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聴覚障害者留学
 
 このブログは、2004年度より特定非営利活動法人(NPO)日本ASL協会が日本財団の助成の下実施しております「日本財団聴覚障害者海外奨学金事業」の奨学生がアメリカ留学の様子および帰国後の活動などについてお届けするものです。
 コメントでいただくご質問はブログに書かれている内容の範囲のみでお願いします。それ以外の留学に関するご質問は日本ASL協会の留学担当にお問い合わせ下さい。
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2018年2月生活記録 【第13期生 山田茉侑】[2018年03月04日(Sun)]
1月後半は夏のように暑かったのですが、近頃は雨続きで肌寒くなってきました。リスの出現率が下がるのに伴い、心なしか全体的に浮き足立つ熱も以前より落ち着いてきました。ピクニックがしたくなるようなうららかな春の訪れが待ち遠しいです。
今回は受講しているクラスと体験型ミュージアム「Exploratorium」を紹介したいと思います。

◇今回受講している講義
・Deaf Education(ろう教育)
・Child Develop and Deaf Experience(ろう発達 生後から成人まで)
・Grammar(文法クラス)
・Reading & Writing(記述読解クラス)
・Deaf History(ろう歴史/聴講生として受講)


同期の橋本さんといくつかクラスが重なっていることもあり、先月詳しく紹介して下さっているので、今回はChild Develop and Deaf Experienceクラスを紹介したいと思います。

このクラスは、子ども全体の一般的な発達過程をデータを通して学びながら、その時その時のろうの子ども独特の問題について議論を挟みながら深く学ぶクラスです。
前回の講義では、子どもにとっての言葉の意味とはなにか、それが今後どのように認知発達に影響を与えるのかを、0-2, 2-7, 7-11, 11歳以降と4つの時期に区切りながら学びました。
このクラスの内容は、ろう教育クラスで学ぶ内容と結びつくことが多いです。様々な視野で生後から成人するまでの年齢全体を幅広く見ながら学べるので、今学期一番楽しく受講でき、毎回クラスが待ち遠しいです。
また、この1ヶ月を振り返ってみると、「実は、自分は何歳の時にこういう経験をした。」「友達にこういう人がいて、こういうことを思った。」と、これまでの自身の経験を振り返って人に言いにくいような話も盛んにする学生が多いのがこのクラスならではの最大の特徴だと思いました。先生と学生の距離感が近く、学生同士の雰囲気も良いです。そのため、発言しやすく様々なバックグラウンドについて考える機会もいただけております。


今回は、幸いなことにろうに関するクラスを多く受講できました。大学時代に学んだことと結びつけながら、根がより深く樹形のように広がっていくのを感じます。英語は文法から記述読解までオールマイティに学べています。ですが、記述読解クラスは思った以上にハードワークでこの間はびっくりする点数をとってしまいました。めげずに何が問題だったかを分析して、より一歩英語力を向上させられたらと思います。


◇科学博物館
s_科博全体図.JPG

San Franciscoにある 「Exploratorium 」という博物館に行きました。
人は見かけによらぬとはこういうこと。実はワタシ、大学で博物館学も学んでおりました。
その時に、ここの博物館は先駆的な体験型ミュージアムだ!と、先生が熱く語っていたのが印象的でした。かねてから行きたいと思い続け、ようやく訪れることができました。
確かに、入った瞬間からここはまるで遊園地なのかと思うほど、ハンズオン(体験型)展示で埋められていました。展示を見てまわるタイプの博物館とは違い、科学の知を体験から理解できるのです!!
(ただし文字説明の英語がわからないため、体験から理解までが大変でした。背景知識も必要です・・・。でも、それが友達同士の会話を促進させるきっかけにもなります。)

いくつか展示を紹介いたします。

s_体感温度.JPG

左側の棒は冷たく、右側の棒は熱いです。
左右の手でそれぞれを15秒ほどにぎり、その後中央の棒(人肌ぐらいの温度)を両手で触ってみると・・・
左手では暖かく感じるのに、右手では冷たく感じる、という展示です。
なぜでしょうか。
冬と夏で入るお風呂のお湯の感じ方が違うのと同じですね。

他にも


s_ネズミ死骸.JPG

亡くなって0、1、3、4、5週間目のネズミの死骸が左から並んで展示されていました。
驚いたのは、ケースの中がおびただしい虫で埋め尽くされていたことです・・・学芸員の本気さを垣間見た気がしました。
時間の経過とともに死骸が分解されていく過程が、目で見てわかる展示でした。

s_トイレ.JPG

「あなたはこの水道水を飲めますか?」という挑戦的な展示もありました。

便器から出てくるのは、サンフランシスコの綺麗な水道水です。そして、この便器は、一度も使用してない綺麗なものです。ただし、トイレの隣に設置されてはいます。

小学生か中学生でしょうか、周りにいた子どもたちは次から次へと楽しそうにこの水道水を飲んでいました。わたしはノリがあれば飲めますが、そうでなければ自然と隣のウォータークーラーに流れてしまうと思いました。穢れの価値観があるからでしょうか。みなさまはこの便器から出てくる水道水を飲めますか?文化、あるいは国民性の違いで調査した結果の展示もあったら、興味深いと思いました。

このように、科学だけではなく、考えさせられるものやアート関係の展示まで幅広く扱っておりました。

また、5人ほどの複数人の手が必要な体験型展示もいくつかありました。
全然知らない人と一緒に装置を動かしたりしました。音声でのコミュニケーションなしにジェスチャーだけでやりとりをするのですが、その時になんとなく共通理解ができて、一緒に結果に感動して、楽しく解散できるのです。相手の名前すら知らない・・・のですが、入館者同士のコミュニケーションを促進させるのもExploratoriumの体験型ミュージアムの狙いなのかなと思いました。


体験したことを思い出しながら、帰り際に1日の感想を友達同士でします。そこでより理解を深められたら、学びはより深まります。この博物館に来て、大学の先生の言葉「ヒトはモノではなく、人に感動する」を思い出しました。楽しかったです。ぜひみなさんもサンフランシスコにいらっしゃいましたら、Exploratoriumに寄ってみていただければと思います。

情報です。
今回は、博物館で働いているろう者にもお会いできました。
その方は学芸員ではないのですが、いろんな就労員やボランティアの方と仲良くしており、手話も教えているそうです。そのため、そのろう者を取り巻く周りの方は、ろう者とどうやってコミュニケーションを取ればいいのか色々模索しているようでした。その恩恵を受けて、実験ショーの時は、筆談やノートテークをしてくださり、ありがたいことに内容を理解できました!!
本当は手話通訳者も働いているそうですが、今回は会えませんでした。受付で申請をすれば、実験ショーの際に手話通訳をしてくださるそうです。

s_実験ショー.JPG
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