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イートス株式会社:候補企業 [2007年09月14日(Fri)]

イートス株式会社

「One Stop Serviceが提供できる企業を目指す」が経営理念。どんな困りごとでも解決し、満足へとつなげられる企業を目指す。地域ポータルサイトの「anytown」。幼稚園や保育園向けに様々なサービスを提供する「れんらっこ」などを提供している。最近は地域版リサーチサイト「エニリサ」を立ち上げるなど、業務の幅を積極的に広げている。
社会貢献なしでは企業は認めてもらえない
経営方針「四つのテスト」

経営方針として「四つのテスト」@真実かどうかAみんなに公平かB好意と友情を深めるかCみんなのためになるかどうか というガイドラインを掲げ、これに沿わない言行は行わないと定められている。

増子社長は、毎週月曜日の1時間を使って「四つのテスト」にしたがって、具体的に会社がどう経営されているかを話し、社員が毎週順番に経営理念を暗唱するようにしている。また入社前の会社説明会には2時間かけ、そもそも会社の方針に合わない人は入社しないよう徹底している。

これらの取り組みを支えているのが、「地域に貢献しない会社は成り立たない」という増子社長の理念である。この理念に共感した社員が、続々と集まってきている。

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物品・資金面で地域NPOをサポート

地域貢献の一環として、NPOに対して様々なサポートを行っている。物品面では「サポート資源提供システム」を使って、PCを提供した。資金面では@Officeと提携して、購入金額の一部を寄付し、自社の「エニリサ」でたまったポイントで商品券と交換する際に、50円が自動的に寄付される仕組みを作っている。地域ポータルサイトの「エニータウン」では、情報発信に役立ててもらうために、NPO向けには無料で会員登録が行えるようにしている。

このように、物・資金・情報面から幅広く地域貢献を行っているが、それらは全て会社がもっているインフラを活用する形で行われている。本業と関係ない環境などの分野で地域貢献を図る企業が多い中、イートスの場合は自社の本業からできる地域貢献を一貫して行っている点が特徴的である。

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学生をインターンとして積極的に受け入れ

イートスは、4〜5年前から地域の大学や専門学校などに向けてインターン制度を設けている。市内の学生NPO・アイセック仙台委員会と連携して、日本語が上手く話せない留学生も、希望があれば拒まずに全員受け入れてきた。

社員の業務補助としてインターンを使うのではなく、本人の希望を聞いて社員と同じ仕事を任せている。インターンで来た学生は、1週間で見違えるほど変わり、社長自身驚かされることが多いそうだ。現在は7名のインターンがいるが、8月半ばからは12名まで増える。

インターンを受け入れることは会社にとってリスクではないと社長は話す。社員がインターンに自分の仕事を説明していると、社員自身の仕事に対する理解が格段に変わり、人を育てる側の能力アップにも繋がるため、社員教育としても役立っている。一見生産的には大きなロスに見えるインターンも、人材育成まで含めた広い視野で捉えると、決してコストが高くなっているわけではないという。

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いま、自分たちができる等身大の地域貢献

「社内自動販売機の料金を10円高くして、その分を地域のNPOに寄付しよう」。社員から自然と出てきた意見は、瞬く間に取り入れられた。社外でボランティア活動をするのは難しい面もあったため、すぐできる地域貢献の形を社員同士で考えた結果だった。近頃は社長がゴーサインを出せばすぐに始められるまで形づくられ、新事業の企画があがってくる。社員一人一人の自主性と自発性を大事にする社風が、会社の原動力になっている。

せんだい・みやぎNPOセンターからのコメント
イートスが掲げる「四つのテスト」には、「自社の利益」という言葉は入っていない。それらは全て「他者」の方へ向いている。もちろん企業体として、収益を出しながら経営を続けているが、「顧客満足度=対価」という考え方が会社全体に浸透しており、その顧客の中には「地域社会」も含まれていることが、イートスの特徴であり魅力である。最初は損かも知れないが、顧客にとって、地域にとって良いことを続けていれば、利益は自然と後からついてくるという経営理念がそこにある。実際顧客の口コミで評判が広まり、利益に繋がった例は何度もあるという。それに加え、元インターンや支援を受けたNPOからの生の声が、他にはない広報ツールとして機能していくだろう。 収益を追求することは悪ではない。しかし「自社だけの利益」の追求は、誤った道へと進んでしまうことは、幾多の企業不祥事の報道を思い起こすと明らかである。「四つのテスト」はイートスの社員に限った話ではなく、すべての企業へ向けられたテストでもある。
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