株式会社PubliCoの山元です。
僕たちは「社会を変える組織をつくる」というミッションのもと、非営利組織を対象に戦略立案/推進・財源基盤強化・組織基盤強化などの経営支援を行っています。
その事業活動の中で数年前から出てきたキーワードが「コレクティブ・インパクト(CI)」です。
CIとは、
「異なるセクターにおける様々な主体(行政、企業、NPO、財団など)が、共通のゴールを掲げ、お互いの強みを出し合いながら社会課題の解決を目指すアプローチ」
と定義されています。
つまり、社会課題の解決を本気で目指すならば、個別組織ができることでは限界があり、多様な主体とともに取り組むことが効果的であるということです。
かねてからの課題意識もあり、これに関心を持った僕は、PubliCoの共同代表である長浜と共に、より深く学ぶため、最初にCIを提唱したアメリカのコンサルティング会社FSGが主催する「コレクティブ・インパクト・フォーラム@ボストン」にも参加しました。そこではCIを推進する上での「5つのポイント」や「3つのステップ」など分かりやすく使えそうな手法やフレームワークなどをたくさん得ることができました。僕は意気揚々と帰国しました。
しかし、帰国後、CIに関心を持たれた方々から様々なご相談やご依頼をいただき、一緒にCIを推進して行かせていただく中ですぐに気づいたことがあります。
「CIをやろうとするとCIは失敗する」
ということです。
CI自体は何も新しく特殊で固定的な手順やノウハウで構成されているものはなく、これまでにすでにあった様々なものを組み合わせたり、活用して成り立っています。そもそもリニア(直線的な)ものではなく、状況に応じて柔軟にいったりきたり、グルグルまわりながら「育んでいく」プロセスを許容するものだと考えています。正解のないことに学びながら進んでいくので当たり前なのですが。
だから、手法やフレームワークに当てはめることに一生懸命になりすぎると、本当に大事なものである当事者や関係者を結果的にないがしろにしていることもあります。
DEも同じです。
DE自体は何も新しく特殊で固定的な手順やノウハウで構成されているものはなく、これまでにすでにあった様々なものを組み合わせたり、活用して成り立っています。そもそもリニア(直線的な)ものではなく、状況に応じて柔軟にいったりきたり、グルグルまわりながら「育んでいく」プロセスを許容するものだと考えています。
だからこそ、ボストンでのフォーラムの中で繰り返し語られていたことは、
「CIプログラムの評価方法としてDEは相性が良い」
ということです。
CI/DEは「手法」ではなく「在り方」です。
伴走者/評価者が当事者と当事者を取り巻く社会環境と真剣に真摯に向き合った際に、自然と行き着くカタチであり、それを外部の人たちが見た時に理解しやすいために後づけでつけたラベルにすぎないと思っています。
改めて、目の前で今起こっていることに向き合っていこうと思いました。
CIについてより詳しく知りたい方は、以下をご覧ください。
1)スライドシェア:コレクティブ・インパクト
https://www.slideshare.net/yonst2/ss-81894750
2)PubliCoジャーナル:あらためて「コレクティブ・インパクト」とは?
https://publico.jp/journal/1810/