はじめまして!
ソーシャルワーク実習をさせていただいたホッシーです。
普段は一般社団法人ヤングケアラー協会という団体で働いていて、自治体が設置しているヤングケアラー向けLINE相談窓口の相談員などをしています。
私自身も、外国生まれで来日後に地域社会になじめず孤立していた母や、要介護の祖父母などをケアしてきたケアラーです。
8日間の実習中、家庭や学校でしんどさを抱えている子ども・若者が、たとえ一時でもしんどいことを忘れてただ子どもらしく遊んだり過ごしたり大人に甘えたりできる居場所がどれだけ重要か、身をもって感じました。毎日しんどいし我慢も多いし、できれば抜け出したいけどそんな簡単に家庭を取り巻く状況が変わるわけではありません(良くも悪くも日本は「家族で助け合いましょう」という自助規範が強いと感じます)。そんな中でも「あと数日頑張ったらセンターに行けるんや!」と心の支えになっている子が多いのだろうなと、センターで楽しそうに過ごす彼らを見て感じました。
また今回、多子世帯や親の依存症など多様なヤングケアラーの姿を見聞きしたことで、ヤングケアラーの表象についても気づきを深めることができました。
ヤングケアラー当事者として名前や顔を出して活動している方の多くは、虐待や困窮などの経験を大っぴらに語ることはどうしても難しいのが現状です(私自身も踏み込んだ経験談を話すのはクローズドな講演に限定しています)。しかし、ヤングケアラーと虐待や貧困はある程度重なる部分があるというのが実情だと感じます。
ヤングケアラーにネガティブなスティグマを付与するのは避けたい一方で、「ケアを通じてこんなスキルを獲得しました!」「ケアラーは頑張り屋さん!」というポジティブな表象ばかりに偏るのも、実際にケアラーが生きている世界からかけ離れてしまうように感じます。ケアラーの生きている複雑な世界を複雑なまま伝えていく方法をもっと考えなければいけないと、実習を通じて身につまされました。
簡潔ですが振り返りは以上です。
実習を受け入れてくださった幸重さん、こどもソーシャルワークセンターの皆様、本当にありがとうございました!大感謝!
※写真は実習初日に見かけた虹です!