
2017年11月 生活記録 【第12期生 西 雄也】[2017年12月07日(Thu)]
11月になってから、ワシントンDCは気温がマイナス1度になることもあるという冬並みに寒くなってきています。また、あっという間に今学期も終わりに近づき、11月の終わり頃からは、サンクスギビングデイもあり、クラスもラストスパートに入っている最中です。
↑ギャロデッド大学の校内
◆クラス
EDU600
K-12 Curriculum and Instructional Technology
このクラスでは月〜金まで、それぞれの合計5つのカリキュラムを作成するプログラムであり 、月曜日の授業を中心に自分の指導する授業のカリキュラム作りを想定しながら行います。パワーポイントや授業で使用する資料作り、ウェブサイトのリンク作成なども行いました。そして、最近まで、火曜から金曜日までの四つのカリキュラムを作成し完成させるという、プロジェクトがあり、多くの作業に少し参りそうになりながらも完成することができたという状態です。最終的には自分の作成したカリキュラムをプレゼンテーション形式で発表しました。
EDU701
Deaf Learners and Education in Bilingual Communities
ろう教育についてフェイスブックやインターネットなどのソーシャルメディアには、様々な良い情報もあるので、それを元にそれぞれの生徒達が発表するという取り組みを行いました。自分はLanguage Deprivation(言語の剥奪)というのを題材にし、ろう者が言語獲得が困難なことについてと、手話のことを視点に入れながら発表しました。
EDU720
Introduction to Research
クラスの中で研究に必要なポイントを学びながら、テーマに沿って5つの文献を読み、まとめています。多くの枚数の文献を読み、その上必要なポイントを抜き出していくという大変な作業だったので、チューターに沢山お世話になりました。最終的には自分が研究した「聴者の親とろうの子供の(相互)関係について」をテーマに発表しました。
↑プロジェクトの発表
EDU785
Field Experience and Seminar
今回は2つの学校を見学しました。
・The River School(リバー校)
この学校は0〜5才までの年代を対象に口話教育を中心とした学校です。教員の中には多くのギャロデッド大学を卒業した者(聴者)もおり、その方にガイドしていただきました。少し驚いたのは、その教員から、この学校はほとんど多くの聴者の保護者の希望や要望によってできたともいえるという話があったことです。また、ある意味、聴者の保護者のために作られた学校といっても過言ではないという話もあり、少し衝撃であると思いつつ、複雑な気持ちになったものです。また、その学校の生徒達の様子を見学していると、学校の体制づくりは良いものであると感じましたが、その一方生徒達の様子を観察すると気になることがいくつか目につきました。生徒達は無邪気で可愛く笑顔もあるのですが、授業の様子を見ていると生徒達は口話で話をしており、授業の時にほかの生徒の発言を聞いていなかったり(生徒同士も口話であるため、スムーズに理解できていないのもある)、ずっと会話に関心を持たない生徒が何人かいるという、これまでのろう学校を見学した時の授業の様子と状況が結構違っていました。
そして、この学校を卒業したらそれぞれの道に進むといい、あとは知らないという状況です。そして、この学校はろうアイデンティの育成につながるプログラムはあまりないと言います、ろう教育において口話教育のあり方について考える必要のある課題だと改めて考えさせられたものです。
↑The River School
・Frost Middle School(フロスト中学校)
多くの生徒が在籍しており、なんとこれまでその学校は200もの様々な地域(海外も含む)の生徒達が集まり、それぞれの生徒はそれぞれ違った言語を持っています。言語数を統計すると160もの言語があります。そして、ろう者や発達障害、様々な障害のある生徒も在籍しています。更に、それぞれの生徒にあったプログラムを用意するとい言います。とても素晴らしい印象を受けたのですが、どのようにカリキュラムやプログラムなどをマネジメントするのかが気になり、案内していただいた職員に質問しました。訪ねたところ、簡単ではないが、トライしながら進めることが大事、そのことについてよく問題点も起きるが、その時に対応していけば良いということでした。日本ではあまり考えられない、アメリカらしいといえばそんな感じでした。
↑Frost Middle School
◆Thanksgiving
サンクスギビングデイは友人達とニューヨークへ行き、パレードがあったので参加したり友人達と観光や交流を楽しむことができました。更に、DCで友人たちとその友人の子供達を囲んで食事会や交流会を楽しむという充実したひと時を過ごすことができました。
↑ニューヨークの「Macy's」というパレード
冬休みは心身ともにリフレッシュしながら春学期に向けての準備を進めていきたいと思います。