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聴覚障害者留学
 
 このブログは、2004年度より特定非営利活動法人(NPO)日本ASL協会が日本財団の助成の下実施しております「日本財団聴覚障害者海外奨学金事業」の奨学生がアメリカ留学の様子および帰国後の活動などについてお届けするものです。
 コメントでいただくご質問はブログに書かれている内容の範囲のみでお願いします。それ以外の留学に関するご質問は日本ASL協会の留学担当にお問い合わせ下さい。
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2018年7月生活記録 第10期生 辻功一[2018年08月09日(Thu)]

你好、今日も生きています。
10期生の辻 功一です。

僕は今、中国の成都にいます。

中国留学の後半はModern Chinese History「現代中国の歴史」を受けました。前半のChinese Economy「中国経済」はカナダ人教授による講義でしたが、今回は中国人教授による講義です。

主に清朝時代から中華人民共和国建国、そして現在までの期間を中心に、中国の歴史を学ぶという内容でしたが、清朝と明朝の戦争、イギリスとのアヘン戦争、日清戦争、日中戦争、中国国民党と中国共産党の間での内戦、朝鮮戦争などなど、ほぼ全てが戦争の歴史です。

そして講義の大半は日本の侵略行為について延々と聞かされました。
(完全に閲覧注意の)首切り画像と日本軍が殺してきた人数などを交えて、日本軍がいかに極悪非道であるかを印象付けしていましたね。。。
僕がその首切り画像の場面は日本と中国の間の戦争で起きたものではないと指摘したのですが、聞く耳を持たずでした。
まあ自国の歴史教育なのですから、日本の自虐史観は別として、大抵は自国を正当化するものですが、あまりにも事件に至るまでの過程や他国からの視点などは一切無視した内容で、驚きを通り越して呆れるしかありませんでした。

プレゼンテーションでは個人テーマとして台湾問題を取り上げ、台湾の歴史を詳細に紐解き、台湾と中華人民共和国には接点がないことを紹介したのですが、教授はまさかの激昂です(汗)結局、僕のプレゼンテーションは無かったことになりました。
アメリカの大学での自分で調べた証拠を元に自分の意見を自由に述べることを良しとしたスタイルに慣れていたので、このギャップには戸惑いました。

結局、ここ中華人民共和国で生きるには以下のことに気をつけなければならないようです。

中国共産党や毛沢東など政治家に対する批判をしてはならない。
中国共産党が主張する政策(例えば台湾問題)に対して異議を唱えてはならない。
(極端に言えば)中国共産党が発する情報以外を知ってはならない。

共産主義教育の実態が少し垣間見えた気がしました。

7/29をもって約二ヶ月の中国留学を終え、日本へ一時帰国します。


以上です。
日本ASL協会から3,350km離れた西南民族大学からの報告でした。
ありがとうございました。
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