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第73話 2008年2月第1回の活動報告[2008年02月04日(Mon)]


 2月に入って第一土曜の活動日は、竹炭やきと花見山の作業道つくり、間伐作業およびそれに伴う玉きりなどをする予定でした。
 ところが、大寒に入ってこのところ日本列島は大陸からの寒気団が吹き荒れています。季節を分けるという節分が翌日だというのに、その日は朝から寒い曇り空で、夕方からは雨で北摂方面でも明け方には雪になるとの予報も出ていました。

 雪になれば茨木能勢線は路面が凍結して翌朝の窯止め作業ができなくなる恐れがあり、竹炭やきは中止することにしました。
 
 そこで、1月の第4土曜日に引き続いて里山の手入れ作業だけになりました。今まで里山手入れの記事が少なかったので、その活動を報告します。


箕面体験学習の森に通称名をつけました

 今まで活動拠点である豚汁広場だとか、大きな石の多い広場は石庭、小鳥の水場など2,3の通称名はありましたが、活動範囲が広がるにつれて場所を特定するために名前を付ける必要に迫られました。
 そこで、水が干上がってしまった沢には「涸沢(からさわ)」、曲がりくねった作業道には「七曲がり」、その山から桜の開花のころ眺めが絶景となる山に「花見山」などと名前をつけました。その場所をイメージできるようにうまく名付けてくれたのは、ベテランのNさんでした。




作業道も上に向かって延びていきました

 花見山は急斜面である上に、瓦礫の多い山です。作業道づくりは、81歳のベテランFさんが、けもの道などを利用しながら作業がしやすいようにきるだけ勾配をゆるくして作っていきました。
 どんどん上に延びていく作業道を、後を追って補強してする人がいて写真1のように登っていきやすくなりました。




         写真1 花見山の作業道

上で作業するときは下では作業をしない!
 
 筆者は作業状況を記録するためと、樹木に絡んだ蔓を切るため、山の上の方に登っていました。足を踏み外して掴んだ木が腐っていて大きく滑ってしまいました。
 「落石!」と大声を上げましたが、大きな石が凄い勢いで落下していきました。下には作業をしている人がいて、「当たっていたら大怪我ではすまなかったかもしれない」と思うとぞっとしました。
 今まで間伐作業をしてきた鉄塔尾根あたりとは違って、この花見山では瓦礫が特に多い山です。


 当たり前のことですが、上で作業をしているときは、下では作業をしないことを確認しました。

 次回から朝礼のとき、毎回「落石防止の注意」を喚起していくことにしました。


腐ったアカメガシワの根っこに凍ったヒラタケが!

 蔓伐り作業をしていたとき、滑った近くの木の根元にキノコが出ていました。キノコに詳しいTさんは「凍ったヒラタケで、美味しいよ」と教えてもらい、昼食時の味噌汁の具になりました。



      写真2 アカメガシワの腐った根っこにヒラタケが!

 昼食時落石の話題で「今までハイキングで山歩きをしているなかで、周りの木につかまりながら下山しているが、この花見山は腐った木が多いのではないか」と尋ねたところ、「それは比較的みんなが通る山だからある程度手入れが行き届いているからだ。アカメガシワなどは太い幹でも虫が入って腐っている」とTさんが教えてくれました。

 アカメカシワについて以前書いた記事に「アカメガシワは川岸やガケくずれのあったところなど、さまざまな原因で攪乱を受けた環境に生える典型的な陽樹です。繁殖力がたいへんつよく、鳥によって運ばれた種子から、石垣の間など思いもかけないところから芽を出しているのをよく見かけます」とインターネットの資料を引用していました。


先駆種とは

 アカメガシワは不安定な環境で育つため、子孫を残すため早く成長する先駆種といわれています。

 昼休みにアカメガシワの寿命を聞いたら20年くらいだと教えてくれましたが、インターネットで詳しく調べてみました。

 平成18年度発表会[福岡県森林林業技術センター]の資料に寄ると、「先駆種とは、森林伐採後の初期に発生する樹木のことで、アカメガシワ、ヌルデ、カラスザンショウ、クサギなどです。林内土壌中に埋土種子として蓄積されていたものが、環境の変化(倒木や伐採など)で一斉に発芽する陽樹傾向が強い落葉樹で、寿命20〜30年程度のものがほとんどです」ということがわかりました。


アカメガシワにハンノキキクイムシ

 今回の作業で花見山の急斜面のアカメガシワが虫の食われて腐っていることを説明した資料が見つかりましたので、少し長いですが引用させてもらいました。
www.zennokyo.co.jp/field/06daigaku/y_2.htmlには、

 「ハンノキキクイムシからみた斜面林の物質循環」の項に「林内で見つけた異様なアカメガシワ。枯れた幹から、ところてんのようなものがたくさん出ています。一体何なのでしょう。
これは、虫糞と木の屑から成るフラスと呼ばれるもの。枯れ木に潜入したハンノキキクイムシが木質部を掘り進んで押し出したものです。成虫の体長はわずか2mmほど。雌は、幹の中に巣を作り、産卵の際、背中に貯蔵しているアンブロシア菌という菌の胞子をまきます。これが坑内壁に繁殖、孵化した幼虫は、この菌を食べて蛹に。その後、羽化した成虫は交尾して、雌は枯れ木から脱出、新たな枯れ木へと移動し、産卵、繁殖するというサイクルを繰り返します。雌が交尾の前に取り込む菌の胞子は、産卵を促がすとともに、新しい巣で再び幼虫の食糧となるのです。
 
 こうして、ハンノキキクイムシとアンブロシア菌は共に分布を拡大させ、枯死した樹木の解体・分解を促進しているのです。アカメガシワをはじめ、森林における先駆種である陽樹は、明るい条件下では素早く成長しますが、暗い条件下では成長できません。このため、森林の遷移に伴い他の樹種が増えると、十分な光を浴びられなくなり、枯死する運命にあります。
 
 一部では害虫とされるキクイムシですが、斜面林における遷移や物質循環という観点から見てみると、彼らは森の健全なサイクルを維持するためになくてはならない分解者なのです。林内で見つけた異様なアカメガシワ。枯れた幹から、ところてんのようなものがたくさん出ています。アカメガシワをはじめ、森林における先駆種である陽樹は、明るい条件下では素早く成長しますが、暗い条件下では成長できません」と書いてありました。


 まさにこの資料から花見山の急斜面のアカメガシワが腐っている原因を解明することができました。


間伐前と間伐後の状況



写真3 上:2007年8月25日撮影
     下:2007年10月6日撮影


 写真3は間伐する前に写しました。上段は4月ころに斜面の下側を間伐していましたが、その上方は下段の写真に見られるように、蔓が木を巻き込み、光を求めて上へ延びていくもやし林でした。

 明るい環境の中では鳥が運んできた種子は瓦礫の多い花見山でも育ってきましたが、もやし林になったために、上記ハンノキキクイムシによって成長できなくなっていったのです。




  写真4 上:2008年2月2日間伐作業
       下:同日間伐作業後の状況


 写真4は2月2日の間伐作業で日光が差し込むようになった花見山です。

 この日の花見山の作業では常緑樹のヤブツバキ、ヒサカキおよび虫で腐ったアカメガシワを間伐しました。



 2月2日の作業には寒い日だったにも関わらず22人が参加して日の差し込む林になりました。

 2月3日は朝方から箕面市街地でもボタン雪が降っていました。北摂山地は雪を被った山並みが見えていました。


 竹炭作業を取りやめたのは、良い判断でした。
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https://blog.canpan.info/dandan-minoh/archive/73
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