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第142話 山菜料理に舌鼓を打つ[2011年05月12日(Thu)]
 

 4月22日に家族旅行村ビラデスト今津の「春をいただきます!!」のイベントに参加してきた。山菜を摘む楽しさと山菜づくしの料理を食べる体験型イベントである。
 家族旅行村「ビラデスト今津」には、数年前から何度も訪れていて、なかでも近江坂古道は魅力あるハイキングコースである。

 近江坂古道を歩いてきたコースをイメージしていたので、「山」の中での採取を思っていたが、エドヒガン桜がそろそろ散り始めの野原のど真ん中で、ツクシやシャク、ノビル、セリなどを摘んだ。別の場所へ移動して「コゴミ」を摘むことができた。

 辞書には「山菜とは、山野に自生している草本や木の若芽などで食用になるもの」と書いてあるから、山でも野原でも場所は問わないのだろう。


山菜料理

 主催者の方で、コシアブラ、タラの芽タケノコ、ノビルなどが前もって用意してあり、写真1の料理がお膳に並べられていた。



写真1お膳に並べられた山菜料理


 お膳の中央に、タケノコと焼き鯖があって、焼き鯖は山菜ではなかったが、「近江今津は日本海に近いので、小浜辺りから仕入れたのだろう」と一緒に参加した仲間が話していた。

 お膳に盛りきれないので、コゴミやシャクは揚げたての天ぷらとして次々と出てきた。
ごはんは確かタケノコの五目飯だった。出てきた料理は全て平らげ、最後のヨモギ餅を2個も食べたので、大阪駅で打ち上げのビールももてあまし気味で満腹状態だった。


店頭に山菜が並んでいた

 イベントで土産に摘んできた山菜は、翌日の土曜日に来ていた孫たちと一緒に揚げたての天ぷらで食べて大好評だった。

 そこで、最近箕面市彩都で、美作市から新鮮野菜を毎日直送している直売店で、コゴミ、コシアブラ、タラの芽、ワラビやゼンマイ、ウドを買い求めた。




写真2 買ってきた山菜5品


 山菜の美味しさを知った子供たちは、連休中に北陸地方に出かけて土産に、菜の花やワラビ、コシアブラなどを買ってきてくれた。

 箕面市内だけでなく、吹田駅近くの食料品店でもワラビやゼンマイだけでなく、山形産の「コゴミ」も並んでいたので、土産の山菜に「コゴミ」を加えた山菜料理を味わった。
 お陰で、連休中には子供たちの家族と3回も山菜料理を味わうことができた。


春には苦味を盛れ

 美作の直販店の山菜を友人に山菜をおすそ分けしたら、お礼のメールに「春野菜の旬なパワーを頂き若返り、元気が出ました」とあったので、「春野菜や山菜には特別なパワーがあるのか」とインターネットで「山菜」を検索してみた。

 バイオ・ウェザーサービスの「春の山菜『春には苦味を盛れ』」によると、
「人間を始めとする動物は、冬の間、体温を逃がさないためにできるだけ体を動かさず、体内に栄養を蓄えて冬を乗り切る。即エネルギーとなるたんぱく質や脂質を含む肉食が多くなり、そのため冬の間は脂肪がつきやすく、体重も増える傾向にある・・・・・。

 気温が暖かくなる春先になると、新陳代謝が活発になり、肝臓の働きも活性化され、体内に溜め込んだ脂肪や老廃物を排出して春の体へと変化していき・・・・・・。冬の体から春の体へと、スムーズに移行させていくのに欠かせない食べ物が山菜。

 昔から『春には苦みを盛れ』といわれている。実はこの苦みにこそ、冬から春の体に変わるメカニズムをスムーズにする働きがある。……山菜は栽培されないもの、それゆえに特有の苦みや香りが強く、春の体に必要な植物。春の山菜には抗酸化力の高いポリフェノール群が豊富に含まれている」と解説していた。


山菜とは

 平凡社の「世界大百科事典」の「山菜」によると、「山野に自生する植物、食用に供するものをいう。本来的には野菜も同義の語で、食べられる野草の意であるが、野菜が食用のため栽培される草本植物をさす語として定着した結果、この語が使われるようになった。

 ふつう草本を主体として木本植物やシダ類の一部を含めるが、より広く菌類や藻類を包含させることもあり、山菜と呼ぶ植物の範囲は一定しない。
 また、アザミのように平安期には栽培されていたが、今ではまったく野草にもどってしまったものや、セリやフキのように栽培→野生→栽培という歴史をもつものもある」。

 アザミは近くの草むらでもよく見かけるが、棘があって避けて通っていたが、食用になるとは知らなかった。

 「春の若芽や初夏の若茎は、どの種類のアザミも食べられるから安心だ」という。棘が出てくる前に摘み取れば、おひたしや一回塩漬けにしてから、塩出しをして人参や油揚げなどと一緒に油炒めにすると美味しいそうだ。


コゴミ

 山菜摘みで土産に持ち帰ったコゴミは「美味しい」と絶賛された。



写真3 自生しているコゴミ


 自生しているコゴミの新芽(写真3)の近くには、1年前の枯れたこげ茶色のコゴミ(写真4)が残っていて、山菜料理を満喫した近江今津のレストランの店内の花瓶に1年前の枯れたコゴミが生けてあった。



写真4 1年前の枯れたコゴミ


 牧野富太郎博士の植物図鑑や「山菜」の本を見ると、「コゴミは、オシダ科で、日本名の草蘇鉄(クサソテツ)は、草本性のソテツの意味で、全体の印象特に太い茎と羽状葉とにもとづく。山菜名のコゴミまたはコゴメは若葉が巻いているのをかがんでいる状態に見たてたもので、ミというのは食用となる実質的な部分があるからである。

 コゴミはワラビやゼンマイのようにアクがなく、淡白な味で写真3に見るように鮮やかな緑色をしている。どんな料理にも向くそうで、独特のぬめりがあってお膳には、天ぷらのほかに胡麻和えやピーナッツ和えも並んでいた。

 東北地方の雪国では大きな群落を作り、重要な山菜として利用されている。

 最近では自生しているコゴミは少なくなってきているそうだ。セリ、ミツバ、フキ、ウドなどは従来から栽培されている。

 ネットで調べてみると、コゴミの栽培は非常に容易であり、遊休農地などを活用して栽培することが出来るそうで、人気の山菜・コゴミは栽培される山菜が、いずれ春先の野菜になっていくのかもしれない。


春の七草

 山菜というと季節は春であり、歳時記には、ヨメナ、母子草、土筆(ツクシ)蕨(ワラビ)、薇(ゼンマイ)芹(セリ)といった山菜に加えて摘草という季語もある。

「セリ、ナズナ、オギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロ」、
これぞ七草だが、正月7日の七草粥(カユ)は、千年前の平安時代からの習俗である。

 我が家では正月三が日からのご馳走でいためた胃や腸をいやすためにも、スーパーの七草セットを買って食べている。店頭の七草は栽培された山菜=野菜だろう。

 釜江 正巳 著「春・秋 七草の歳時記」(花伝社発行)に

「君がため春の野に出て若菜摘む吾が衣手に雪は降りつつ」 光孝天皇

 この和歌は、仁和の帝(光考天皇)が親王のとき、若菜に添えられたお歌(古今集・春上九〇五)で「巡り来る春の歓びを『若菜摘み』に托した歓喜の現れであろうか。緑の乏しかった冬枯れを耐え、やっと萌え出た若草に激しい食欲を求めたのであろう」と解説している。

 秋の七草は、花の鑑賞を対象にしているものだが、春の七草は舌で楽しむ青物である。遠い昔は食用野草が命の綱であったのである」と書いていた。

 この稿の最後に、この本の「七草は遠くになりにけり」の中に、「あの七草(しちくさ) って何だ?」と読む高校生もいるとか。

 最近は街で質屋の看板を見ることはほとんどないから「質草」(質に入れる品物)が、「七草」と読まれても致し方ないのかもしれない。

 この本の章「七草は遠くになりにけり」というのは一面真実だろうが、栽培した七草セットや山菜がスーパーの店頭に売られるようになる傾向から見れば、身近な春先の山菜が野菜になるのはそう遠い時期かもしれない。


(平成23年5月12日)


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