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第70話 2007年1年間の竹炭つくりの実績をまとめました[2008年01月15日(Tue)]



 平成20年の新しい年が開けた1月5日の土曜日、松の内というのに会員20人が参加して初仕事をしました。

 取りあえず急がなければならない12月22日予定していたクヌギの苗木の残り100本の植樹を優先して行いました。
 この植樹はこの日に14,5人で完了し、予算上ヘキサチューブが購入できなかった約80本は竹で防護することにして翌日の仕事に回しました。

 この植樹のほかに竹炭やきを残りの5人ほどで10時過ぎから始めました。

 炭窯は昨年12月1日以来1ヶ月以上炭窯に火を入れていなかったこと、午後1時の外気温が4度と低かったこと、炭材は昨年9月に間伐して乾燥期間が4ヶ月ほどしか経っていなかったことが重なって、すっかり暗やみになった6時近くまでかかりました。
 しかも窯の温度が空気量を絞る目標温度83℃になかなか上がらなかったのですが、この原因等は別の機会に報告することにします。

 今回は昨年12月1日に火入れした竹炭をこの日に出炭しましたので、昨年1年間分の竹炭の実績をまとめてみました。


2007年竹炭つくりの実績

 2007年には1月から4月までは、2004年に設置したドラム缶式炭窯(以降04窯という)で7回やきました。

 昨年のゴールデンウィークに新設した炭窯5月に新しく6ミリ厚の鉄板で加工したドラム缶とほほ形状・寸法が同じの炭窯(以降07窯という)になってからは14回使用しました。
その実績をまとめたのが、2007年竹炭実績表(上)と出来高率図(下)の棒グラフです。




 この図表から、04窯の出来高率が19%強でしたが、07窯になって21%と約2%上がりました。

04窯と07窯との竹炭の出来具合



       写真1−04窯とそれを使ってやいた炭

  写真1(上)は2004年から3年間竹炭やきに使ってきたドラム缶式(鉄板厚さ1.5ミリ)の窯を取り出したところを写しました。
 写真1の下段はこの炭窯を使って2007年3月3日に火入れして出来上がった竹炭です。




       写真2−07窯とそれを使ってやいた炭

  写真2上は昨年5月、04窯と同じ位置に新設した07窯です。6ミリ厚の鉄板を守本設備株式会社で工場製作したものです。

 写真2下段は、この07窯を第5回目の7月7日に火入れして出来上がった竹炭です。

 上記写真1、写真2の下段を見比べてみると、竹炭の出来具合の違いがわかります。
炭材の形が元のままで残っているのは写真2の方です。04窯でやいた竹炭は先端がやけてしまっています。竹炭の表面の光沢も違います。


 これらの違いが2%の出来高率の差となって出てきているのでしょう。

 写真3は家に持ち帰った竹炭の処理をしていて気になったので両者を並べて見ました。
 写真3の左側が04窯でやいた竹炭で、右側は07窯でやいたものを並べてみました。




良い竹炭の見分け方

 インターネットのwww.take-sumi.com/sumi/miwakekata.htmlで検索すると、良い竹炭の見分け方が記載されていました。それによると、

@音による判断:竹炭を叩いてみて、キンキンと金属音がする竹炭は、高温で焼かれた上質なものと言える。鈍い音しか出ない竹炭は、低温で焼かれたもので、不純物が多く割れやすくなる。

A見た目の判断:
表面:少し赤みがかったものは未炭化の炭で、燃やすと煙と炎が出るほどの不良品である。表面にタールが付着しているものは、低温で焼かれたもので良品とは言えない。銀色の光沢があり、タールがほとんど付着していないきれいなものが、高温で焼かれたもので良品である。
断面:手で折って炭の断面をみると、より光沢がある方が硬質な竹と言える。
形状:横割れがあるものは急炭化したものが多く、軽くて軟質な炭で、あまり良い炭とは言えない。縦割れがあるものは、乾燥が不十分な時や、炭化の温度変化が急だとなりやすいが、品質は高温で焼かれている場合もあり、一概に悪い炭とは言えない。板炭が平らになっているものは、高温で焼かれた良品の場合が多い。重量感があるものは、未炭化の竹炭か、高温で焼かれた最高の炭かのどちらかになる。

B電気抵抗値による判断
高温炭化の竹炭ほど、電気抵抗値は限りなくゼロに近くなる。50Ω以下の竹炭は最高級品と言える。(1cm幅で測定)。

C燃焼時の判断
竹炭は燃料用としてはほとんど使われていないが、品質を判断するために燃やしてみると、意外とはっきりと品質の差が表れる。高温炭化の竹炭は火付きが悪く、火持ちがよいである。


 私たちの炭窯では、その日に新たに炭材を詰めて竹炭をやくときに窯を開けて出炭しています。窯を空洞にして酸素が供給されると、酸性の竹酢液で鉄板が腐食を防止するとともに、窯内を保温しておくためです。

 出炭した炭は各窯を上、中、下段の3回で取り出してそれぞれの段の出来具合を上記により判断しています。


 昨年1年分の竹炭の作りの実績がまとまりました。この実績をもとに昨年6月以来、竹炭作りの話題を個々に書いてきた記事を見直して全般的に総括して検証してみるつもりです。そして、今年は昨年より、良質の竹炭を作りたいと思っています。


この記事のURL
https://blog.canpan.info/dandan-minoh/archive/70
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