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第94話 ダム湖の鯉1匹を強制移転させた![2008年07月09日(Wed)]


 7月1日に「第93話 梅雨真っ只中・体験学習の森からの便り」の中で、モリアオガエルの卵塊が今年も数多く見つかり、次週の活動日にはおたまじゃくしが見られるだろうと書きました。
 ところが、7月5日の活動日の朝礼後、早々にTさんが「おたまじゃくしが全く見られない。鯉に食われてしまった」とがっかりしていました。心配していたことが現実問題になったようです。

 先週の帰り際に、「吹田市内を流れる安威川で1メートル近い鯉を釣り、引き上げるのに3時間もかかった」と話していた鯉釣り名人のIさんに、7月5日には釣り道具を用意するよう依頼しておきました。
 Iさんは「今日は練りえさとともに釣り道具を持ってきたが、水が澄んでいると、釣り糸が見えて鯉が近寄ってこない」と釣りのコツを話しながら、午後の作業の前に鯉を釣ってくれることになりました。


モリアオガエルのおたまじゃくしは?

 Tさんが話していたとおり、水面を目を凝らして見ても、おたまじゃくしは見つけられませんでした。そこで昨年同じ時期の写真を取り出して記憶を確かめてみました。

 昨年は写真1上段のように、木から雨で溶けて落ちたモリアオガエルの卵塊の白い浮遊物が水面のあちこちで見られたのに、今年はごく小さな白い浮遊物が1箇所だけ見られただけで、おたまじゃくしの姿は見当たりません。




  写真1上段:水面に落ちたモリアオガエルの卵塊(平成19年7月7日撮影)
      下段:モリアオガエルのおたまじゃくし(平成19年7月8日撮影)


  モリアオガエルの生態はよくわかりませんが、先月28日午後から翌日にかけて雨が降った後ずっと晴天が続いたので、その6日間ほどで成長して森へ入っていったのだろうことを祈るばかりです。

鯉1匹をやっと釣り上げる!

 勝尾寺川支流の砂防ダムにできた小さなダム湖に鯉が放流されたことを心配した2人連れが、長い時間をかけて鯉釣りを数回試みられたことがありました。
 「鯉もさるもの!」で侮れません。今まで成功しませんでした。


 そこで、釣り名人Iさんのアドバイスを受けて昼前に、水際のヘドロをスコップでかき混ぜて水を濁らせておきました。
 「いつでも釣りに出かけられるように、生の餌でなく、水でこねて作る団子状の練り餌を準備してある」と話ながらダム湖へ12時40分に出かけていきました。

 炎天下、Iさんは2本の竿をたくみに操って、鯉がいそうな深みに投げ込んでいました。

 1時間半ほど経った2時4分、ちょうど側を通りがかったとき、写真2下段のように、白い鯉が釣れていました。




     写真2上段:鯉を釣っているダム湖の全景
         下段:2時4分白い鯉が釣れた!


  釣り上げた鯉はとりあえず衣装ケースの中で一休みさせて、3時前に作業から下山してきたみんなに披露しました。



     写真3 釣り上げた白色の鯉

鯉を強制移転させる!

 昼食時、「釣れた鯉はどうしようか」と話題になりましたが、「色の付いた鯉はうまくない」という人もいて、「鯉のあらいにして食べよう」という声は全く出ませんでした。

 そこで、皆さんに見てもらったあと、図1に示す昭和58年度治山事業のもう1段下流の砂防ダムへ強制移転してもらうことにしました。

 残り2匹は、昭和60年度治山事業の砂防ダム湖の中で深くなっている東側が棲息場所です。
 仕切りなおしをして、対岸の茨木側から釣竿をいれて早い時期に、もう1段下流のダム湖に移転させなければならないと思っています。

 勝尾寺川支流のこの渓谷沿いには3つの砂防ダムがあります。上流には昭和61年度治山事業の砂防ダムが茨木市泉原の水汲み場の近くです。水汲みや、東海自然歩道のハイカーたちの一部の人たちが捨てていったゴミ捨て場なっている場所です。




      図1 勝尾寺川支流の砂防ダム

鯉の放流問題

  昨年8月27日「ダム湖の鯉」の中で「鯉の放流問題」を書きましたが、あらためてフリー百科事典「ウィキペディア』で検索してみました。
 
 「コイは川やダムなどに放流されることが多い。コイは体が大きくて見栄えがするため、『コイが棲めるほどきれいな水域』という趣旨で自治体レベルでの放流もよく行われる。しかしコイはもともと水質汚染に強い種であり『コイが棲んでいる=きれいな水』ではない。市街地の汚れた河川を上から眺めれば、ボラと放流されたコイばかりが目につくということが多々ある。しかもコイは各種水生生物を貪欲に食べてしまうので、往々にして河川環境の単純化を招く。生物多様性の観点からすれば、もともとコイがいない水域にコイを放流するのは有害ですらある」。


鯉は長寿

  当面釣り上げた鯉の新しい移転場所はすぐ下流ですが、ここではモリアオガエルの卵塊は見つかっていません。新しい住処の居心地は鯉に聞かなければわかりませんが、鯉は雑食性だから直ぐになれることでしょう。



  写真4 3年ほど前に放流されたダム湖の鯉3匹(07年8月4日撮影)

  ところで、「鯉はどのくらいこの山間の渓谷で生き続けるのか」を調べてみました。
 インターネットのwww.marukyu.com/blog/9chan/images「鯉釣りの科学」によると、「マルキュー調べ• 硬骨魚類の中で鯉は長寿No.1で40〜50年生きるといわれている。100年生きた鯉もいたとのこと。日本最大の記録は体長1.53m、体重45kg」だそうです。

 鯉の本来の住処は、「川の中流や下流、池、湖などの淡水域に生息する。飼育されたコイは流れのある浅瀬でも泳ぎまわるが、野生のコイは流れのあまりない深みにひそんでおり、産卵期以外はあまり浅瀬に上がってこない。滝を登るということがよく言われるが、コイはジャンプが下手で滝を登ることはない。ただし小型の物は2m程度の高さまでジャンプすることがある」と、フリー百科事典「ウィキペディア」に書いていました。


生物多様性基本法が成立

 最近盛んになりはじめたインターネット上での生き物の取引の実態も正確に把握できていないばかりか、問題が既に広く認識されているブラックバス(オオクチバス、コクチバス)のような動物でさえ、つい最近まで川や湖へ勝手に放流することも違法ではありませんでした。 それはひとえに、外来種問題対策のための国内法が制定されていなかったことに大きな原因があります(WWFのホームページ)。

 そして、今年の通常国会で日本国内法として、「生物多様性基本法案」が5月20日に可決されました。

 今回成立した「生物多様性基本法」は、これまでの日本に無かった、野生生物や生息環境、生態系全体のつながりを含めて保全する、初めての法律です。
 
 その前文には「……人類もまた生物として、生物の多様性のもたらす恵沢を享受することにより生存しており、生物の多様性は人類の存続の基盤となっている。また、我が国において多くの生物や豊かな自然と共生する固有の文化が育まれたように、生物の多様性は、地域における固有の財産として地域独自の文化の多様性をも支えている。

 一方、生物の多様性は、人間が行う開発等による生物種の絶滅や生態系の破壊、社会経済情勢の変化に伴う人間の活動の縮小による里山等の崩壊、人為的に持ち込まれた外来種等による生態系のかく乱等の深刻な危機に直面している。また、地球温暖化等の気候変動に伴う生息環境等への影響という新たな課題も生じており、生物の多様性の確保のためにはなお一層の努力が必要とされている。……

 我らは、世界の生物の多様性の恵みに支えられて暮らしていることに、改めて深く思いをいたすべきである。我らは、生物の多様性のもたらす恵沢を将来にわたり享受できるよう、次の世代に引き継いでいく責務を有する。また、我らは、人類共通の財産である生物の多様性を確保するために、我が国が国際社会において先導的な役割を担うことが重要であると確信する。

 今こそ、生物の多様性を確保するための施策を包括的に推進し、生物の多様性を損なうことなくその恵沢を将来にわたり享受できる持続可能な社会の実現に向けた新たな一歩を踏み出さなければならない」

と、この法律の基本的な考え方が示されています。


 この「生物多様性基本法」は基本法なので、今後個々の具体的な問題に対処できるように、個別法の改正や施策の充実が諮られることになるでしょう。


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