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聴覚障害者留学
 
 このブログは、2004年度より特定非営利活動法人(NPO)日本ASL協会が日本財団の助成の下実施しております「日本財団聴覚障害者海外奨学金事業」の奨学生がアメリカ留学の様子および帰国後の活動などについてお届けするものです。
 コメントでいただくご質問はブログに書かれている内容の範囲のみでお願いします。それ以外の留学に関するご質問は日本ASL協会の留学担当にお問い合わせ下さい。
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2017年3月生活記録 第12期生 福島愛未[2017年04月03日(Mon)]
こんにちは、12期生の福島です。
3月中旬になると雨の回数も減り、日中は27度を超える日が続きました。冬の間はあまりきになっていなかった紫外線が気になり始めてきました。日本に居た時は夏になると日傘を愛用していましたが昨年度渡米したあと、現地では誰も日傘を使っていないことに気づいてから気後れしてしまい日傘を使わなくなったのですが、最近赤毛のアンのようなそばかすができていることに気づきショックを隠しきれません。カリフォルニアの強い紫外線!どうやら今年の夏は日傘を使う必要があるみたいです...。そんな私の心配をよそにカリフォルニアの人々は紫外線を浴びまくっています。日焼けをしていることが逆に美しいと感じるようです、これにはびっくり。

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日本ではあまりみかけないような花がたくさん咲いています。ん〜!春だなあ〜。

■□Studies□■

■162 Reading
今月は分からない単語を辞書で調べず、文脈から推測する練習をしました。私の苦手な分野です。実際にこの方法は英語を勉強する上で一番大事なのではないかと思います。渡米したばかりのときは英語がさっぱり分からず、英和辞典で調べまくる日々でしたが、ろうプログラムの英語の先生から英和辞書を使わず英英辞書を使うか、文脈から推測する方法が英語を伸ばす一番の方法だと怒られていました。が、基本の英語すらわからなかったのでこっそり英和辞書を使っていましたあせあせ(飛び散る汗)春学期になると自分でも驚くくらいボキャブラリーが増えてきたことで、英英辞書を使って意味を理解することができるようになってきました。最近では英英辞書を使うか文脈から推測するように心がけるようになってきたので英和辞書を全く使わなくなる日がくるかもしれません!(今から使わない!とはまだ断言できないのです笑)TOEFLでもまだまだ知らない単語が多いので文脈から推測する技術は大事です。

■151B Writing
今月もこのクラスが一番苦しかったです。Reading よりWritingが得意とはいえ、まだ瞬時に自分の考えを英語で書けるようなレベルには達していません。じっくりと自分の意見を考えたあと実際に書いてみて、文法や他の言い回しを考えながら修正していく方法を取っています。ですが、クラス内では突然「◯◯について自分の意見を書いたあとパートナーを作ってディスカッションをしなさい、ハイ!始め!」といったような不意打ちが多く、そのたびにあわわわと慌ててしまいます。また自分の意見を主張しなさいと何度も注意されます。これでもか!というほどぐいぐいと意見を言うのが好ましいようですが、いざとなると自分の意見を述べることは日本人にとって難しいことだと気がつきました。でも他のクラスメイトの意見を聞くとなるほど!と自分にはない視点に気づかされることが多く毎クラスごとに感心しています。

■189B Reading
今月も引き続き「Manzanar」を読み進めていました。今月は主に収容所での生活の様子や筆者の父が英語が堪能なことから他の日本人にスパイ扱いされ「犬」と呼ばれていたこと、アメリカ政府により全ての日本人に「日本への忠誠を放棄しアメリカに忠誠を誓う」、「米軍に従軍するか」などの調査が行われ、Yes-Yesと答えるかNo-Noと答えるかその後の待遇も変わるということから日系人同士でも様々な葛藤・争いが起きたことを学びました。読み進める中で、どうしても英語だとイメージが掴めない箇所がでてくるのですが、クラス内で質問すると先生と他の生徒がジェスチャーで表現してくれ一気に理解することができます。ろう者ならではの学び方ですが時々、聴者は英語の表現がわからないときどのように解決するのだろうと疑問に思います。
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■□
3月下旬は待ちに待った春休み!!!!!!!!!!!でした。とは言え、春休みのほとんどの日は2月の手術のために欠席した分の宿題をこなす日々でしたが、せっかくの春休みなので少しはリフレッシュしたい!と思いノープランで友人達と旅行に行ってきました。実はまだギプスを取る許可をもらっておらず、ギプス付きでの旅行になりましたが、これも面白い経験でした。どこに行くか話し合った結果、189BReadingクラスで読んでいる「Manzanar」が実際にLV近くにあると知ったことから見に行こう!となりました。

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本の中には収容所は風がつよく朝起きると小屋の中に真っ白になるほど砂が入り込んでおり、冬は寒さに苦しみ、夏は猛暑で多くの人が病気で苦しんだと書いていました。実際に現地にいくと高い山に囲まれ、風がこれでもかと吹き荒れ、砂埃が舞っていました。また敷地内にはミュージアムがあり、当時の生活の写真が多く飾られていました。このような当時の生活の様子が数多く残されているのは収容された日本人の中に、カメラの部品を分解して持ち込みこっそりと撮っていた人がいたからだそうです。Manzanarのミュージアムには当時の生々しい写真が多かったのですが、冬休みに訪れたLAのミュージアムに展示されている写真は笑顔ばかりです。これは当時のアメリカ軍がアメリカ市民に日本人はつらい思いをしていない、快適に過ごしているとアピールするために撮ったものだそうです。この対照的な写真はとても考えさせられました。また筆者が当時住んでいた小屋はこのあたりではないかなど友人と議論しながら学ぶことができ、今後のクラスでもイメージしやすくなるのではないかと思い貴重な経験ができました。

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またManzanarだけではなくLake Tahoeと呼ばれるすーっと見入ってしまうような湖やNapaと呼ばれるアメリカでも有名なワインの生産地を訪れ(ドクターストップがかかっていましたが)ちょびっとだけワインを嗜むことができました。(3ヶ月も我慢してるの!ほんのちょびっとだから!4日後にはギプスが取れる予定だったから!と言い訳をさせてください)

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そして3月末にようやくギプスを取ることができました。とはいえ、まだうまく歩けず少し歩くだけで激痛が走るのでゆっくり少しずつ歩く距離を伸ばす予定です。これから週に2回ほどリハビリに通う予定ですが、そのリハビリ先でも手話通訳が用意されているようで安心しています。少しずつ自分の思うように動けるようになり、それに伴ってストレスも少しずつ解消されつつあります。


春学期も残り半年、これからさらに授業の内容も難しく、複雑になるので気を引き締めて頑張りたいです。では皆さん、また来月きらきら

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