
2016年12月生活記録 第9期生 瀧澤泉[2016年12月28日(Wed)]

ホワイトハウスと記念塔の間にあるクリスマスツリー。さらにツリーの周りにおもちゃの電車や家、人形、街など飾ってありました。それだけではなく50州ごとの小さなツリーが周辺に飾られていてさすが、ワシントンDCはアメリカの中心であり、首都であると感じました。
綺麗に撮れなかったのですが、
ホワイトハウスにもライトアップしているのを見えますか?
ホワイトハウスにもライトアップしているのを見えますか?
去年の冬休みはほとんど日本にいましたが、今回は初めてワシントンDC現地でゆっくりといることができました。新しいルームメイトやクラスメイトの人と時間があるときに出かけたり、将来の夢に関する相談をしたり、風邪をひいたときにサポートしてくれたりしてお世話になりました。
最終試験やプレゼンなどに慌しい時期であり、2016年の最後の年となりました。今年の秋学期から2年制として更なる挑戦な学期であったが、今までより良い経験と素敵な出会いができました。春学期はオンラインと共にインターンシップの準備なども含めてあと残りの時間を大切にしたいと思っています。
秋学期のクラスの中で汗をかいてまで苦労したプレゼンをここで話そうかなと思います。
EDU 834: 特別教育と福祉におけるプログラムの開発と評価 (Program Development and Evaluation in Special Education and Human Services)
授業を受けるタイプではなく、個別のプログラム開発とチームワークのプログラム評価を4ヶ月間にチームと議論し合ったり、個別のプログラムのために毎日調査したり、最終日にプレゼンを実践しました。
プログラム開発とは、プロジェクトに似ていますが、団体同士あるいは地域に起きている課題や問題を改善するために小さなプログラムを提案して解決すること。今回、そのクラスの学生たちは団体の会員・スタッフでもない立場なので(本格的には自分が団体に勤めている立場でなければならないのです)、ギャロデット大学の責任者と共に行動しなければならないのです。
プログラム提案(個別)
異国にある地域のろう団体・協会、ろう学校、NGO/NPOなどそれぞれ持つ課題について分析しました。聴者の学校に進学するろう学生・若者たちが増えています。そのため、ろうコミュニティの集まりや交流が非常に少なく、コミュニケーションや情報も限られてしまうのです。原因は私が集めたデータやインタビューによると地域による交通の限度、低賃金、手話サークルのメンバーがほとんど聴者(手話通訳を目指す者、関心を持って入る者、就職現地にいるろう者と会話するためなど幾つか理由あり)が多く、ろう者のロールモデルと出会う機会が少なく、ネットワークが弱く感じられます。そのため私が提案したプログラムを作成し、プレゼンをしました。
プログラム評価(チームワーク)
三つの団体・協会などそれぞれのプログラムを評価してもらうために代表者たちが来て、講演しました。その中に(私が今年の夏にIDP780クラスを通してインターンシップ実習を受けた) United States International Council on Disabilities (USICD)(障がい者に関する米国国際評議会)が2013年から設立した身体障がいを持つ若者たちのためのインターンシッププログラムの評価を依頼するために講演しました。シンガポール出身のクラスメイトと相談した結果、USICDのプログラムを選択しました。インターンシップ実習先で色々お世話になった代表者であるAndreaとほぼ毎週にEメールでやりとり、解決方法を分析し、様々な評価タイプから一つに選択してそれに合った評価方法・企画まで進みました。
一つ、気になったのは三菱(Mitsubushi)からの支援金を毎年の夏ごとにお願いしているそうです。まさか、日本から支援金のおかげでそのプログラムを立ち上げることができたと思ってもなかったのです。三菱のサイトを見てみると確かに身体障がい者にサポートするプロジェクト(プログラム)?がありました。
そのプログラムに問題があるのは、短期間プログラムのため夏期間しか募集しないのです。原因は支援金の予算の中で身体障がい者たちをサポートするための団体のスタッフとの協力、他の州から来たインターンシップ実習者のための交通費・宿泊先、講演会への参加、インターンシップ実習者との交流会、(場合による)実習者たちの講演会など使用するため、短期間プログラムによる支援金で十分だと思われているそうです。しかし、実習者たちにとってどれくらい良い経験を得たかどうか、或いはインターンシップを受けた後の状況についての情報が少なく、そのためにレポートとアンケート調査をするようにと提案することに進めました。
プレゼンの当日に(聴者の)ベテラン投資者の二人(スペイン語+アメリカ手話通訳者と共に)と団体の代表者本人、国際開発学の教授たちも参加していたため(合わせて8人でした)、非常に緊張しました…無事に最後までに個別とチームワークのプレゼンを終えることができました。結果、個別のプレゼンは前日の真夜中までにして作り上げたので完璧ではなかったのですが、投資者たちは、とても関心を持ってくれたらしく、今後の機会にプログラム提案を出すための良いアドバイスと嬉しいメッセージを頂きました。
投資者たちの意見は非常に分かりやすく、納得できるのでさすが経験を積み重ねてきただけあって真剣にアドバイスできる方だなあと思いました。
IDP 795: 国際開発研究分野方法 (Research Field Methods for International Development)
クラスの最終日にプチ講演と交流会で
オマーン男性たちと楽しく真剣に議論し合いました。
オマーン男性たちと楽しく真剣に議論し合いました。
オマーン出身の男性二人と八週間に国際開発学と言語学の学生と分野の担任を毎週に交代しながらインタビューしてきました。そのインタビューを通して気づいたことが幾つかありました。
オマーンのろうコミュニティに宗教の影響による政治のシステムから生活スタイルや食事、家族との集まり、男女別の教育に関わるのではないかと思うのです。理由は手話の単語、経験話のほとんどが宗教の関係が多いのです。ギャロデット大学に来て、抵抗感やカルチャーショックなど話がありましたが、他の学生たちの視線は「文化の違いによるもの」だと言っています。ですが、私にとっては「文化」という言葉に引っかかるのです。
確かに私は日本人であり、アメリカの文化が違うのはわかるのです。例えに言うと自分からあまり言わないのですが、私は小さい頃からクリスチャンなのでアメリカで住んでいる人たちと出会うたびに「日本といえば仏教?(それか神道(?))」「食事の前後に手を合わせて『いただきます』と『ごちそうさま』という行動は宗教に関係あるの?」とよく聞かれますし、クリスマスといえばイエス様の誕生というイベントなので仏教と神道とは関係ないにもかかわらず、日本人たちは盛り上がっているのです。宗教はもちろん家族、個人自身で決めるのも自由ですので、「文化」という判断が難しいのです。
その結果、政治や国民の組織や教育、それぞれの構成に宗教からによる生活をしていると私は考えています。ただ、異国の人たちと理解し合うのに時間がかかるだろう。身体障がい者の存在の見方も国によって異なるので、そこは挑戦的な面だと言いたい。インタビューの中で宗教から見るLGBTの人たちは違う人間の存在だというのです。知らない人からよく質問があるのです。「女か男かどっちが好きか?」と聞かれた時、私にとっては「人」として好きと答えています。有名な絵本の「10人10色」がとても大好きなのです。みんなが違っていい。
もし、手話言語を研究、或いは言語分析をする時に、「言葉は背景や歴史よる影響に含まれている」と頭の中に入れ、よくよく分析して調査していきたいと思っています。
身体障がい者によるエキスポ
身体障がい者たちのエキスポがあるとクラスメイトから情報を頂き、早速見に行きました。ろう者のブースがあまりなく(ろうのエキスポに中心しているため)、車椅子のバリアフリーによるブースが主に集まっていました。
車の椅子が360度に回れるように仕組んてあった。
ボイスとテキストに統一した電話がありました。それは今まで見たことがない珍しいアイテムでした…!(テレビ電話の方が使いやすいと思いますが...)
車椅子のダンサーによるワークショップがあり、私はダンス経験者としてとても関心を持って見に行きました。どんな風に踊るのかなとイメージを浮かべることができなかったのですが、実際に見に行くと本当にダンサーだな!と思うくらいの腕がありました。「ろうでも(耳が聞こえなくても)踊れる!」と同じようにそのダンサーは「車椅子の人だってできるわよ。」と言って、遠慮している身体障がい者たちに声をかけて一緒に踊ろうとしている姿を見て感動していました。
ダンサーは少し手話を知っていました。
表情豊かな方でした。
表情豊かな方でした。
それでは新年の2017年に会いましょう!
良いお年を!!