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聴覚障害者留学
 
 このブログは、2004年度より特定非営利活動法人(NPO)日本ASL協会が日本財団の助成の下実施しております「日本財団聴覚障害者海外奨学金事業」の奨学生がアメリカ留学の様子および帰国後の活動などについてお届けするものです。
 コメントでいただくご質問はブログに書かれている内容の範囲のみでお願いします。それ以外の留学に関するご質問は日本ASL協会の留学担当にお問い合わせ下さい。
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2017年1月生活記録 12期生 福島愛未[2017年02月03日(Fri)]
こんにちは、12期生の福島です。

長い旅行から帰宅したあとのFremontは雨が続いていました。ホームステイ先の家族や友人によると、近年のカルフォルニア州はほとんど雨が降らなかったそうでこのように連続雨が降るのは珍しいそうです。恵みの雨と言われている反面、土砂崩れなどの災害も起こっているそうで通行止めにより通勤や通学に支障を来している場面もあるそうです。とはいえ、連日の雨のおかげでFremontではグリーン色が映えたきれいな景色を見る事が出来ます。


IMG_8129.JPG


■□Studies■□
1月23日に長い冬休みが終わり、ようやく春学期が始まりました。
春学期に履修するクラスは下記の通りです。

■162 Reading
このクラスではReadingの力を伸ばすこと、アカデミックな語彙力を伸ばすことを中心に授業が進められます。秋学期と異なり、このクラスは聴者のクラスです。そのため渡米後初めて手話通訳を付けたクラスなので不安と好奇心でいっぱいです。日常生活では友人との会話に支障はないレベルまでASLを身につけることができましたが、聴者クラスとなると話すスピードも早いため自然とASLも早くなり、毎クラスごとに新しいASLを学んでいます。今年度の大学院に進学後、聴者クラスを取る可能性が高いので春学期でこのような環境に慣れていこうと思っています。


■151B Writing
秋学期よりもさらにWritingのレベルを上げるためにこのクラスを履修しました。162 Readingと同様にこのクラスも聴者クラスです。教授の話し方がとても早いため、ASLも今までにない早さです!読み取るだけで精一杯なのでまだ理解に繋げることが難しく、その上ろう学生が私一人なのでこのクラスは春学期一番苦労しそうな予感がします。秋学期のWritingは1週間に30ページ程度の本を読み進めた上でエッセイを書くという流れだったのですが、このクラスではクラスに参加するまえに動画と本を読んだ上でクラス内でディスカッションを行い、その結果と自分の考えを書いていくというスタンスのようです。クラス内では積極的な発言が求められるために、予習を怠っているとすぐに置いていかれそうです。


■189B Reading
このクラスは秋学期Readingの引き続きです。受講生は全員ろう者で教授も手話を用いて授業が勧められます。秋学期、このクラスを担当していた先生が本を書くために春学期のみ休むそうで代わりの先生がクラスを担当してくださっています。この先生も教え方が丁寧で且つ学生の表情をよく観察しているため、わからない表情をしている学生がいればさらに詳しく解説するなど理解度を高めるための工夫がみられます。Readingは私にとってもっとも苦手な分野なので春学期でできるだけ克服したいと考えています。



■312 Linguistics of ASL
このクラスはASLを言語学の観点から学びます。このクラスはまだ1度しか出席していないため詳細は来月!



■□
1月は留学生活約6ヶ月の中でも最も悲しい月になりました。なぜなら…春学期が始まる少し前に交通事故に遭ったからからです。幸運なことに命に別状はなかったのですが、右足の甲を骨折してしまいました。骨折した箇所が不運にも治りにくい場所で急遽手術することになり、心配した母が日本から駆けつけてくれ、1週間ほど滞在し助けてくれました。異国にたった一人で駆けつけてくれた母には頭があがりません。完治するまでには2~3ヶ月かかるそうで、しばらく不便な生活が続きそうです。



米国で交通事故に遭うという非常に珍しい体験をしたので、いくつか学んだことを報告します。人生で初めて交通事故に遭ったのはもちろんですが、救急車にのったのも、手術を受けたのもすべてのことが初めてだらけで不安がとても大きかったのですが、それを緩和してくれたのがVRIと手話通訳の存在です。

交通事故に遭った後、救急車で救急外来 に運ばれました。そこでお医者さんや警察の方と話す際、英語が話せないので筆談をすることになりましたが、事故のショックでいつも以上に英語の筆談が難しく感じました。そこでVRIと呼ばれるテレビ電話による手話通訳のおかげでスムーズに話し合いを進めることができました。
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手話通訳を呼ぶと到着までに時間がかかるデメリットをVRIが補ってくれます。機械の操作も単純で、すぐに通訳を始めることができるのが最大のメリットです。ただ、待っていても病院側はVRIを迅速に起動してくれません。通訳が必要だと何度も訴えることが大切でした。(実際にこのときも病院側はなかなかVRIを起動してくれなかったのでホストマザーが自分で起動していました笑)
また警察の方もiPhoneでVRIを起動させた上で事情聴取を行っていました。事故によるショックが大きかったときだったのでASLでコミュニケーションが取れる環境に感動しました。

さらに病院での診察や手術の際も手話通訳者がしっかりと手配されており、手術室の中にも手話通訳者がきてくれ100%の情報保障が行われたことにも感動しました。またこの手術の際、ASLの手話通訳者だけではなく、Certified Deaf Interpreter(CDI)と呼ばれるろうの手話通訳者も希望しました。CDIは単に手話通訳をするだけなくろう者の微妙な表情や動作の変化に気づきやすく、麻酔後のうまく表現できない手話も読み取ることが可能なため、友人に強くすすめられました。実際に手術後麻酔が残っており、うまくASLで伝えることができなかったのですがCDIのおかげでお医者さんとスムーズにコミュニケーションをとることができました。日本では体験する機会がなかったので、良い経験になりました。



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家族をはじめ、事業関係者の皆様や友人に心配をおかけすることになってしまいましたが、それでも皆様からたくさんの励ましの言葉をいただけたことでなんとか頑張れそうです。また留学先の友人達が本当に親身になって買い出しや学校でのサポートをしてくれ感謝の気持ちでいっぱいです。皆様、本当にありがとうございました。



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