容の範囲のみでお願いします。それ以外の留学に関するご質問は日本ASL協会の留学担当にお問い合わせ下さい。
« オンライン座談会”留学のススメ” 留学奨学生に聞いてみよう!&第18期生留学奨学金説明会 | Main | 2021年4月生活記録【第16期生 皆川愛】 »
2006/4/28ブログ開設時からのアクセス数
UL5キャッシング
最新記事
カテゴリアーカイブ
リンク集
最新コメント
月別アーカイブ
https://blog.canpan.info/deaf-ryugaku/index1_0.rdf
https://blog.canpan.info/deaf-ryugaku/index2_0.xml
2021年4月生活記録【第16期生 大西啓人】[2021年05月08日(Sat)]


手話動画1
※手話内容はブログ記事と同様です。
※日本語字幕はついていません。

みなさんこんにちは。
コロナウイルス感染状況についてまたすごいことになってますね…(泣)大阪や東京を筆頭に感染数がまた増えていると聞いてます。アメリカも感染数は減っているとはいえ、まだ数万人いる状況です。みなさんも感染対策をしっかりしながら、お体に気をつけてくださいね。
ワクチン接種に関して、高齢者や医療関係者などを優先的に少しずつ始めているとも聞きました!嬉しいですね!私のような若者たちがいつ接種を受けられるのかわからないですが、早く受けられることを祈っています。

実は私、2回目のワクチン接種をこないだギャロデット大学で受けました。種類はモデルナでした。1回目の接種では特に副反応はありませんでしたが、2回目は副反応が大きく、1~2日間寝込んでいました…。

Photo May 05, 23 24 19.jpg

現れた症状については頭痛、腰痛、筋肉痛、神経痛、関節痛、高熱などでした。みなさんも今後、接種を受ける場合は十分に準備を整えてから受けることをオススメします。現れる症状に関しては人よりけりですが、重い場合と軽い場合があるそうです。接種を受けた日から数日たった今、元気になりました!


さておき、本題に進みましょう。

今回は「多文化教育」について、授業内でクラスメイトたちと一緒にプロジェクトとして、多文化教育に活用できるオンラインリソースを制作しました。これを紹介したいと思います!

みなさんはPinterest(ピンタレスト)というツールを知っていますか?
様々な人々が様々なトピックにおいて情報を共有できるツールで、例えば教育関係、服飾関係、スポーツ関係、健康関係など多くの情報が公開されています。自分のアカウントがあれば、興味のある分野や興味のあるトピックや情報を見つけたとき、ピンすると自動で自分のフォルダに移動してくれるので便利です。

Photo May 05, 23 18 36.jpg

そんなピンタレストに私たちの作ったボードがあるので、ぜひ見ていってください!
https://pin.it/3QRivsM

なぜこれを作ったのか、どんな情報をまとめているのか、課題点はなにか、順番に説明していきたいと思います。

@なぜこれを作ったのか?
私たち教育者は常に学び、成長し続ける必要があり、また児童生徒にとって効果的な学習を提供できるために質の高い教材や利用できる情報が必要です。私たちはオンラインリソースやオンライン教材において、ろう児童生徒のために有効な情報がまとめられている場所がないと気づき、これを作るべきと考えたことがきっかけでした。これを必要だと思う理由は主に3つあります。

・ろう児童生徒には聴者たちと比べ、多様な実態、背景、経験があり、多様性について知るべき情報源が少ないため、知らないもしくは深く考えていない教育者がいるため
・ろう教育において、聴者に適している教材や指導が使われており、ろう児童生徒にとって非効率的かつ差別的に感じることがあるため
・オンライン教材や情報源が多くあるにも関わらず、ろう児童生徒向けではないため

私たちはこの活動を通して、1)多文化教育だけではなく、反差別教育など多くのろう児童生徒に有効な情報源を集めること、2)多文化教育や反差別教育で悩まされている多くの人々たちのために中心となる情報源を作ること、を目指しました。

目標が達成できているかどうかは微妙ですが、私たちが制作したオンラインリソースを通して多くの人々にとって参考になれたらと思います。

Aどんな情報がまとめられているのか?用途は?
私たちはろう児童生徒のために活用できる情報を多文化教育だけではなく様々なトピックをまとめると幅広く“教育”を貢献できると考え、以下のような情報をまとめました。

・ろう教育
・多文化教育
・反差別教育
・LGBTQ教育
・リテラシー教育
・家庭教育

などになります。私たちがまとめた情報では日本語で構成されている情報源や英語で構成されている情報源、様々な例がありますが、それら全てはろう教育において有力情報であると私は思います。このように世界中の人々が協力し、多くの情報が共有されれば、ろう教育における多文化教育や反差別教育など多様な教育をさらなる発展を遂げられるでしょう。このオンラインリソースを自国の情報だけではなく他国で取り上げられている内容について知ることができる、気になる情報があれば活用することができるコミュニティとして成り立つことができれば嬉しいです。

また、私たちはろう児童生徒のことを第一にろう教育における多文化教育やその他に関する情報を集めましたが、これらはろう教育だけではなく、特別支援教育、自立教育など幅広い分野において割り当てることができると考えています。もちろん学校だけではなく、家庭にも使える情報にもあります。例えばろう児を持つ親が情報が足りないとき、育児で困っているとき、このオンラインリソースは家族にとっても有効なのではないでしょうか。

ただ現時点ではこれらの情報において、日本教育の一部、アメリカ教育の一部しかまとめていません。(プロジェクトメンバーが日本人とアメリカ人しかいなかったため。)
しかしこのピンタレストの利点として、誰でもボードを編集でき、情報を共有できるのです。制作したのは私たちですが、誰でも情報を追加できるということです。今はまだ情報が少ないですが、一大プロジェクトとして今後も発展できると想定しています。

B課題点
私たちは授業を通して、ろう教育に参考できる情報源をまとめましたが、課題点があります。
先程、Aで説明したとおり、このオンラインリソースは情報を世界中から集め、私たちはお互いが支え合うことができるコミュニティを作りたいと考えました。自国だけではなく、他国においてどんな教育法でやっているか、どんな教材を多く使われているかなど知ることができれば、大きな力になれると思い、制作しました。しかし現時点では英語力を要することになってしまいます。

例をあげると、日本のろう教育においてよく使われている教材については知っているが、アメリカではどんな教材が使われているのか気になりますよね。その場合、アメリカでの記事やオンライン教材に関する論文などを読めばいいのですが、そこには英語で書かれていますね…。英語が読める方であればいいかもしれませんが、読めない方もいます。同じようにアメリカの教員でもスペイン語で書かれた記事を読むことができない人もいます。このように言語面における問題が残っており、私たち学生の範囲では解決できず、未解決のままとなってしまっています。
ゆくゆくはコミュニティとして設立し、通訳者や翻訳家の方々など力になれる方がいれば解決できるのではと考えていますが、理想的な想像だけで現実的な見通しは今のところありません…。
何か良いアイデアがあればぜひ協力し合いましょう!


さいごに、

授業内でプロジェクトメンバーと共に重要性や有効性について考えながら、プロジェクトに取り組むことができ、かなり良い経験となりました。
多文化教育は一般的に多人種、多国籍において多く取り上げられているテーマですが、学習障害(LD)や多動注意欠損障害(ADHD)、LGBTQなど多様な背景をもつ学習者がいることを考えると、人種や国文化だけではなく、様々な形で活用できると思います。私自身もこのプロジェクトを通して、多様性について改めて考えさせられ、様々な背景をもつ学習者にとって快適な教育のために私たちができることは何かを考えられるようになりたいと強く思えました。
先程述べた言語面における課題点に関しては現時点では解決することは難しいですが、日本だけではなく他の国のケースについて知ることができる点はとても重要であると思います。私は今まで日本で育ち、今までの教育が固定概念化され、多角的な視点で見ることができませんでした。アメリカにきて様々なことを学び、日本のろう教育の強みや課題点など改めて考えることができたのです。これは「日本」という環境が客観的に物事を見ることが難しい状況に陥ってしまっている面もあると思います。他国で学んだことで気付かされることと同じように、この情報源を用いて他の国の様々な情報を知ることで自分がやっている教育や受けている教育について客観的に考え直すこと多角的に物事を見ることが必要になってきます。自分の周りにある出来事を客観的に考え、改善すべきところがあるかきちんと検討することによって自分にとっても教育を受ける子どもたちにとっても影響を与えることもあるでしょう。こうして人は常に学び続けるべきだと思っています。

以上が私たちのプロジェクト報告でした。

【Reference】
García-Fernández Carla Marie. (2014). Deaf-Latina/Latino critical theory in education: the lived experiences and multiple intersecting identities of deaf-Latina/o high school students (dissertation). https://repositories.lib.utexas.edu/bitstream/handle/2152/25088/GARCIA-FERNANDEZ-DISSERTATION-2014.pdf?sequence=1

Murray, J. J., Snoddon, K., De Meulder, M., & Underwood, K. (2018). Intersectional
inclusion for deaf learners: moving beyond General Comment no. 4 on Article 24 of the United Nations Convention on the Rights of Persons with Disabilities. International Journal of Inclusive Education, 1–15. https://doi.org/10.1080/13603116.2018.1482013

Stapleton, L. D. (2016). Audism and racism: The hidden curriculum impacting Black
d/Deaf college students in the classroom.
https://www.academia.edu/35003418/Audism_and_Racism_The_Hidden_Curriculum_Impacting_Black_d_Deaf_College_Students_in_the_Classroom
Posted by 大西 at 05:17 | 奨学生生活記録 | この記事のURL
この記事のURL
https://blog.canpan.info/deaf-ryugaku/archive/1320