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聴覚障害者留学
 
 このブログは、2004年度より特定非営利活動法人(NPO)日本ASL協会が日本財団の助成の下実施しております「日本財団聴覚障害者海外奨学金事業」の奨学生がアメリカ留学の様子および帰国後の活動などについてお届けするものです。
 コメントでいただくご質問はブログに書かれている内容の範囲のみでお願いします。それ以外の留学に関するご質問は日本ASL協会の留学担当にお問い合わせ下さい。
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第19期留学奨学生、募集PRビデオ公開[2022年05月19日(Thu)]
ひらめき留学奨学生、募集PRビデオ公開ひらめき
日本財団聴覚障害者海外奨学金事業による2022年度第19期留学奨学生の募集中です(給付型奨学金)

*短い動画で募集内容を紹介しています。クリックして動画をチェ〜ック 目
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募集詳細は、第19期生募集のページをご覧ください。
日本やアジア諸国の聴覚障害者の社会的地域の向上、聴覚障害者コミュニティやろう教育機関等の発展を担うろう者・難聴者・(一部のきこえる人)の海外留学を支援します!
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*第19期留学奨学生募集要項チラシ(印刷用)


飛行機大学・大学院進学コース飛行機
 /ろう者・難聴者…学位【学士・修士・博士】取得を目指す
 /聞こえる人…学位【博士ーろう教育、または手話言語学に限る】取得を目指す


飛行機キャリアアップコース飛行機
 /ろう者・難聴者…専門性を高めたい社会人向け

募集期間:2022年5月1日(土)〜7月10日(日)

応募〆切:2022年7月10日(日)

*応募書類には、外国語(英語等)の証明(英検やTOEIC,TOEFL等の結果)の添付が
 必要になります
*渡航後の語学研修サポートは行っていません。

たくさんのご応募、お待ちしています。

事業担当 根本
Posted by 事業担当者 根本和江 at 23:13 | 事業担当者よりお知らせ | この記事のURL
2022年4月生活記録【第16期生 大西啓人】[2022年05月08日(Sun)]
2022年4月生活記録

皆さんこんにちは。ゴールデンウィークは楽しめましたでしょうか?充実した休日が過ごされたことでしょう。私の現状といえば、5月6日付けに修論発表があり、無事終えることが出来ました!
院生活2年間の集大成を発揮できたと思っています。無事合格することができれば、確実に卒業できます…!(とはいえ、すでに卒業の準備を進めています笑) 修論関連は帰国後に機会があると思うので、そのときに話したいと思いますきらきら

さて、今月の内容は前月に続き、「学校における言語発達」および、「家庭と学校間のつながりの重要性」について考えていきたいと思います。ここは基本的にろう児を持つ聴親に向けて発信したい内容ですが、教師や学校にも意識するべきとも言えます。

子どもの言語発達において、家庭と学校、それぞれ役割があり、家庭では前月に話したとおり、「基本的な言語能力を獲得する」「派生する様々な能力(想像力や認知力、コミュニケーション力など)を身につける」といったものが中心だったと思います。

学校ではどういった役割を持っているのでしょうか?もちろん、家庭で行われることが多い即時的な会話や非即時的な会話は、学校でも行うこともできます。幼稚部や小学低学年の段階ではそういった会話レベルも必要なので、意識するべきですね。ただそれだけではなく、学校ならではの役割があります。それは「学術的な学び」です。小学生に上がる頃から国語、算数、理科など本格的に勉強が始まりますね。学術的な学びのために、子どもはさらに言語能力の発達が必要になってきます。学校に見られる場面はどういうものでしょうか?

交流のための会話(Social Talk)
「からかう」「遊ぶ」「想像する」「おしゃべり」などといった交流で見られる会話レベルです。友達間や先輩後輩間、教師と生徒間でも様々な場面で見られます。こういう会話は休み時間(遊び)や食事時間、個人的な会話などから来ます。これは家庭で見られる会話(即時的な会話、非即時的な会話)と同じものとなります。つまり教師も即時的な会話や非即時的な会話といった「家庭言語(home language)」を意識するべき理由の一つです。

学術的な学びのための会話(Academic Talk)
ここが重要なポイントとなります。学校において最もよく見られるのは、学術的な場で見られる会話です。小学生、中学生、高校生に問わず全般的に見られます。学術的な会話とは、「設問に回答する」「情報を共有する」「情報を比較する」「知識を要約する」などといった高次な認知能力が求められる会話レベルです。他にも、小説や物語などの本や授業で使われる教科書を読んで、語彙や内容を理解することも学術的なレベルの一つです。学校で学術的な内容を学ぶにつれ、こういった会話を自然にされるため、無意識のうちに子どもたちの言語能力の発達に貢献できるのです。

ここでちょっとした豆知識ですが、ろう児に対する教育では手話で会話していれば自然な成長ができますが、音声中心である口話での会話だとこういった成長ができず、言語発達を妨げる結果になってしまう可能性もあります。

話を戻しまして、学校では言語能力の発達だけではなく、学術的な環境を通して、様々な知識や経験を得る場でもあります。そのため、社会自立やキャリアスキルの習得も必要になります。つまり学校は学術的に学ぶ場所なので、ろう児の学術的な言語発達が達成できるように学校や教師は意識しなければなりません。これが学校における役割です。学校で見られる交流のための会話も学術的な学びのための会話を教育学では、“School language”と呼びます。

教師や学校が意識するべきと言いましたが、もちろん、親も学校に関する知識を知る必要があります。家庭でできないことを学校だと出来ることもあります。どういった教育が必要か、どういった言語発達を求めるのか、学校や教師と話し合い、自分の子どもへの教育について考える権利を親は持っているということです。

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ここからは、「家庭と学校間のつながりの重要性」の分野になりますが、先程述べたように、親は子どもに合わせて適切なアプローチがなされるように学校に要望する権利を持っています。年齢に応じて、学術的な語彙や概念を提供することを求め、教師や学校と話し合うことが重要になります。例えば、聴親に多い悩みなのですが、皆さんは自分たちが提供できる手話が基本的なレベルなため、子どもにとって物足りないのではないか。という懸念を持っているのではないでしょうか?

家庭では難しいことを学校に求めることも一つの方法です。学校では、ろう教師手話通訳資格を持っているレベルの高い手話を提供できる先生もいます。また、ここで説明しているような知識や教育学を学んでる専門性の高い教師が集まっています。家庭でも学校のようにレベルの高い教育をしたいと考えている場合、そのための知識が必要になりますが、教師や学校と相談することもできるのです。

他にも学校は優れている教師がいるだけではなく、コミュニティに関する情報や教育学に関する情報もたくさん持っています成人のろう者モデルがたくさん集まるコミュニティだったり、ろう教育やろう文化を学べるコミュニティだったり、学校は何らかの情報を知っています。聴親として懸念していることに対して力になってくれるかもしれません。コミュニティでは、交流のための会話が多いですが、中には学術的な学びのための会話もあることもありますので、基本的な言語能力を身についたり、様々な能力を強化したりできる場でもあります。

以上が、家庭と学校とのつながりにおける重要性となります。最後になりますが、これらのアプローチは手話で交流し、手話で会話し、手話で学習するという前提のもとに行われるべきです。ろう児に対して、音声での教育だと上記で述べた効果は期待できないと思います。
※人工内耳装用児などでは効果があるかもしれませんが、私は全てのろう児のために手話教育を推奨します。

聴親はろう児が誕生して、初めての経験に戸惑うことや懸念することが多く、不安要素がたくさんあると思います。私は教育者として、そういった心配や不安をできるだけ和らげることができるように情報をたくさん発信していきたいと思っています。

ここまで最後まで読んでくださりありがとうございます。繰り返しになりますが、聴親に発信したい内容ですが、他の皆さんもろう児と関わる機会があるのでしたら、意識するべき内容になります。

第16期生
大西


【参考文献】
3月生活記録 第16期生 大西
https://blog.canpan.info/deaf-ryugaku/archive/1352

Dickinson, D. K., & Tabors, P. O. (2001). Beginning literacy with language: Young children learning at home and school. Paul H Brookes Publishing. https://psycnet.apa.org/record/2001-06306-000
Posted by 大西 at 05:30 | 奨学生生活記録 | この記事のURL
オンライン奨学金説明会&座談会の開催中![2022年05月04日(Wed)]
ひらめき参加者募集ひらめき
オンライン奨学金説明会&座談会、開催中!


聴覚障害者海外奨学金では、現在、19期生募集中です。
募集概要の説明を含めて、オンライン説明会&座談会を5月〜6月に開催しています。
座談会に参加して、海外留学について検討してみませんか。
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テーマ:「ろう×留学 私にも海外留学はできる」
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<お申込み先>
5月8日(日)午前10時30分〜12時、開催
大学准教授に相談
参加申込はこちら→https://forms.gle/KQmEzVfaV2pY49oq6

5月15日(日)午前10時30分〜12時、開催
ヨーロッパ編
参加申込はこちら→https://forms.gle/zhvPosBzogHYPSid8

6月19日(日)午前10時30分〜12時、開催
応募書類のトリセツ ここは何を書けばいいの?を伝えます
参加申込はこちら→https://forms.gle/BHNWPxEi2wdRTDNVA


かわいい2022年度 第19期生 募集中かわいい
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https://blog.canpan.info/deaf-ryugaku/archive/1351

事業担当:根本
Posted by 事業担当者 根本和江 at 20:47 | 事業担当者よりお知らせ | この記事のURL
■連載■海外留学奨学金 担当役職員のつぶやき<Part.4>[2022年05月03日(Tue)]
■連載■ 海外留学奨学金 担当役職員のつぶやき<Part.4>

『日本財団聴覚障害者海外留学奨学金』を知って欲しい!と担当理事と事業担当者の2人が、事業のこと、募集のこと等を不定期につぶやいています。
キャプチャ.JPG

Nami_吹き出しなし35.jpg募集が始まったね!オンラインで説明会や座談会を開催しているけれど、
他の人に知られずに相談もできるの?
Nemo_吹き出しなし35.jpg出来ますよ。まずは担当窓口まで直接メールください。
内容に合わせて、適宜、個別対応しています。
Nami_吹き出しなし35.jpg了解!キャリアアップコースに該当するか不安な人もいると思うのよね。
遠慮せずコンタクトOKね。

<お問合わせ、お申込先>
留学奨学金専用Email:ryugaku★npojass.org
(ご利用の際は、「★」記号を「@」に置き換えください)


【日本財団聴覚障害者海外奨学金事業】
日本やアジア諸国の聴覚障害者の社会的地位の向上、聴覚障害者コミュニティやろう教育機関等の発展を担う聴覚障害当事者リーダーとして活躍することを志す、ろう者・難聴者・(一部の聞こえる人)を支援しています。
2004年に事業が始まって以来、これまでに26名の留学奨学生を海外へと送り出し、現地での学費や生活費の他、開始・終了時の渡航費用等の支援を行ってきました。

かわいい2022年度 第19期生 募集中(応募〆切:7月10日)かわいい
2022年度第19期生募集案内
https://www.npojass.org/archives/24366

かわいいオンライン留学説明会&座談会 開催中!かわいい
5月8日(日)ギャロデット大学准教授に相談
5月15日(日)ヨーロッパ編
・6月19日(日)応募書類のトリセツ

かわいいホップ・ステップ・ジャンプ!かわいい
〜日本財団聴覚障害者海外奨学金事業の成果〜として、支援修了した奨学生達へのインタビュー記事を掲載しています。こちらからご覧ください。
https://www.npojass.org/hopstepjump

事業担当:根本
Posted by 事業担当者 根本和江 at 05:38 | 事業担当者よりお知らせ | この記事のURL
奨学金説明会&座談会”留学のススメ” (ヨーロッパ編)開催決定![2022年04月22日(Fri)]
ひらめき参加者募集ひらめき
奨学金説明会&座談会”留学のススメ” 留学経験者に聞いてみよう!(ヨーロッパ編)、開催決定!
「ろう×留学 私にも海外留学はできる」(5/15)


海外留学や日本財団海外留学奨学金をもっと知ってもらおうと行うオンライン座談会
今回は、リクエストの多かったヨーロッパへの留学経験者を招いて開催するオンライン座談会ヨーロッパ編です。
英語で学ぶのかな、どの手話を勉強しておくのがよいのかな、欧州での生活ってどんな感じなのかな…等々。参加してくださった方々からの質問に回答します

2022年4月から募集の始まった第19期生募集概要の説明も行ないます。
支援可能な留学先は、世界各地です。座談会に参加して、海外留学について検討してみませんか。

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テーマ:「ろう×留学 私にも海外留学はできる」
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◆進行役 武田太一さん (当協会理事/4期生、米国ボストン大学院留学)
◆ゲスト 相良啓子さん (英国セントラル・ランカシャー大学での仕事の傍ら大学院留学、
            他にもフィンランドや米国等へ留学などで長期滞在歴あり)
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1.日時:2022年5月15日(日)午前10時30分〜12時00分

2.方法:オンライン(Zoomミーティング)
     (カメラや音声をオフでもご参加頂けます)
     (事前や当日に文字チャット他でお受けします)

3.参加費:無料

4、定員:30名程度(先着順)

5、申込方法&申込締切:
  申込画面からお申込みください(クリックすると申込画面に変わります)
  または、Fax、Eメールで、@氏名、Aメールアドレスを明記の上、日本ASL協会まで。
  5月12日(木)まで *定員に余裕がある場合は、〆切後も受付いたします。
  お申込頂いた後に、アクセス方法等をご案内いたします。

6.その他:・日本手話で話します。
      ・日本語音声通訳、字幕(UDトーク-修正なし)付予定  
      ・見逃し配信(アーカイブ配信)はありません。

次回のオンライン座談会は…
6月19日(日)午前10時30分〜12時、開催
応募書類のトリセツ ここは何を書けばいいの?を伝えます
参加申込はこちら→https://forms.gle/BHNWPxEi2wdRTDNVA


かわいい2022年度 第19期生 募集中かわいい
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https://blog.canpan.info/deaf-ryugaku/archive/1351

事業担当:根本
Posted by 事業担当者 根本和江 at 23:51 | 事業担当者よりお知らせ | この記事のURL
オンライン座談会”留学のススメ” 留学奨学生に聞いてみよう!「ろう×留学 私にも海外留学はできる」開催[2022年04月19日(Tue)]
オンライン座談会”留学のススメ” 留学奨学生に聞いてみよう!
「ろう×留学 私にも海外留学はできる」開催


去る3月27日(日)、海外留学や留学奨学金事業をもっと知ってもらおう企画、留学奨学生と一緒にZoomを使ったオンライン座談会を実施しました。

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進行役の武田理事・4期生(右上)、奨学生からは山本11期生(左下)と牧谷11期生(右下)

今回は、牧谷11期生と山本11期生に参加してもらい、テーマ「ろう×留学 私にも海外留学はできる」で話を進めました。
留学する目的、動機から留学先の探し方、コミュニケーション方法(ASLや英語)、一日のスケジュールや住まいの様子、留学して得られたこと/変わったことなど参加者のみなさんから寄せられた質問に答えていきました。
同時期に一緒に留学し、最初の1年間を同じ留学先で過ごした同期の2人ならではの励まし合い、泣き笑いのエピソードトークもあり、楽しい時間になりました。

進行役を担当した武田理事・4期生(下写真)。
参加者から寄せられた質問を読みあげ、2人に質問。
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牧谷11期生は(下写真)、米国ロチェスター工科大学/国立聾工科大学大学院でICTを取り入れた教育、ろう教育を中心に学んだ。ASLは、毎日、人と会って、ASLをひたすら見て、コミュニケーションして目に沁み込ませた。海外に出ると、客観的に見て日本を知ることが出来る。日本では学べないことを学べるのが海外留学の魅力。
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山本11期生(下写真)は、ロールモデルを求め、学問と現場経験(支援活動)の両方を学ぶために米国ギャロデット大学の国際特別生プログラムへ留学。留学で行動力がつき、ろう者としてのアイデンティティを学んだ。意見が違う、意見を言うのは当たり前。受け入れ、歩み寄る。最初の壁は自分。対峙し、可視化する。しっかり自分を見つめることは大事。

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参加してくださったみなさま、ありがとうございました。


次回は、5月8日(日)実施です。お楽しみに!
https://blog.canpan.info/deaf-ryugaku/archive/1353


かわいい2022年度 第19期生 募集中(7月10日〆切)かわいい
https://blog.canpan.info/deaf-ryugaku/archive/1351

なぜ留学したいのか、留学して何を学びたいのか、留学の目的を明確にして(整理して)、自分に合った留学先を探してみよう!
周囲の人に頼る等して情報を集め、また実際に現場に行く/コンタクトして、見聞きすることも大事です。

事業担当:根本
Posted by 事業担当者 根本和江 at 14:36 | 事業担当者よりお知らせ | この記事のURL
奨学金説明会&座談会”留学のススメ” 留学奨学生に聞いてみよう![2022年04月12日(Tue)]
ひらめき参加者募集ひらめき
奨学金説明会&座談会”留学のススメ” 留学奨学生に聞いてみよう!「ろう×留学 私にも海外留学はできる」(5/8)

海外留学や日本財団海外留学奨学金をもっと知ってもらおうと行うオンライン座談会
今回は、米国の高等教育現場にいる元奨学生に現場のホットな話を伺いながら、参加してくださった方々からの質問や相談に回答します
海外の大学の授業や生活って、どんな感じなのかな。留学するのに大切なことってなんだろう。英語やASLの学習はどの程度必要かな。何から準備しよう…等々。

2022年4月から募集の始まった第19期生募集概要の説明も行ないます。
座談会に参加して、海外留学について検討してみませんか。

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テーマ:「ろう×留学 私にも海外留学はできる」
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◆進行役   武田太一さん(当協会理事/4期生)
◆参加奨学生 高山亨太さん(2期生)
        (米国ギャロデット大学准教授)
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1.日時:2022年5月8日(日)午前10時30分〜12時00分

2.方法:オンライン(Zoomミーティング)
     (カメラや音声をオフでもご参加頂けます)
     (事前や当日に文字チャット他でお受けします)

3.参加費:無料

4、定員:30名程度(先着順)

5、申込方法&申込締切:
  申込画面からお申込みください(クリックすると申込画面に変わります)
  または、Fax、Eメールで、@氏名、Aメールアドレスを明記の上、日本ASL協会まで。
  5月5日(木)まで *定員に余裕がある場合は、〆切後も受付いたします。
  お申込頂いた後に、アクセス方法等をご案内いたします。

6.その他:・日本手話で話します。
      ・日本語音声通訳、字幕(UDトーク-修正なし)付予定  
      ・見逃し配信(アーカイブ配信)はありません。

今後のオンライン座談会は…
5月15日(日午前10時30分〜12時、開催
英国他への留学経験者を招いたヨーロッパ編 留学生活等伺います
参加申込はこちら→https://forms.gle/BHNWPxEi2wdRTDNVA
6月19日(日)午前10時30分〜12時、開催
応募書類のトリセツ ここは何を書けばいいの?を伝えます
参加申込はこちら→https://forms.gle/BHNWPxEi2wdRTDNVA

かわいい2022年度 第19期生 募集中かわいい
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https://blog.canpan.info/deaf-ryugaku/archive/1351

事業担当:根本
Posted by 事業担当者 根本和江 at 16:15 | 事業担当者よりお知らせ | この記事のURL
2022年3月生活記録【第16期生 大西啓人】[2022年04月07日(Thu)]
皆さん、こんにちは。私は相変わらず元気ですが、修論の締め切りが迫っており、焦っているこの頃です。先日、アメリカではギャロデット大学をはじめ、色んなところで桜が満開となりました。投稿日の時点ではもう満開期は終わってしまいましたが、とてもきれいでした。そろそろ日本も桜が満開になる頃でしょうか?

今回はろう児を持つ聴親に向けて、発信したい情報を持ってきました。「家庭における言語発達」「学校における言語発達」および「家庭と学校間のつながりの重要性」について話したいと思います。

まず家庭における言語発達ですが、これは全ての子どもにとって、言語の基礎を固めるための重要な役割を果たしています。家庭で見られる言語発達は主に「読書(Reading book)」「遊び(Playing)」「食事時間(Meal time)」で大きく貢献されます。


読書(Reading book)

ここでよく見られるのは、親による読み聞かせだと思います。実は読み聞かせの際に見られるアプローチが2種類あるのです。それは、“Immediate talk※”と“Non-immediate talk※”というものです。※専門用語(日本語)が分からず英語表示になります。

読書は子どもの言語発達において重要な役割を果たしており、ここ数十年において研究者によって、読書は子どもの早い段階でのリテラシー能力、学校での学術的な成功、心情的成長に大きく関係していると証明されています。

“Immediate Talk”とは、読み聞かせの際に使用している絵本や本、もしくは小説などに出てくる登場人物やストーリー、言葉を用いてコミュニケーションをとることを指します。つまりこの対話は本に書いてあるイラストや言葉を使って会話し、言語発達の向上を図るものです。さらに目の前に情報があるため、すぐ認識でき、即時に概念と言葉を結びつくことができる面から、子どもの言語発達の初歩的な段階になります

例:桃太郎
親「川から流れてきたこれはなーんだ?」
子「もも!おいしそう!」

例:算数に関連する絵本
親「ここにあるりんごは何個あるかな?」
子「ひぃ、ふぅ、みぃ…3個!」

続いて、“Non-immediate Talk”とは、上記に述べた即時的な対話ではなく、さらに応用した対話になります。ある研究によると、一般的に3~5歳対象の読み聞かせにあたって、11%~18%の確率でこの対話が見られるとされています。これは、本に書かれているイラストや言葉を基に、子どもの個人経験、一般知識、推論や予測に関する質問や言及など、現実の世界とつなげる対話と定義されています。つまり本に書かれているイラストや言葉を使って、子どもの意識を本の外へ広がっていく対話方法になります。経験や知識といった概念について対話することが多いため、認知力が求められ、即時的なものより高度なものとなっています。

例:浦島太郎
親「浦島太郎はなぜカメを助けたんだろう?」
子「カメがいじめられてかわいそうだ。」
親「そうだね。いじめるのはいけないことだよ。もし〇〇がいじめを見たら、浦島太郎みたいに止めるんだよ。」

つまり、多くの家庭は読書において、このような2つのアプローチがなされて、子どもの言語発達を大きく貢献しているのです。最初に本に書かれている情報や概念を学んだ後に、本の外へ広がりながら親とのコミュニケーションを経て、子どもは認知力などの高次な能力を身につけていくのです。

遊び(Playing)

これも上に述べた読書と類似しています。子どもの遊びにも言語発達に大きく貢献できている要素があります。家庭でよく見られるのはおもちゃを使った遊びだと思います。車のおもちゃを使ってコロコロ動かす遊びなどがありますね。子どもがおもちゃを使って想像しながら遊ぶことを“Pretend play※”と言いますが、一般的にこの遊びは言語発達だけではなく、社交性や想像力の向上にも発揮します。
ここで注目したい点は親も一緒に遊ぶことです。親は一緒に遊びながら子どもと対話しながら言語発達を貢献することができます。アプローチが3種類紹介します。

まず“Pretend Talk”というものですが、これは親と子どもがいる環境にあるおもちゃを即時に使用しながら想像力を働かせて対話することです。
例:家を組み立てる
子「煙突はどこに置いたらいいの?」
親「煙突?家に付けたいの?なんで?」
子「もしサンタが来たら入れるようにするんだ!ドアはここかな?」
親「なるほど!じゃあ煙突は屋根の上かな?ドアは家の前がいいね。」

続いて、即時に使用できるおもちゃを使って、文字を学ぶリテラシー的な対話を“Non-Pretend Talk”というものがあります。ここは文字だけではなく数字や概念でも該当されます。リテラシー能力につながるもの全部、該当されるでしょう。
例:
子「今から車使って遊ぼう!」
親「車を使って遊ぶの?どんな車が好き?」
子「えっとね。これかな!あお?」
親「そう。青。他にも車が2つあるね!この色は?」
子「あか…きいろ?…僕はあおが好き!」
親「3つの車は、青い、赤いと黄色いだね。青がいいの?」

最後に、「遊び」で見られるアプローチで一番高度なものが”Non-toy play talk“というものです。これは親や子どもがいる環境にあるおもちゃを使わず、子供の個人経験などにつなげながら、親と会話することです。ここでは、経験や知識を共有するときに見られますね。
例:
親「ビー玉って何から作ってるの知ってる?」
子「知らない!ダイヤモンド?」
親「残念!ガラスから作られてるんだよ。ダイヤモンドってどういうものがあるかな?」
子「そういえば先生が指につけてたよ!リング?」
親「うん!それは指輪だね!他は?」
子「母さん前に首にかけてた。」
親「よく見てるね!そう。ネックレス。ダイヤモンドを使ってるね。」

「親との遊び」にも言語発達だけではなく、知識や経験の増加、想像力の向上など社会的作用もあります。想像力を働かせて遊ぶことから始まり、様々な視点を持てるようになります。様々な視点を持つことは言語発達にもつながりますね。

食事時間(Meal Time)

読み聞かせや遊びだけではなく、食事中にも言語発達に貢献できます。食事時での会話にも言語発達に貢献するためのアプローチが隠されています。重要とされている要素は“Narrative talk※”と“Explanatory talk※”が見られる場面です。

“Narrative talk”は簡単というと、子どもが学校や遊びで経験してきたことを、“物語”として親に何回も話す様子を指します。ここは子どもにとって、頭の中にある理解した内容を上手く言語化させる、内容を話して何が言いたいのか明瞭化することを練習する場でもあります。

次に“Explanatory talk”ですが、Beals(1993)によると、「対象物、出来事、概念、結果などの間に論理的つながりを求める、もしくは作る対話」と定義されています。例えば、以下のものがあります。
例:
親「ゆっくり食べなさい。のど詰まるよ!」
子「わかったよ〜…ゆっくり食べる。」

例:
子「母さん、どんなアレルギーを持ってるの?」
親「ピーナッツだよ。もしピーナッツを食べると危ないことになるんだよ。」
子「ひえぇ。僕にもアレルギーがあるの?」
親「いいえ。あなたは持っていないわ。でも私はピーナッツがダメだから一緒に気をつけようね。」
子「わかった!ピーナッツ味のパンを渡さないようにする…!」

このように、食事時間は2つのアプローチがあり、“Navarrative talk”には、言語発達の向上が見られ、“Explanatory talk”には、予想や理由をもって、理解力を育むとされています。

まとめ

以上になりますが、「家庭における言語発達」について理解できましたでしょうか?家庭でも学校でも言語発達を貢献することができますが、それぞれ役割は異なります。家庭では、読み聞かせや遊び、食事時間を通して、基本的な語彙力、リテラシー能力に注目することが多いです。それだけではなく、認識力、想像力や理解力などを基本的な能力として幅広く身につけることができます。こうした言語発達を、教育学研究では"Home language"という英語表示を用いて表しています。日本語でいうと「家庭言語」といったところでしょうか。
まとめると、親は家庭言語において、語彙力、リテラシー能力を特に注目し、認識力、想像力、理解力も意識しながら子どもとコミュニケーションをとるといいでしょう。もちろん使う言語は音声言語でも手話言語でも書記言語でも全て同様に作用されます。ろう児の場合は手話言語が一番効果的です。読み聞かせでは手話を用いて、視覚的に分かりやすい絵本を使う、遊びでは親とのコミュニケーションは手話で行い、目を合わせて会話する、食事時間も手話でコミュニケーションをとって、様々なテーマで話し合うと効果が見られるでしょう。

また、ろう児をもつ聴親の皆さんは自分の手話力に自信がない人が多いと思います。私の親もそうでした。それでも手話で話しかけてくれたことで、私はここまで成長できました。一緒に本を読む、一緒に遊ぶ、一緒に食べるといった日常生活の中で過ごしながら、簡単な手話でもいいのでろう児とコミュニケーションをとってみてください。ろう児とのコミュニケーションを通して自然と手話力は上がりますし、最初は“Immediate talk”や“pretend talk” “Narrative talk”のように初歩的なレベルから始めるべきなので高度な手話力は求められません。皆さんのろう児が年を重ねていく度に手話力を向上すると共に少しずつ教えられる内容をより高度なもの、幅広いものにしていくといいと思います。

最後に、この「家庭言語」は家庭で見られる言語発達を指しており、家庭でしか見られないわけではありません。読み聞かせも遊びも食事時間における言語発達は家庭のみならず、学校や地域、様々な場面でも効果があります。つまり、もし両親が家庭でできる言語発達におけるアプローチは何かと聞かれたら、上記のように「家庭言語」として答えます。

さて、「家庭における言語発達」について熱くなってしまいましたね。ここまで長くなってなりましたので、「学校における言語発達」や「家庭と学校のつながりの重要性」についてはまた来月、言及していきたいと思います。
ここまで読んでくださりありがとうございます。

第16期生
大西

【参考文献】
Dickinson, D. K., & Tabors, P. O. (2001). Beginning literacy with language: Young children learning at home and school. Paul H Brookes Publishing. https://psycnet.apa.org/record/2001-06306-000
Posted by 大西 at 07:47 | 奨学生生活記録 | この記事のURL
第19期留学奨学生、募集開始[2022年04月01日(Fri)]
ひらめき留学奨学生、募集開始!ひらめき
日本財団聴覚障害者海外奨学金事業による、2022年度第19期留学奨学生の募集が始まりました!(給付型奨学金)

日本やアジア諸国の聴覚障害者の社会的地域の向上、聴覚障害者コミュニティやろう教育機関等の発展を担うろう者・難聴者・(一部のきこえる人)の海外留学を支援します!

飛行機大学・大学院進学コース飛行機
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 /聞こえる人…学位【博士ーろう教育、または手話言語学に限る】取得を目指す


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募集期間:2022年5月1日(土)〜7月10日(日)

応募〆切:2022年7月10日(日)

*応募書類には、外国語(英語等)の証明(英検やTOEIC,TOEFL等の結果)の添付が
 必要になります
*渡航後の語学研修サポートは行っていません。

募集詳細は、第19期生募集のページをご覧ください。
Flyer2022.jpg
*第19期留学奨学生募集要項チラシ(印刷用)

たくさんのご応募、お待ちしています。

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4月〜6月に複数回開催  *要事前申込み

事業担当 根本
Posted by 事業担当者 根本和江 at 12:00 | 事業担当者よりお知らせ | この記事のURL
2022年2月生活記録【第16期生 大西啓人】[2022年03月08日(Tue)]
皆さんこんにちは。
この最後の学期が残り半分になり、ラストスパートをかける頃となってきました。改めて春学期が終わるまであと2ヶ月であっという間でしたが、無事卒業できるように引き続き頑張りますのでご応援よろしくお願いします。

今月は、自分の研究で取り上げている内容の一部をテーマにしようと思います。皆さんは「第二言語習得理論」を知っていますか?言語学的視点から、新生児期、乳児期、幼児期にかけてたくさんの子どもたちは様々な要素(両親、学校、地域など)から言語を獲得しています。前回紹介した「言語習得(獲得)理論」もそこに含まれていますね。そこで、今回は第二言語習得理論に焦点を当てたいと思います。

前に紹介したジム・カミンズ氏も言語獲得理論だけではなく、第二言語習得理論にも大きく関わった人物ですが、今回は別の人物を紹介します。スティーブン・クラシェン(Stephen Krashen)という人物にスポットライトを当てます。クラシェン氏が提唱した「モニターモデル(Monitor Model)」についても紹介します。

クラシェン氏は1970年代後半に、第二言語習得に関する一連の意見をまとめ、論文を通して「モニターモデル」と名付けて世間へ広めました。時間を経て、研究者、教育者など人々からモニター理論と呼ばれるようになります。この理論は当初、妥当性がないといった批判を受けていましたが、その妥当性をめぐる議論が「第二言語習得理論がどうあるべきか」という議論のきっかけになるほど大きく影響を与えました。クラシェン氏のモニター理論とは何か考えていきましょう。

●モニター理論(モニターモデル)とは?
モニターモデルの核となる部分は相互に関連する5つの仮説で構成されています。5つの仮説は以下のものです。
・Acquisition-Learning Hypothesis(習得学習仮説)
・Monitor Hypothesis(モニター仮説)
・Natural Order Hypothesis(自然習得順序仮説)
・Input Hypothesis(インプット仮説)
・Affective Filter Hypothesis(感情フィルター仮説)

があります。それぞれ異なる仮説ですが相互に関連しており、その5つの仮説をまとめて提唱したことでモニターモデルと呼ばれるようになりました。ちなみに「クラシェン理論」(“Krashen's theory”)と書かれている場面もよく見かけます。
次に、今から5つの仮説を順番に説明していきます。

@習得学習仮説
クラシェン氏は「習得」と「学習」を第二言語を学ぶにあたって、別の異なる独立した方法として完全に区別しています。この主張は簡単にまとめると、「言語の『習得』は無意識的なプロセスであり、言語獲得もまた無意識的なもの。『学習』は意識的であり、知識や規則を知り、意識しながら学んでいくもの。」としています。クラシェン氏によると、習得は言語使用に対する感覚を養うための潜在的な暗黙的なプロセスに基づいており、子どもの母語習得に類似しているとのことでした。一方、学習は意識的かつ明示的なプロセスに基づいており、意識的な練習と記憶によって学習されていく。とされています。

すなわち、「学習は習得に基づくことはない。」と2つのプロセスは完全に別のものとし、誰しも学習によって第二言語習得が可能であると信じていました。

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Aモニター仮説
モニター仮説は習得学習仮説と密接に関連しており、「学習」と「習得」をどのように使われているか明らかにしようとしたものです。クラシェン氏は「習得」が第二言語能力の発達を直接的に促進するもので言語使用における生産メカニズム(言語能力)を使用できるが、「学習」は言語構造を意識的に知る結果として、言語使用におけるモニター役を担っている。という考え方です。つまり、「習得」と「学習」を明確に区別した上で、学習は習得によって発話した言語に対して文法や規則上正しいかどうかチェックするモニター役でしか役割を果たさないため、言語向上につながらないとされています。「習得」と「学習」が互いに独立したプロセスとされているが、連続的なものとして捉えたほうが分かりやすいでしょう。

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B自然習得順序仮説
クラシェン氏は習得者、学習者に関わらず、言語習得に「自然の摂理」が存在すると主張していました。クラシェン氏によると、「文法や言語構造の習得は予測可能な順序で習得する。言語構造、文法構造において、ある構造は早く、他の構造は遅く習得される。」としています。他の言語学者が『子どもが第一言語習得時に形態素順序がある』と発見していたものを参照に、仮定されたものです。ただクラシェン氏は個々の形態素を順序付けるのではなく、形態素のグループを順序付けるというふうに主張していました。分かりやすく言うと、ある3つの形態素(ing形、複数形など)を「早期習得」としてグループ化し、他の形態素より早く習得されると仮定した訳です。クラシェン氏が仮定した習得順序はこのようになります。

「進行形(ing形)、複数形(s)、Be動詞」

「助動詞としてのBe動詞、冠詞」

「不規則動詞の過去形」

「規則動詞の過去形、三単現のs,所有格のs」


Cインプット仮説
この仮説はモニターモデルにおいて、一番重要な仮説になります。クラシェン氏はインプットを4つの段階にわけて説明しています。

・インプットは学習ではなく、習得に関係する。
・現在の能力レベルを少し超えた(i+1)レベルを理解することによって習得される。
・コミュニケーションが行われ、インプットが理解され、十分な量を確認できると、i+1が自動化される。
・生産メカニズムが出現する。(言語能力向上)

2番目に説明された「理解可能なインプット」は言語習得をするにあたって欠かせない要素ということになります。コミュニケーションを通して、大人のアウトプットと子どものインプットが適切に行われていれば、自然に子どもたちのレベルは「i+1」されていくということになります。(iは子どもの現在の言語レベルを指し、+1は大人の会話、言語教材など本人より少し高いレベルを指す。) そのように、現在のレベルより少し高いインプットによって子どもの言語能力が向上されていくという考え方がインプット仮説になります。

D感情フィルター仮説
ここはインプット仮説と深く相互しており、この仮説も同様に「理解可能なインプット」は欠かせない要素としていますが、様々な感情的要因がインプットの結果に影響する可能性を考えたものになります。この感情的要因をクラシェン氏は「メンタルブロック」としており、感情的要因とは、以下のものを含まれています。

モチベーション:明確な目標を持っているかどうか
性格:自信に溢れているかどうか、積極的であるかどうか
感情:不安の度合いがあるかどうか

つまり、これらの要因を経て、初めて「理解可能なインプット」が求められることになります。メンタルブロックは簡単にいうと、自信かない、不安があるなどといったネガティブ感情が言語能力の低下につながっているとされています。

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●まとめ
クラシェン氏が主張したモニターモデルとして仮定された5つの仮説を説明しました。それぞれ相互に関係しており、第二言語を習得するにあたって重要な要素になっています。ただクラシェン氏が主張したこれらの仮説はもちろん批判されたものもたくさんあります。多くの心理学者がクラシェン氏が主張したものに対して、この仮説は明確ではない、定義付けがちゃんとされてないなどと批判していますが、第二言語習得に対する根本的な言語学的な考え方は正しいと思われます。今まで発表されてきた言語理論にこのクラシェン氏の仮説が基盤となっているものも多くあります。

クラシェン氏によると、第二言語習得において何より重要なものは「インプット」だと分かります。第二言語を学んでいく中で、インプットをするにあたって不安や自信のなさなど感情的要因が妨げているところもあると思います。インプットについて、クラシェン氏によると、理想的なインプットは次のような特徴から構成されているとしています。

・理解しやすさ
・興味深く、適切である
・文法的に配列されていない(習得を目的する理解可能インプットであれば、文法に則った指導は必要ない)
・十分なインプット(練習問題や文章だけではなく、面白い記事やコミュニケーションも含まれる)

感情フィルター仮説であったように不安といったネガティブ感情をできるだけ取り除くには、安心させる必要があります。上のような特徴がちゃんと出来ていれば子どもも「分かる!」といった成功経験を積むことができ、ポジティブ感情が大きくなってきます。日本では英語を学ぶ際に、第二言語習得において十分な学習環境を整えなければなりません。それは教師による働きかけも含まれているのでしょう。英語教師として指導をするにあたって意識しなければならない部分として、インプット仮説、感情フィルター仮説が挙げられると思いますが、他の3つの仮説も意識できれば嬉しいです。

今回はクラシェン氏の第二言語習得理論における「モニター理論」を取り上げました。何かの参考になればと思います。ここまで読んでくださりありがとうございました。

第16期生
大西

【参考文献】
Lai & Wei (2019), A Critical Evaluation of Krashen's Monitor Model, Theory and Practice in Language Studies, 9(11), 1459-1464, http://dx.doi.org/10.17507/tpls.0911.13

Lichtman & VanPatten(2020), Was Krashen right? Forty years later, Foreign Language annals, 55(2), 283-305, https://doi.org/10.1111/flan.12552

クラッシェンが唱えた第二言語習得5つの仮説「モニターモデル」とは?, https://englishhub.jp/sla/krashen-monitor-model
Posted by 大西 at 05:10 | 奨学生生活記録 | この記事のURL
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