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聴覚障害者留学
 
 このブログは、2004年度より特定非営利活動法人(NPO)日本ASL協会が日本財団の助成の下実施しております「日本財団聴覚障害者海外奨学金事業」の奨学生がアメリカ留学の様子および帰国後の活動などについてお届けするものです。
 コメントでいただくご質問はブログに書かれている内容の範囲のみでお願いします。それ以外の留学に関するご質問は日本ASL協会の留学担当にお問い合わせ下さい。
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2017年11月生活記録 【第13期生 橋本重人】[2017年12月08日(Fri)]
 師走に入って、時間が経つ早さに驚いています。こちらでの生活は、秋学期の総まとめとして復習や12月中旬に行われるFinal test(期末テスト)、エッセーの総仕上げなどで忙しい日々ですが、ここまでなんとかやってこられました。

さて、以前少しお伝えした通り、私はフリーモントろう学校でのボランティアに参加しています。9月は小学部4、5年生のSpecial-needs class、10月は2、3年生のSpecial-needs class、そして11月からは5歳児クラス(幼稚部)であるKindergarten。フリーモントろう学校のKindergartenは日本のろう学校のように3〜5歳児クラスをまとめて指すのではなく、5歳児クラスをそう呼んでいるそうです(ちなみに、3歳児クラスはPre-school、4歳児クラスはPre-Kindergartenと呼びます)。私はKindergartenで1ヶ月間ほどボランティアをしました。

子どもたちは、学校に着くと自分の伝えたいことを先生に伝えようと、必死に手話を考えて話しかけていました。もちろん、私にもたくさん話しかけてくれました。日本では先生と会ったらお辞儀をしながら挨拶をしますが、ここの子どもたちは手を振り上げて「Hi!」「Hello」、または手話で「Good Morning!」とかっこよく挨拶をします。中にはハグをしてくれる子もいて可愛かったです。

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写真1
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写真2
写真1のように教室はとてもカラフルで、壁にはたくさんの文字や手話のイラストが貼ってありました。写真2は本のコーナーです。青いソファが2つあり、リラックスしながら本を読むことができます。クラスではろうの先生と聴者の先生がペアになって、ダイナミックに分かりやすく子どもたちを指導していました。朝の会では写真3の流れで進めていました。
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写真3

1. Greeting(挨拶):子どもたちが円になって座り、一人の子どもが隣の子どもに名前を言ってから朝の挨拶をします。挨拶をしてもらった子どもは隣にいる子どもに挨拶をするという流れで進めていました。
2. Sharing(情報共有):先生が課題(話し合うテーマ)を出します。二人の子どもがテーマについてそれぞれの意見を発表します。その発表の後、聞いた子どもたちは感想を言ったり質問をするという形式です。「得意なことは何ですか」というテーマで、「縄跳びが得意よ!」、「絵を描くのがうまいんだ。」と言ったりしていました。
3. Group Activity(レクリエーション):ルールの決まった簡単なゲームをします。子どもたちは楽しそうに参加していました。ルールを理解してない友達に分かりやすく説明している子どももいました。
4. Morning Message(先生の話):それぞれの先生が今日の流れなどを分かりやすくはっきりと説明していました。子どもたちは一生懸命先生の話を聞いて(見て)いました。ろうの先生は日にちや天気、数の数え方の確認をしていて、聴者の先生は写真4、5のように単語のスペルの確認をしていました。
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写真4
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写真5

ろうの先生は子どもたちの手話表現を慎重に確認をして、メモ帳に記録を取っていました。子どもたちの下校後に、メモをもとに聴者の先生とミーティングを行っているそうです。チームティーティングとしての役割をきちんとこなしていて、とても素晴らしいと思いました。教員同士の連携は子どもたちのために必要なことですね。先生たちは子どもたち一人ひとりの話を真剣に聞いて、丁寧に答えていました。手話だけで理解しにくい場合はパソコンを引っ張り出して説明をしていました。そういった努力のおかげで、子どもたちは先生たちをすっかり信頼し、落ち着いて活動していました。

Kindergartenで、本当にあった面白い出来事を描きます。
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やはり、日本だけでなくここでも女の子の方が強いですね。男の子たちは先生に怒られると落ち込むか泣き出すのが多いですが、女の子たちは言い訳を考えて言ってみたり、「私は悪くない!」と強く抵抗したりしますね。男の子たち、頑張れ。


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