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■ノミネート企業12 [2008年08月12日(Tue)]

株式会社神戸風月堂  (神戸○月堂の「○」は「几」に「百」です)


お菓子は文化のエッセンスを信条とし、自社ホールにて文化事業を展開、ロドニー賞も創設し地域文化振興に貢献。



当社は1897年に創業し、「お菓子は文化のエッセンス」を信条とし、神戸元町で和洋菓子の製造販売をしている。1977年の本店ホール竣工以来、サロン講座・朗読会・コンサート等を主催、各種イベントに協力、元町ミュージックウィーク等の元町のまちづくりにも企画・参画し、お菓子作りを通じて地域文化振興に貢献している。1988年には“神戸市民をびっくりさせた人”を表彰する『ロドニー賞』を創設し、神戸の街の活性化を応援している。



お菓子は文化のエッセンス〜文化振興とまちづくり


開港都市:神戸と洋菓子

 洋菓子は1868年に開港都市となった「ハイカラ神戸」の象徴であり、代表的な産業の一つである。
 神戸風月堂の「お菓子は文化のエッセンス」という信条には、文化は心のゆとりが育み、それはお菓子作りにも通ずるとの思いが込められていて、111年におよぶ同社の歴史は文化振興を通じた社会貢献の歴史そのものでもある。

 洋菓子「ゴーフル」は同社の日本の煎餅技術とフランス菓子の長所を組合せた和魂洋才の銘菓で、昭和2年の発売以来全国で人気を博している。同社は和菓子と洋菓子を製造販売しているところに特徴がある。代表取締役会長の下村俊子氏は第25回全国菓子大博覧会・兵庫(姫路菓子博2008)の博覧会会長を務め、今年5月、予想を大幅に上回る92万人の入場を得て博覧会を成功裡に終えた。


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神戸元町の地元で展開する文化振興

 同社は「お菓子はコミュニケーションのツール」であると、お菓子を通じて地域文化・芸術文化振興に貢献している。
 1977年には街の中に「場」を提供するため自社(本店)ビルを建替えた際に、地下に「神戸風月堂ホール」を併設し、ホールにて講演会や朗読会、音楽会などの主催事業や持込の企画への協力を行っている。

 主催事業では本業のお菓子作りが力を発揮する。休憩時間に舞台の内容にちなんだ創作菓子とお茶が出され、ホールは人々の交流サロンとなる。同社の創作和菓子「源氏の由可里」は1960年代から20年間開催された村山リウ氏による連続講演会「村山源氏を聞く会」でお茶の時間に供された、源氏物語を心ゆかしく表現した200種に及ぶ創作菓子である。
 1985年には「源氏の由可里」を映像化した作品を国際産業映画・ビデオ祭国内大会へ出品し、文部大臣賞や経団連賞はじめ数々の賞を受賞した。

 朗読会は元町誕生130年を記念して始まりこれまで23回開催され、同社ホールで開催される協力事業の「恋雅亭」は30年におよぶロングランの人気寄席で、今では元町の名物となりチケットはすぐに完売となる。



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“神戸をびっくりさせた人”に贈られる「ロドニー賞」

 同社では1988年に「ロドニー賞」を創設し、毎年1名(組)を表彰している。市民を対象とした賞を制度化している地元企業は全国的にも少ない。賞の名前は1868年神戸の開港の際に祝砲を放ち神戸っ子を“びっくり”させたイギリス艦隊旗艦の「ロドニー号」にちなんで命名され、神戸の発展・活性化を企業の立場から応援する同社の思いが込められている。

 ロドニー賞は、1985年に創作菓子「源氏の由可里」の映画が国際産業映画際で受賞した際の賞金等を基金とし、選考は受賞者が選考委員に加わっていくユニークな体制で、広く神戸市民から選ばれる。18回の表彰の中で、1996年には震災復興の励みとなったオリックスの優勝選手(当時)の鈴木イチロー氏が受賞している。



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震災の打撃と文化振興

 1995年に都市型の大震災を経験した神戸・兵庫において「文化都市」の創生はまちづくりの柱である。
 同社は、1989年から観光と地域振興を目的としてポートアイランドでホテルを経営し、神戸のハイカラな歴史資料や芸術関係書籍を「ファッションライブラリー」で一般に開放していた。

 震災の打撃により1997年にホテル事業から撤退の苦渋の決断を下し、それらの作品を末永く市民に親しんでもらう方法として兵庫県立美術館に19世紀末芸術の美術書など約5000点の寄付を申し出、現在、1階図書室「美術情報センター」の書架に「ファッションライブラリー」として公開されている。ホテルで開催されていたコンサートや「サロン講座」(講演会)は会場を元町本店のホールに移し、講座は開催150回を超え、人々に親しまれている。

 富士通テン株式会社が主催する「元町ミュージックステーション」は震災後間も無く、まだ文化事業の開催が困難であった時期に神戸風月堂へ話があり、ホールでの開催協力を行うようになった。
 また、障碍者の方も気軽に参加できるイベント「もとまちハートミュージアム」ではホールを会場の一つとして協力し、社会貢献を目的とする企業や団体へ特別にホールを提供する地域文化振興に向けた協力体制が確立されている。


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神戸元町のまちづくりと地域振興「元町ミュージックウィーク」

 神戸元町は明治時代から続くモダンな商店街で1980年代から地域の活性化を目指したまちづくりを行っていたところに震災が起き、打撃を受けた。

 震災からの復活を目指して、同社はじめ地元連合会が力を注いだ地域づくりの中に1998年に始まった「元町ミュージックウィーク」がある。広く市民から出演者を公募し、10月には商店街や元町地域全体が音楽会場となる。
 同社の下村会長は実行委員会委員長として、社員はボランティアとして数ヶ月かけて準備を行う。ミュージックウィークでは、神戸風月堂ホールがコンサート会場の一つとなり多くの出演者で賑わう。元町地域は、春のインフィオラータ、夏の夜市、秋のミュージックウィークから12月のルミナリエまで様々な震災復興・地域振興のイベントが開催され街に灯が点される。



特定非営利活動法人 神戸まちづくり研究所からのコメント

 文化は心のゆとりが育てるが、心のゆとりを保つには努力も必要となる。目に見えないモノを支えていく、縁の下の力持ちの存在であることが「企業の信頼」につながることを神戸風月堂の活動を知る中で実感した。同社は13年前の震災復興の際には本店のホールを会議利用など広く一般に開放したと聞いている。何かあった時に「神戸風月堂さんに相談してみよう。」と市民に思わせる魅力を持つ企業である。今後も地域に根づき、市民と共に行う社会貢献活動が期待される。



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