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聴覚障害者留学
 
 このブログは、2004年度より特定非営利活動法人(NPO)日本ASL協会が日本財団の助成の下実施しております「日本財団聴覚障害者海外奨学金事業」の奨学生がアメリカ留学の様子および帰国後の活動などについてお届けするものです。
 コメントでいただくご質問はブログに書かれている内容の範囲のみでお願いします。それ以外の留学に関するご質問は日本ASL協会の留学担当にお問い合わせ下さい。
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2018年11月 生活記録 【第12期生 西 雄也】[2018年12月07日(Fri)]

11月終わり頃になると、ワシントンDCでは冬が近づいてきていると感じるほど、寒くなっています。
これまで行ってきたインターンシップは11月中旬に終わり、少しほっとしましたが、次は最終テストや最終プロジェクト、レポートなどに追われる時期に入りました。
IMG_4561.JPG
↑木の葉はほとんど散ってしまい、
街中も落ち葉だらけの状態になっています。

◆クラス◆

これまでのクラスですが、ほとんどのクラスが、それぞれの理論を学び、同時に学ぶ内容をインターンシップにも取り入れて行うというものでした。

Literacy Applications in ASL/English Bilingual classroom K-12
(K-12のバイリンガル[ASL /英語]教室でのリテラシー(読み書き)応用)

バイリンガル教育をどのようにクラスの中に取り入れるかの理論やアイデアなどについて学んできました。
前回の生活記録でも述べたように、移民の人が異国からアメリカへ英語を学ぶときの理論をもとに第一言語である言語と同時に、もしくは、第二言語である言語をどのように向上すると良いのかというコンセプトを取り入れながら議論深めました。そして、第一言語が手話であれば、第二言語が英語の場合、どのような方法で行うのが良いのかを学んで行きました。
更に第一言語の言語は言語獲得などの理論がベースとなり、第一言語の言語力があれば、第二言語の言語も上達するという話ですが、どのように第一言語の言語からどのように第二言語へ切り替えたり、元々の第一言語の言語やコンセプトからどのように第二言語を学ぶ・教育する方法が良いのか、またろう者の場合、言語獲得の開始時期(年齢)や言語獲得の状況・環境に違いや問題がある中、この問題をどのように観つつ、指導するべきかを議論するという興味深い内容もありました。
そして、これまで学んできた内容をもとにバイリンガル教育を取り入れた指導計画を作成し、その指導案はインターンシップ活用するなどしました。また、最終プロジェクトは、バイリンガル教育の理論を取り入れた指導案をギャロデッド大学内でプレゼンテーション発表を行うというものでした。
IMG_4547.jpg
↑プレゼン発表の様子

K-12 Classroom-Based Assessment
(K-12教室の評価)
これまでクラスルームでの様々な評価方法について学びました。
すなわち、教室の中で生徒達を評価するときに様々な評価方法の種類があります。例えば、一つの教科でテストやRubricという教員が評価するための表によって、評価したスコアをもとに、生徒の得意な面や弱点などを分析・評価する方法を学びます。そして、行動や心理・感情などには、抽象的な部分があり、その抽象的な事例に対する評価の仕方は何が良いのか、またこのような物事に対してどのように認識すると良いかを議論しながら学びました。例えば、ある生徒は計算が得意ですが、家庭の中で親からの厳しい叱責などのストレスによって感情が不安定になり、まともに評価ができない状況が生じた場合、この生徒は計算ができないんだと分析、判断を下すのではなく、どのように指導、対応するのが良いのかを考える材料にもなります。
更に、インターンシップ先で、クラス全体の生徒を対象にした評価方法(自分の指導しているクラスにはどのような評価が良いか、またその評価方法を使ってみる)と、一人の生徒を対象にIEPなどの資料をもとに分析・評価し、レポート作成を行いました。

Capstone
夏から、卒業に必要なCapstoneのテーマについて考え、テーマ決定や資料収集をしました。Capstoneは一年かけて行うことになっており、講義などはなく、主に自分で研究やまとめ、担当教授に提出・審査をする流れとなっています。
今学期はCapstoneの提案を進めることが中心となり、テーマは「ろう者(生徒)のためのデフアートカリキュラム」を予定しています。このテーマをもとに様々な資料を集め、「なぜカリキュラムにデフアートを」ということをDe'VIAのコンセプトも取り入れながら、内容をまとめています。また同時にDe'VIAに取り組んでいる方との情報交換も進めています。
この記事のURL
https://blog.canpan.info/deaf-ryugaku/archive/1200
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