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聴覚障害者留学
 
 このブログは、2004年度より特定非営利活動法人(NPO)日本ASL協会が日本財団の助成の下実施しております「日本財団聴覚障害者海外奨学金事業」の奨学生がアメリカ留学の様子および帰国後の活動などについてお届けするものです。
 コメントでいただくご質問はブログに書かれている内容の範囲のみでお願いします。それ以外の留学に関するご質問は日本ASL協会の留学担当にお問い合わせ下さい。
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2019年5月生活記録 【第13期生 山田茉侑】[2019年06月02日(Sun)]
みなさんこんにちは。
うだるような暑い日が来たかと思えば、コートを外せない日にもなったりと、最近は天気自身もどこへ行けばいいのか分かってないらしく右往左往しているようです。

s_IMG_1405.JPG
暑い日は家の庭で宿題をしています。写真はその時の様子です。
ここで飲むマンゴージュースはおいしい!



今月は、サマークラスで受講するクラスについて紹介したいと思います。
Deaf Literature and ASL Folklore 「ろう文学とASL伝承」

こちらのクラス、実は学部生向けと院生向けに内容を分けているそうです。
ボストン大学には「ろう者学」という学部生向けの専攻がありますが、そちらのクラスでは広くろう文化やデフアート、ASLの語り聞かせなどに焦点を当てているそうです。一方、ろう教育専攻の院生のクラスでは、子ども達にどうやって「ろう文学とASL伝承」を教えるかに焦点を当てているそうです。


このクラス、非常にありがたいです。日本のろうの子どもたちにも「ろう文学と日本手話伝承」というクラスが必要だとは分かっていても、実際にクラスを受け持つことになったら、一体全体何をどう教えていいのかわからない…というのは多くの教員の本音ではないでしょうか。

このクラス、まだ始まったばかりなので、今回は今までやってきたことを紹介したいと思います。

「6 Scene Story Video」
手話または書き言葉で6単語からなる文を、6つのシーンで表す。
例えば「Book lovers live a longer life(英語: 本を愛する者は孤独である)や Mom loves brother more than me(英語:母はわたしよりも弟が好き)、My Body My Decision Not Yours(ASL:わたしの体はわたしが決める、あなたのものではない/ 中絶禁止法に対して)」など、6単語のASLや英語の文を6つのシーンで表します。1つのシーンあたり3-8秒、理想は6秒です。


実際に動画を作ってみました。この動画のメッセージは何か、当ててみてください。答えはブログの最後に記載しました。


6つのシーンからなるビデオを聴衆に見せる際、6単語からなるASL、英語のメッセージは隠しておきます。ビデオを公開した後、聴衆は動画に隠されたメッセージが何かを当てます。この時1単語1単語当てるのではなく、「猫を見たら死ねるほど猫が好き?」などというようにメッセージのポイントを当ててもらえたら成功です。いかに聴衆にメッセージが伝わる動画を作れるかがこのプロジェクトのキーです。


英語は各単語が離れているので、数えやすいのが羨ましいところです。日本語では、俳句5・7・5や短歌5・7・5・7・7に置き換えられるのかな、と思っております。




「ASL伝承の典型的なテーマ」
・Deaf People “find a way” :ろう者ならではの方法がある、という逆発想の物語。
・Tales of oppression:聴者からの抑圧に関する物語。戦後戻ってきた聴者に仕事を奪われる、など。
・To the chagrin of hearing people:聴者への皮肉の物語。聴者は声に頼っているので上腕筋が育たない、など。
・hyper-hearies: 大きな音や騒音に関する物語。聴者はカミナリの音や20回以上かかってくる迷惑電話にうんざりするが、ろう者は気にしない、など。
・Search for Home: 居場所を見つける物語。自分は何者なのかを探し続けてろうアイデンティティーを獲得する、など。

手話伝承は、上記の種類が多いそうです。授業中では、実際に6つのサイコロを使って、それぞれのイラストを含めた物語をグループで即興で作りました。一人ではアイデアをひねり出すのも大変ですが、友達とグループワークになるといくらでも面白おかしくすることができて楽しかったです。この授業は、子ども時代に受けたかったな、と思いました。

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他のグループは、ろう羊が自分の居場所を探す物語(Search for home)を考え出しておりました。風の噂でろう者集団がいると知り喜んだのも束の間、実際に出会ってみると口話主義集団だったので「Lie!!!!!!!!!!!!!」と集団を後にする、というオチを入れていました。


毎回、宿題では実際に自分も物語を考えて動画を撮り、またそれと並行して指導案(1つの授業の進行案)を作る流れになっております。論文中心のクラスとは違って、自分も子ども時代に戻って学校で学んでいるかのように授業を受けられるので、毎回のクラスが待ち遠しいです。


それでは翌月にまたお会いしましょう。




6 Scene Story Videoの答え
「I love my cat to death: 死ぬほどうちの猫が好き」

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