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聴覚障害者留学
 
 このブログは、2004年度より特定非営利活動法人(NPO)日本ASL協会が日本財団の助成の下実施しております「日本財団聴覚障害者海外奨学金事業」の奨学生がアメリカ留学の様子および帰国後の活動などについてお届けするものです。
 コメントでいただくご質問はブログに書かれている内容の範囲のみでお願いします。それ以外の留学に関するご質問は日本ASL協会の留学担当にお問い合わせ下さい。
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2018年8月生活記録 【第13期生 山田茉侑】[2018年09月08日(Sat)]
みなさまこんにちは。

今月は
 ・今までお世話になったボランティア先について
 ・進学
 ・合格通知の裏話
 ・同期の橋本さんへエール
の4本立てです。


◆今までお世話になったボランティア先について
これまで半年の間に、2つの学校にお世話になっておりました。

・CSD(California school for the Deaf)の2歳児クラス
・CEID(Center for Early Intervention on Deafness)の2歳児クラスと3-5歳児クラス

CSDはよりASLを、CEIDはより対応手話を、という違いがあります。また、どちらも時には音声も使いますが、CEIDの方が聴力の軽い子どもたちが多いため、音声をよく使っていました。ちなみに、CEIDは数年前は地域の小学校の進学を目指していたそうですが、現在はろう重複やろう発達障害のお子さんを中心に教育をしています。

CSDはデフコミュニティの強いフリーモントに立地しているため、保護者方は手話やろう者に対してオープンな傾向にあるそうです。そういえば、春学期にオーロニ大学のメインストリームクラスを受けた時、何人かの聴学生が高校の時に手話を習っていたとおっしゃっていました。このように、あらゆるところで手話やろう者と関わる機会があるため、保護者方も警戒心を持たないのだろうと思いました。ただ、2歳児クラスを見るとケースバイケースでした。もう少し詳しく内情を知りたかったのですが、難しそうでした。

CEIDには、わたしの大好きなろうの先生がいます。
子どもとうまくコミュニケーションが取れないときは、その先生だったらどうするのかを考えながら子どもたちと接しておりました。その先生に、保護者の障害受容のキーは何かを尋ねたときに、胸に沁みるものがありましたので、一部紹介したいと思います。
「オープンマインドになること、人はみな同じではない。白人もいれば移民もいる。日本人もいれば祖父母が日本人だった人もいる。聞こえる子どももいれば聞こえない子どももいる。子どものことを理解してはじめて子どもを受け入れられるようになる。そのためにASL含め勉強会を設けている。そして、聞こえない子どもは大学の先生にだってなれるし、医者にもなれる。画家にもなれる。大事なことは、サポートを受け入れること。聴覚障害に詳しい専門家のサポートを受けてはじめて聴者のように育つ。わたしが今ここにいるのは、わたしの親がほったらかさなかったから。たくさんのサポートを受けて、大事に育ててくれたから、ここにわたしがいる。」胸に沁みるものがありました。



◆進学について

s_IMG_6847.JPG

こちら、ボストンの街並みです。

実は、この秋から、ボストン大学大学院ろう教育コースでより深くろう教育について学ぶ機会をいただくことができました。
ボストン大学は、バイリンガル教育の実践について研究している有名な機関です。嬉しいことに、乳幼児期の言語に焦点を当てて研究している先生もおります。そして、各セメスターを通して3つの聾学校に実習に行くことができます。

ボストンに越す際、またもや飛び出す前からホームシックになっておりました。しかし、いざ空港から降り立ち、長い長い地下鉄を経て地上に出てみると赤煉瓦の美しい街並みに心奪われました。

また、新しいルームメイト達とは初日からろう教育について深くお話できました。
カリフォルニアでは、ろう教育関係の議論で喧嘩をできる友達を見つけるまでが大変でしたので、思わぬ収穫に新生活がより心躍るものとなりました。一人はアメリカ人、もう一人はカナダからの留学生で、どちらもギャローデット大学を卒業したろう学生です。

今週ようやくクラスが始まりましたが、かなり面白いです。
指導法のクラスでは、「ASLの音韻分析が、英語獲得に約立つ」という気になる所でクラスが終わってしまいました。本当に役立つのか、ルームメイトと夕食の時に話し合いましたが、みな半信半疑でした。一人は小学の時からASLの音韻分析を学校の授業の一環としてやっていたそうですが、「ASLにもルールがあるように英語にもルールがあるのかな」というぐらいの実感だったそうです。今度このトピックが取り上げられるとき、質問の嵐になりそうな予感です。

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これは、ASL音韻分析について取り上げられた際の黒板の写真です。
「バナナ」というASLを、黒板左側にあるように、5つのマークに分析することによって、子どもはBananaという英語を覚えられるそうです。


素敵な街で、素敵な仲間や先生達と一緒に学んでいけることに日々感謝しながら、これからも精進して参りたいと思います。ここまでご支援をいただいた方々に深く御礼申し上げます。引き続きご指導のほど何卒よろしくお願いいたします。



◆ボストン大学の合格通知の裏話
わたしの中では、合格通知は入学関係の様々なパンフレットが入った重たい封筒に包まれたレターで告げられるものという印象がありますが、みなさまはいかがでしょうか。
ボストン大学の合格通知は、テレビ電話で先生直直からの通知でした。軽すぎるあまり「That’s American!!!!!!!!!」とツッコまずにはいられませんでした。
正式な通知が届いたのは、それから2ヶ月後だったと思います。心配性のわたしは、正式な通知が届く数ヶ月間は、あの合格通知は事故だったのではないかとずっと疑っておりました。ようやく現在、周囲の方々と気持ちを共有でき、とても嬉しいです。



◆同期の橋本さんへエール

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写真は、春学期が終わる少し前、同期の橋本さんとオーロニ大学の名所である噴水をバックに撮ったものです。
同じ志を持ちながら、英語学習やクラスでは励ましあい、よきライバルとして1年半年ともに切磋琢磨してきました。戦友のような存在でした。時には橋本さんから厳しい言葉をいただいたこともあります。橋本さんの言葉、ボストン大学のお守りとして持っていきます。これからも辛いこともたくさんあるかもしれません。でも、僕らはできる子!思い込み大事!新天地でもお互いに健康にだけは気をつけて頑張りましょう!
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